腐男子ですが何か?

みーやん

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八話 はじめまして天使達!

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はぁーい!今日も今日とても元気いっぱいのぉ!玲央ちゃんです!
昨日はぐっすり寝たから今日は5時ピッタリに起きることができました!気分は
爽快!カーテンを全開に開けてまだ登りきらない太陽を見る
さぁ!一日の始まりだ!

今日は時間通りに起きれたし制服に着替えたら蘭きゅんが作ってくれた朝ごはんを真似て作ってみよう!
と意気込みながらドアを開けるとそこには上裸の蘭きゅんがいました。

「蘭きゅん。一応ここは全寮制の男子校な訳でぇ…そんな格好してたら襲われるよ?!」
もう襲われても知らないんだから!むしろ誰か襲ってください!そして俺に萌えの補給を…
バシッと頭を叩かれて朝の妄想は終わりを迎えました。

そんなこんなで今日も美味しい朝ごはんを作ってくれた蘭きゅん!ありがとう!なんなら今日は愛妻弁当まで持たせてくれた。
あんた!良い嫁になるさ!

「玲央ー。学校行くぞ」

「はーい!」
今日も張り切っていきましょう!

寮を出てテクテクと校舎に向かって歩いていく。
他の学生とも登校時間が被っているようで周りにはたくさんの美少年が歩いていた。
そんな中俺は横にいる蘭きゅんにもバレないような速さで眼球をめいいっぱいに動かしていた。

すごっ!どこもかしこも美少年andイケメン君じゃん!え?あれって女の子じゃね?もうそれで良いよね?あれが男の子だなんて信じられない!
ちょっと!横にいるだんしぃ!確認してくれない?今すぐ!

「玲央。段差」
俺の思考はその一言でピタッと止まったが俺の足は止まることを知らなかった。
当たり前に段差に躓き転倒…
はしなかった。
なんと。なんと!蘭きゅんが倒れる寸前に後ろに引っ張ってくれたのだ!
ぐんと引っ張られた俺は蘭きゅんの胸へダイブ!おぉっとこのシチュエーションは誰か違う人で。
いや。でもこの胸板最高!硬すぎて俺の顔凹んだかも。
それにしてもどうしたらこんなに胸が厚くて硬くなるんだなんて思いながらさすさすと触っていると上から声が降って来た

「玲央周りが見てるぞ。お前が良いならいいけど」

その一言で我にかえる。
あ!ここ外だった。そろりと振り返ると周りのチワワたんがメデューサにでもやられたのかって思うほどにカチカチに固まってた。
え?これってやっちまったのか?
チワワたんの反感かっちゃった?

コマンド
今すぐ逃げる
何事もなかったかのように歩きだす◀︎
その場で待機

何事もなかったかのように歩きだす

これしかないよね。蘭きゅんにお礼を言って何事もなかったかのように俺たち二人は歩き出した。お願いだからどうか見逃してください。チワワたんたちの蘭きゅんを取ろうなんて烏滸がましいことはしません。
どうか…!どうか…!
なんなら蘭きゅんとあれこれしてるところを少しでも良いので見せて頂けたらこちらは光栄の至りでございます‼︎

内心焦りながらも許しを乞うているといつの間にか教室に着いた。

気を取り直して…
初めましてクラスメイトの皆んな!
ガラッと扉を開けると…

あ。ここ天国だったのか。メガネがピキッと音を立てて割れたような気がした。
そんな気がしただけだけど。
頭上には金色の輪っか、背中には羽が生えているような幻覚が見えた。
まさに天使ですね。

実は初日は何故か欠席が多くほとんどの生徒が居なかったのだ。

ちょっと俺あの子達の写真撮って来て良いですか?アルバムにして良いですか?
ていうかなんでこんな天使を野放しにしてんの!?今すぐ誰かあの天使達を保護しなさい!ちょっとそこの…ってあれは…さ、さがみさん。
ここで突然インタビューを開催!あの時どっちからどんな風に始まったんですかね!俺の予想では君はネコじゃなくてタチだとふんでいたんですが…!
実はバリネコだったんですか?
どうなんですか!
ズィッと顔を寄せて聞きたいが、俺にそんな度胸なんて1ミリもない。

ここまでで約5秒ほどのことだがこのまま突っ立っていると余計な視線を集めかねないので初日と同じ席に向けて歩み始める。

「玲央顔。」
と言われて気づいた。顔が緩みまくっていた。
だって!仕方ないだろ!俺にしたらここはバージンロードのようなものなんだから!
だってぇ!と言い訳をするような表情で蘭きゅんを見るとデコピンされた。
すみません。蘭きゅんいつもいつも感謝してます。
茶番をしながら席に着く。

ざわざわざわざわ

なんだかざわざわした雰囲気だなぁなんて他人事のように考えていた。
噂の対象が俺だとは知らず。

ざわざわは扉を開ける音でピタッと止まった。

そう。奴が来たのだ!ホスト教師!
一斉に天使のような子達が小走りでホスト教師の元へ駆け寄った。
一夫多妻ならぬ一夫多夫ですか?大歓迎ですとも!

席につけーと言う声が俺の期待を余裕で裏切る。チッ!真面目ぶりやがって!
なんて思い奴を凝視しているとなんと天使のうちの一人のお尻をサラッと触っているのが見えた。ふーん。やるじゃん。

天使達にが席に着くとホストがH Rを始める。
「皆んな多分知ってると思うが高等部でも新入生歓迎会がある。今年の新歓は鬼ごっこになった。一週間後に開催が予定されてるからお前ら楽しみにしとけよー」
じゃ。と言ってもホストは教室から出ていった。
新歓!待ってました!最初のイベントといえばこれだよね!鬼ごっこ…もちろん僕は鬼に徹したい所存です!だってその方が色々観察できますものね!草むらを抜けた先の事だとか空き教室の事だとか!
あぁ今からでも楽しみすぎる!早く一週間後にならないかなぁ!!
といろいろな妄想を繰り広げていた頃
二時間目の授業が始まっていた。
授業は特に変わったことはなく気がつくとお昼ご飯の時間になっていた。

「玲央昼ごはん食べるぞ」
そう言って当たり前かのように俺の机に来てくれる蘭きゅんマジイケメン
もちろんお弁当は玲央きゅんが作ってくれたものだ
「ら…三杉さんお弁当ありがとう。とても美味しいよ!」
危ない危ない。勢いで蘭きゅんっていうところだった!
蘭きゅんはそんなことは気にもとめていないようで
「良かった。もっと食べてもうちょっと太れよ」
なんて言う。いや。もう蘭きゅんじゃなくてお母ちゃんって呼んで良いよね?

なんだかんだで食事を終え、午後は高等部の校舎案内などの時間になった。
ここって本当に学校かよって思うほどの広さで俺ちん足がもうデクの棒だよ!

全ての時間割が終了し寮へと帰還する。
寮部屋へ着いた途端俺はソファにダイブ。
もう一歩も歩けない。
そんな俺を見て
「玲央制服だけでも着替えな」
と言ってブレザーを脱がしてそのままハンガーにかけてくれる。流石にズボンは自分で脱ぐからね!

自室へ行きズボンを履き替えて共有スペースに戻てっきた。

ソファに寝転びながらクラスメイトとの交流はできなかったけど今日も沢山のことがあったなぁなんて思い返しているといつの間にか瞼がおりていた。



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