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6章
せんとう
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1.「敵兵だと!? それはまずいな・・・よし。治癒回復!」
イザベルは自分の顔に手のひらを当て、呪文を唱えた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし、何も起こらない。
「おかしいな・・・治癒回復!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし、やはり何も起こらない。
そうか、と裕次郎は気がついた。神力と同じように、もしかしたら邪力を使った攻撃も魔法では回復しないんじゃない? と。
「・・・治らなそう?」
「・・・治らなそうだな」
「・・・そっか」
しかし敵兵は刻一刻と近づいてきている。
「大丈夫だ。敵兵の気配は何となくわかる。手当たり次第斬っていけば問題ない。姉上も戦えるはずだ」
イザベルが指をさしたその先には、準備運動をしているイエリスの姿があった。
「よし。なら裕次郎は動けない兵士どもを後ろに待避させておいてくれ」
「う、うん。わかった」
裕次郎は急いで倒れている兵士の側へ向かい、肩をかした。
2.動けない兵士全員を避難させ、裕次郎、イザベル、イエリス、そしてベルが迎え撃つことになった。
サキとヤコは兵士と同じように目が眩んでいるようだったが、なぜがベルだけはぴんぴんしていた。
ベルが言うには、
『サタンの光には幻惑の効果があり、しばらくは動けない』
らしい。ベルは、目が眩みはしたが幻惑の効果は効いていないと自慢げに語っていた。
イザベルとイエリスが動ける理由を訊いてみたが、
『さあ? 元々人間越えてるような人たちですしよくわかりません』
とか言っていた。
しかし、まさか三人と一匹で戦争するとは思ってなかったなあ。こんなことなら川に毒流していた方が良かったかも・・・
そんなことを考えてると、ついに敵兵の姿がはっきりと確認できた。百人くらいはいそうだ。
見た目は裕次郎とほとんど変わらない。それはそうだ。異世界から転生してきた人たちらしいから、変わらなくて当たり前だ。
攻撃したくないなあ・・・
そう迷っていると、イザベルが飛び出した。
「火炎刃!」
イザベルが火炎の刃を容赦なく敵兵に放った。
「うわああ!」
「敵襲! 敵襲!」
「体勢を建て直せ! 敵はすぐ近くにいるぞ!」
どうやら敵兵は裕次郎たちがいると確信してやって来たのではなく、偵察で来た、といった感じだった
・・・イエリスはどうするんだろう?
裕次郎は今だ動きのないイエリスを見る。
「さて・・・私も行くから、他の仲間たちは頼んだよ」
イエリスはそう言い残し、敵兵の中へ突っ込んでいった。しばらくして、敵兵たちは宙を舞った。
続く。
イザベルは自分の顔に手のひらを当て、呪文を唱えた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし、何も起こらない。
「おかしいな・・・治癒回復!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし、やはり何も起こらない。
そうか、と裕次郎は気がついた。神力と同じように、もしかしたら邪力を使った攻撃も魔法では回復しないんじゃない? と。
「・・・治らなそう?」
「・・・治らなそうだな」
「・・・そっか」
しかし敵兵は刻一刻と近づいてきている。
「大丈夫だ。敵兵の気配は何となくわかる。手当たり次第斬っていけば問題ない。姉上も戦えるはずだ」
イザベルが指をさしたその先には、準備運動をしているイエリスの姿があった。
「よし。なら裕次郎は動けない兵士どもを後ろに待避させておいてくれ」
「う、うん。わかった」
裕次郎は急いで倒れている兵士の側へ向かい、肩をかした。
2.動けない兵士全員を避難させ、裕次郎、イザベル、イエリス、そしてベルが迎え撃つことになった。
サキとヤコは兵士と同じように目が眩んでいるようだったが、なぜがベルだけはぴんぴんしていた。
ベルが言うには、
『サタンの光には幻惑の効果があり、しばらくは動けない』
らしい。ベルは、目が眩みはしたが幻惑の効果は効いていないと自慢げに語っていた。
イザベルとイエリスが動ける理由を訊いてみたが、
『さあ? 元々人間越えてるような人たちですしよくわかりません』
とか言っていた。
しかし、まさか三人と一匹で戦争するとは思ってなかったなあ。こんなことなら川に毒流していた方が良かったかも・・・
そんなことを考えてると、ついに敵兵の姿がはっきりと確認できた。百人くらいはいそうだ。
見た目は裕次郎とほとんど変わらない。それはそうだ。異世界から転生してきた人たちらしいから、変わらなくて当たり前だ。
攻撃したくないなあ・・・
そう迷っていると、イザベルが飛び出した。
「火炎刃!」
イザベルが火炎の刃を容赦なく敵兵に放った。
「うわああ!」
「敵襲! 敵襲!」
「体勢を建て直せ! 敵はすぐ近くにいるぞ!」
どうやら敵兵は裕次郎たちがいると確信してやって来たのではなく、偵察で来た、といった感じだった
・・・イエリスはどうするんだろう?
裕次郎は今だ動きのないイエリスを見る。
「さて・・・私も行くから、他の仲間たちは頼んだよ」
イエリスはそう言い残し、敵兵の中へ突っ込んでいった。しばらくして、敵兵たちは宙を舞った。
続く。
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