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月夜の椿ネクスト
月夜の椿ネクスト 11
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月夜の椿ネクスト その11
金曜日、勤労感謝の日。目覚めてみると日差しがいつもと違う。時計を見るとまだ六時半であった。珍しい。せっかくだから早く起きてみよう、と布団をたたんで、朝御飯を食べる。ゆっくりとマーガリンを塗るのは久しぶりだった。毎朝こうしたいが、体の不調なので難しい。
勉強道具をもって図書館に行く。朝の空気キンキンに冷えて、それが適度に気持ちよかった。でも、もう少ししたらさらに寒くなって、気持ちよさなんてどこかに吹き飛んでしまうに違いない。
図書館に着くと小栗との約束のだいぶ前の時間だった。起きられないと思ってお昼にしたのだから時間をもて余す。せっかくこんなに予期せぬ時間が沸いてきたのだから勉強しよう。あまり来ないところなのでまずは机を探そうとキョロキョロしながら歩き回ると、興味をひかれる本があった。手にとって読んでみると面白いから借りていこう。最近本なんてなかなか読まないから、こうやって読みたい本が見つかるというのは意外だった。テストが終わった後も通おう。
お昼ごろに小栗がやって来た。勉強を教えてもらう。小栗のノートは綺麗にまとめられていてこちらの穴だらけのノートを埋めるのに本当に助かった。教えてもらうだけじゃ本当に悪いな。こちらにも得意な教科があるので、それを教えて貸し借りなしにしてもらおう。
途中でお昼を食べるのにハンバーガーショップに行ったりして、中断も挟みながらたくさん勉強した。こういう時のダブルチーズは最高だ。
十分に勉強して、そして小栗と別れて本を借りる手続きを済ませて外に出てみると、すっかりあたりは暗くなっていた。そしてちらちらと雪が舞う。今日は達成感があるからいいけれど何もないときは寂しい天気だと思う。家に帰るといつも通りだらけて過ごした。
夜。夢を見る。過去の自分の出来事。急いで小学校から帰ってくると、お花を準備して、クラッカーも準備して待った。お母さんもケーキを準備していた。牡丹の誕生日。しかし、牡丹はその日は友達のところに行って、話す機会もなく結局仲直りできないままで終わってしまった。
自分は昔は牡丹のことを好きだったんだ。だから、仲直り以上に、もっと密な関係になりたかった。だからお花もよく考えて選んで、いろいろ準備したんだから。それでも牡丹は僕に振り向いてくれることはなかった。いつしかそんな初恋の感情は飛んでいってしまった。
「ただいま~」
・・・・・・記憶と違う。牡丹が目の前に現れたのだ。準備していたはずのクラッカーもうち損なう。
「あれ、お花だ、きれい、もしかして翼くんが持ってきたの?」
「えと・・・・・・そうだよ」
「ありがとう」
違う。何もかも違う。夢だから変わることもあるのだけど・・・・・・何かおかしい。
「牡丹」
「どうしたの?」
「君は・・・・・・いったい誰?」
そう訊くと、景色がいきなり歪む。そして牡丹はフフフフフフフフフフフフフフフフフフハハハハハハハハハハハハハハハと笑い声をあげたのだった。
続きます。
金曜日、勤労感謝の日。目覚めてみると日差しがいつもと違う。時計を見るとまだ六時半であった。珍しい。せっかくだから早く起きてみよう、と布団をたたんで、朝御飯を食べる。ゆっくりとマーガリンを塗るのは久しぶりだった。毎朝こうしたいが、体の不調なので難しい。
勉強道具をもって図書館に行く。朝の空気キンキンに冷えて、それが適度に気持ちよかった。でも、もう少ししたらさらに寒くなって、気持ちよさなんてどこかに吹き飛んでしまうに違いない。
図書館に着くと小栗との約束のだいぶ前の時間だった。起きられないと思ってお昼にしたのだから時間をもて余す。せっかくこんなに予期せぬ時間が沸いてきたのだから勉強しよう。あまり来ないところなのでまずは机を探そうとキョロキョロしながら歩き回ると、興味をひかれる本があった。手にとって読んでみると面白いから借りていこう。最近本なんてなかなか読まないから、こうやって読みたい本が見つかるというのは意外だった。テストが終わった後も通おう。
お昼ごろに小栗がやって来た。勉強を教えてもらう。小栗のノートは綺麗にまとめられていてこちらの穴だらけのノートを埋めるのに本当に助かった。教えてもらうだけじゃ本当に悪いな。こちらにも得意な教科があるので、それを教えて貸し借りなしにしてもらおう。
途中でお昼を食べるのにハンバーガーショップに行ったりして、中断も挟みながらたくさん勉強した。こういう時のダブルチーズは最高だ。
十分に勉強して、そして小栗と別れて本を借りる手続きを済ませて外に出てみると、すっかりあたりは暗くなっていた。そしてちらちらと雪が舞う。今日は達成感があるからいいけれど何もないときは寂しい天気だと思う。家に帰るといつも通りだらけて過ごした。
夜。夢を見る。過去の自分の出来事。急いで小学校から帰ってくると、お花を準備して、クラッカーも準備して待った。お母さんもケーキを準備していた。牡丹の誕生日。しかし、牡丹はその日は友達のところに行って、話す機会もなく結局仲直りできないままで終わってしまった。
自分は昔は牡丹のことを好きだったんだ。だから、仲直り以上に、もっと密な関係になりたかった。だからお花もよく考えて選んで、いろいろ準備したんだから。それでも牡丹は僕に振り向いてくれることはなかった。いつしかそんな初恋の感情は飛んでいってしまった。
「ただいま~」
・・・・・・記憶と違う。牡丹が目の前に現れたのだ。準備していたはずのクラッカーもうち損なう。
「あれ、お花だ、きれい、もしかして翼くんが持ってきたの?」
「えと・・・・・・そうだよ」
「ありがとう」
違う。何もかも違う。夢だから変わることもあるのだけど・・・・・・何かおかしい。
「牡丹」
「どうしたの?」
「君は・・・・・・いったい誰?」
そう訊くと、景色がいきなり歪む。そして牡丹はフフフフフフフフフフフフフフフフフフハハハハハハハハハハハハハハハと笑い声をあげたのだった。
続きます。
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