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4章
復活!
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1.「ウジ! ウジウジ!」(祐次郎さん! 起きてください!)
「・・・・・・ここは・・・どこ?」
裕次郎はゆっくりと体を起こした。右目にはまだずきずきと鈍い痛みが走っていたが、我慢できないほどではなかった。
「・・・・・・ってベル、いつの間にしゃべれるようになったの!?」
裕次郎はベルを抱き上げ尋ねた。
「ウジ、ウジウジウジ!」(祐次郎さんの封印が解けたからですよ!)
ベルは相変わらず突起をピコピコと動かしていた。裕次郎は封印をされていた右腕に視線を落とした。はまっていたはずの指輪が跡形も無くなっていた。
「封印が・・・解けてるじゃん!」
裕次郎は一瞬喜んだ後、悲しみの感情が襲ってきた。複雑な感情が芽生えていた。封印が解かれた事は素直に嬉しかった。しかし、解かれてしまったことでとてつもない弊害が起こっていた。
裕次郎はがっくりと膝をついた
「もう童貞卒業できない・・・・・・」
悪魔の力を取り戻したということは、童貞を卒業した瞬間、悪魔に体を乗っ取られる。
あの悪夢がよみがえってしまう・・・・・・まあ、今のところ童貞卒業の予定は無いんだけどね・・・・・・
刹那、裕次郎の頭の中に最高のアイデアが思い付いた。
そうだ! エッチする時だけマリアさんに邪力封印してもらえばいいじゃん! 完璧じゃん! なんならマリアさんとすればいいじゃんか!!
裕次郎はそこまで考えた所で、角っ子の事を思い出した。あの子、どこに行ったのかな?
辺りを見回してみるが、どこにも姿は無かった。裕次郎は肩に這い上がってきていたベルに尋ねた。
「ベル、ここに角っ子がいたはずだけど知らない?」
「・・・・・・ウジウジ」(・・・・・・そんな女の子知りません)
ベルはそう言うとぷいっと顔をそむけた。
「そっか・・・・・・」
裕次郎は少し残念な気持ちになりながらも、そう言った。裕次郎は決してロリコンではない。ないのだが可愛い女の子は好きだった。そしてあの角っ子は可愛かった・・・・・・はず。たぶん。
「それじゃあ、みんなの所に戻ろうか」
裕次郎はそう言い、立ち上がった。
「あれ?」
裕次郎はふらつき倒れてしまった。上手く平衡感覚が掴めなかったからだ。そもそも視界が狭い・・・・・・?
裕次郎は慌てて右目を確認した。しかし、右のまぶたはしっかりと閉じたまま、開かない。軽く触れてみるが、眼球が無くなっている訳ではなさそうだった。ただ自分の物ではないかのように全く動かなかった。
裕次郎はため息をつき、何とか立ち上がるがまた倒れてしまった。視界が狭いせいだけではなく、体に力が入らない、そんな感じだった。
この感覚はどこかで感じたことがあるはずだけど・・・・・・
裕次郎が座り込みながら考えていると、突然すぐそばを斬撃が掠めていった。木々がなぎ倒され、視界が開ける。
「おお! 裕次郎そこにいたのか! 探したぞ!」
開けたその先からは、イザベルがこちらに手を振っていた。
続く。
「・・・・・・ここは・・・どこ?」
裕次郎はゆっくりと体を起こした。右目にはまだずきずきと鈍い痛みが走っていたが、我慢できないほどではなかった。
「・・・・・・ってベル、いつの間にしゃべれるようになったの!?」
裕次郎はベルを抱き上げ尋ねた。
「ウジ、ウジウジウジ!」(祐次郎さんの封印が解けたからですよ!)
ベルは相変わらず突起をピコピコと動かしていた。裕次郎は封印をされていた右腕に視線を落とした。はまっていたはずの指輪が跡形も無くなっていた。
「封印が・・・解けてるじゃん!」
裕次郎は一瞬喜んだ後、悲しみの感情が襲ってきた。複雑な感情が芽生えていた。封印が解かれた事は素直に嬉しかった。しかし、解かれてしまったことでとてつもない弊害が起こっていた。
裕次郎はがっくりと膝をついた
「もう童貞卒業できない・・・・・・」
悪魔の力を取り戻したということは、童貞を卒業した瞬間、悪魔に体を乗っ取られる。
あの悪夢がよみがえってしまう・・・・・・まあ、今のところ童貞卒業の予定は無いんだけどね・・・・・・
刹那、裕次郎の頭の中に最高のアイデアが思い付いた。
そうだ! エッチする時だけマリアさんに邪力封印してもらえばいいじゃん! 完璧じゃん! なんならマリアさんとすればいいじゃんか!!
裕次郎はそこまで考えた所で、角っ子の事を思い出した。あの子、どこに行ったのかな?
辺りを見回してみるが、どこにも姿は無かった。裕次郎は肩に這い上がってきていたベルに尋ねた。
「ベル、ここに角っ子がいたはずだけど知らない?」
「・・・・・・ウジウジ」(・・・・・・そんな女の子知りません)
ベルはそう言うとぷいっと顔をそむけた。
「そっか・・・・・・」
裕次郎は少し残念な気持ちになりながらも、そう言った。裕次郎は決してロリコンではない。ないのだが可愛い女の子は好きだった。そしてあの角っ子は可愛かった・・・・・・はず。たぶん。
「それじゃあ、みんなの所に戻ろうか」
裕次郎はそう言い、立ち上がった。
「あれ?」
裕次郎はふらつき倒れてしまった。上手く平衡感覚が掴めなかったからだ。そもそも視界が狭い・・・・・・?
裕次郎は慌てて右目を確認した。しかし、右のまぶたはしっかりと閉じたまま、開かない。軽く触れてみるが、眼球が無くなっている訳ではなさそうだった。ただ自分の物ではないかのように全く動かなかった。
裕次郎はため息をつき、何とか立ち上がるがまた倒れてしまった。視界が狭いせいだけではなく、体に力が入らない、そんな感じだった。
この感覚はどこかで感じたことがあるはずだけど・・・・・・
裕次郎が座り込みながら考えていると、突然すぐそばを斬撃が掠めていった。木々がなぎ倒され、視界が開ける。
「おお! 裕次郎そこにいたのか! 探したぞ!」
開けたその先からは、イザベルがこちらに手を振っていた。
続く。
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