~他の異世界に召喚されたけど自由気ままに旅しよう~

Tkayuki 冬至

文字の大きさ
15 / 19

第十五話

しおりを挟む
ーーーーーーーーーーーーーーーー



モンスター名 ギガヴィゴス

モンスターランク A(災害級)

分類 猪系モンスター



説明

見た目は超巨大な4本牙猪だがその鋭く捻れた牙は自分の身体以上のある岩石を貫ける程脅威。

左右にある牙の本数によっては力が異なっている。

牙が多ければ多いほど脅威。

非常に凶暴で過去に計6本の牙を持ったギガヴィゴスが一つの町を壊滅させたという記述がある。

古代の文献では8本もあるギガヴィゴスがいたという記述があるが実際にはわかっていない。

冒険者ギルドランクAランク以上でも複数でかからないと倒せない。



ソロでの戦闘は極力避けるべきだ。



牙6本以上ある場合はモンスターランク『S』『SS』へとはね上がる。



ーーーーーーーーーーーーーーーー





モンスター図鑑ではこうなっているが、シキが見つけた『ギガヴィゴス』は10本の牙を持っていた。

ランク的にはSSランクは確実にありそうだがシキにとってはそんなものを知る由しもない。



「(とりあえず……『人払い』と『結界』、『阻害認知』をしておこうか)」



何も無いところから護符束を取り出すとそれを撒き散らし、ユラユラと落ちていく護符はシキが手で印を結んだ瞬間にその動きは途中で止まる。



「『人払』『阻害認知』『結界』、急急如律令!」



それぞれの護符達はシキから飛び立つと広範囲に結界が張られる。その結界には無意識に人が入れないように、そして外から結界を見てもギガヴィゴスも見えないも見えないだろう。



「よし、準備できたし……行くか!」



木の枝からギガヴィゴスの前に飛び降りる。



ーーーぶるぉぉぉぉぉぉ!?



いきなり前方に現れたシキにギガヴィゴスは戸惑いを見せながらも威嚇をしながらいつでも突進できるような態勢になっていた。



「うぉっ!近くで見るとデカいな!」



何の緊張感も無いシキはどう戦うか考えているとギガヴィゴスは馬鹿デカい身体では考えられない様な動きと速さで突っ込んできた。



「意外に速いなッ!」



真横に避ける事に成功するがギガヴィゴスが突進した後は木々がへし折れ、岩は粉々に砕け散っていた。



ギガヴィゴスの突進は続きそのままシキの方へと旋回しながら迫ってくる。

それを上に高く飛び回避するがそれをわかっていたのかギガヴィゴスは通りすぎた後急旋回して空中から落ちてきたシキに向かって突撃していく。



普通なら回避は不可能だと思うがシキは[体術]の[空歩]で何も無い空中に向かって片足を蹴ると更に上へと飛び上がった。



ーーーブルモォォォォオ!?



そしてギガヴィゴスの突進は空振りとなってしまい通り過ぎようとしていた所をシキは急降下をしてそのままギガヴィゴスの脳天に向かって蹴りをめり込ませた。



ーーーブォォォォォォォ!?!?



ギガヴィゴスは地面に押し潰されてしまう。そのシキの蹴りの威力が物語るかの様に大きなクレーターができていた。



ーーーブルッ……ブルォォォ……ッ!



「へぇ……」



シキが着地するとギガヴィゴスへと目を向けた。



あれだけの威力の蹴りを食らってなお、ギガヴィゴスは顔面から血だらけになにながらも立ち上がる。



そして最後の一撃なのか10本の牙は赤く光だすとその牙は赤みの帯びた巨大槍に変化した。



「最後の一撃か……なら、俺もこの一撃で決めようか!」



[白光]と[漆黒]を発動し、シキの右手には[漆黒]の剣、左手には[白光]の剣が生み出してそれを掴んだ。



「行くぞ!ギガヴィゴス!」



ーーーブルォォォォォォオ!!!



シキは白く煌めく剣と黒く煌めく剣構えて。



ギガヴィゴスはその10本の巨大赤槍で。



そして、両者は自身の敵に最後の一撃をもってぶつかり合う。





ぶつかり合う影響は一種の災害の様で結界内は爆風が吹き荒れた。





その爆風の中心には白く煌めく剣と黒く煌めく剣を持った無傷のシキの姿が。



そしてその傍らには傷だらけで今にも死に絶えそうに横たわるギガヴィゴスの姿があった。



「……ふぅ、強いな。お前」

『……お前は強過ぎだ。』



低い声が静かに響き渡る。



「喋れるのか?」

『喋れるさ……まさか人間に負ける……とはな』

「……なぁ、何で暴れていたんだ?」

『我は今までずっとこの地で眠っていたのだ。だが眠りを妨げる者がいたのでな、その者は踏み潰し殺したが……無性に怒りが込み上げて暴れていたのだ……まぁ、こんなところだ。』

「そうか。」

『……小さな強き者よ……我はもう死ぬだろう。』

「治してやろうか?」

『……できるのか?……いや、いい。我はやっと死ぬことができる。……お前の名は……?』

「俺は……シキだ。」

『そうか……シキというのか……我はガルディアスだ……別に覚えなくてもいい……シキよ……お前に……渡したい物が……ある……』



ギガヴィゴスは唯一まだ折れていなかった牙を差し出した。



『この牙は……我の自慢の物だ。』

「そうだな、かなり硬くて丈夫だな」

『そうだ……これを斬れるか?』

「……まあ、出来ると思うが」

『なら……この牙をお前にやろう……どう使うかは……勝手だ。……それに……我は……休む……これで……やっと……』

「埋葬してやろうか?」

『……いい、我の……身体は……この森や……人間共に……くれて……やる……それが……自然と……いう……やつ……だ……』



ギガヴィゴスは静かに息を引き取るとシキは敬意を払うかの様に手を合わせた後、亡骸となったギガヴィゴスから唯一生えていた牙に触る。



「ガルディアス、これは確かに貰うよ」



そう言うと白く煌めく剣でその強固な牙を切り落とした。



シキはその巨大で黒い牙を空間庫に入れるとその場から立ち去ったのだった。















ーーーーーーーーーーーーーーーー



名前 ガルディアス

種族 ギガヴィゴスエンペラー頂異種・魔王種

ランク Unknown

性別 雄

職業 魔王



レベル 2647

体力 20963500

魔力 6259500

筋力 25382400

耐久 31826250

俊敏 9001400

ーーー

[絶対固有スキル]

古代種

狡滅消無



ーーー

[固有スキル]

魔王

王の威厳

頂異種



ーーー

[スキル]

強化.10

突進.9

魔装.9

耐震.9

金剛.10

豪腕.10

超嗅覚.10

予測.7

槍術.9

石頭.10









ーーー

[称号]

朱十槍大猪魔王

太古の魔王

孤島の存在

魔王殺し

勇者殺し

最強と唄われた存在

暴走野郎

覚醒獣

チート殺し

災害をもたらす者



ーーー





ーーーーーーーーーーーーーーーー





ーーーーーーーーーーーーーーーー



素材名 朱十槍猪魔王の至高の黒牙

ランク Error

説明

朱十槍猪魔王に生えていた中でも最も強固な黒い牙。



ーーーーーーーーーーーーーーーー





ーーーーーーーーーーーーーーーー



名前 ヒメキ・シラヌイ

種族 人族?

性別 男

職業 騎士・武闘家・槍兵・侍・隠密者・料理人・狙撃手・召喚師・陰陽師・勇者(New)



レベル 測定不能

体力 測定不能

魔力 測定不能

筋力 測定不能

耐久 測定不能

俊敏 測定不能

ーーー

[絶対固有スキル]

剣術.EX

体術.EX

刀術.EX

柔術.EX

槍術.EX

短剣術.EX

投擲術.EX

二刀流.EX

大剣術.EX

斧術.EX

弓術.EX

銃術.EX

火炎.EX

雷電.EX

白光.EX

漆黒.EX

治療術.EX

気術.EX

付加.EX

強化.EX

魔力操作.EX

氣術.EX

霊術.EX

隠密.EX

料理技術.S

陰陽術.A

全属性魔法.A

騎馬術.SSS

空間庫.***

全属性無効化.EX

全状態異常無効化.EX



ーーー

[固有スキル]

偽造

勇者(New)



ーーー

[スキル]

生活魔法.5



ーーー

[称号]

異世界からの迷い人

覚醒者

限界を越える者

神格者

魔王の資格

天王の資格

神々の加護を受け付けぬ者

魔王殺し(New)

◾◾◾◾◾◾

◾◾◾◾◾◾

◾◾◾◾◾◾◾

◾◾◾◾◾◾◾

◾◾◾◾◾

◾◾◾◾◾



ーーー







ーーーーーーーーーーーーーーーー









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

処理中です...