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アナザーエピソード 〜マリア〜
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「ッ!ゴホッ!ゲホッゲホッ!」
………あれ、ここって…?
ぼんやりとしたまま、私は見渡すとそこには見覚えのある部屋が広がっていた。
「……私の、部屋?なんで……だって…私は……」
私には似合わない可愛らしいベットに横になりながら、思い出す。
あの時、イベルアート家に行ってから、セミカの紅茶を飲んで……そしたら、急に息が出来なくなって……。
「……お、おねえちゃん……」
扉の前で、聞き覚えのある、だけどそれにしては幼すぎる声が私の耳に入った。
「……あ、アクセル?」
そこには、私も驚いてしまった。だって今、目の前にいるアクセルは……幼くなっていたのだから。
(ど、どういうこと……?なんでアクセルがこんなに小さくなってるの……?で、でも……今のアクセル……か、可愛いぃいいい!!)
よちよちとこちらに歩み寄ってる姿を見て、凄く胸がキュンキュンしてしまう。
「お、おねえちゃん?だい、じょうぶ?ずっと寝込んでいたけど……」
五歳ぐらいかな?そんなアクセルの一つ一つの仕草に心を打たれながらもなんとか耐えるように、私は微笑み返した。
「だ、大丈夫よ。お姉ちゃん、なんともないからね?」
「ほ、ほんと?……よかった…!」
キュンッ!!
(わ、私の弟……か、可愛すぎるぅぅうう!!!!)
アクセルの曇り一つない満面な笑顔を向けられ、ノックアウトされてしまうが、それ以上に聞きたいことがあったので、息を整えてアクセルに聞いた。
「ね、ねぇアクセル?どうして今のアクセルはそんなに幼いのかしら?」
「えっ?」
そんなことを聞くと、アクセルは目をパチパチとさせながらこっちを見ていた。可愛いわ、私の弟。
「だ、だって……ぼく、まだ五さいなんだよ?」
「…………え?」
アクセルのその答えに今度は私の方が唖然としてしまった。
(……な、何が起こってるの?アクセルが五歳?でも、そっちの方が今の状況の辻褄が合うわ……も、もしかして…!)
「ねぇアクセル?私って今何歳かしら?」
確認を込めて、問題を出すようにアクセルに聞く。
「……十さいだよ?」
「……………………正解よ。よく覚えてたわね、お姉ちゃん、嬉しいわ」
その答えに動揺と確信が同時に出たけど、なんとか顔には出さないで、アクセルの頭を撫でる。
えへへ…とか言って顔をふにゃふにゃにさせている弟にまたキュンッとしそうになったが、そのまま思考をする。
(……もしかして……私だけ時間が……巻き戻った?ということは……私が体験した出来事は……これから起こるっていうの?)
多分だけど、私はあの時死んだわ。そして、奴らに……ペレク家の奴らにみんなやられてしまうわ……そんな未来しか見えなくなってしまう。
「……させないわ」
そんな未来……絶対にさせないわ。
(お父さんも、お母さんも、兄さんも、ソフィアも……アクセルも、死なせない。私が……守ってみせる…!)
今も幸せそうに顔をフニャつかせているアクセルを見ながら、私はそう決意するのだった。
でも、そこから始まったのだろう。地獄という舞台での、私の長い長い戦いは。
◇
「……あ、あね……うえ」
私の目の前には、大量の血を流しながら、こちらを見ている……十五歳のアクセルがいた。
「あ、アクセルッ!な、なんで……奴らの事捕まえたはずなのに……!」
思い出されるのは、先日の件についてだ。
私はセミカと、そしてペレク家の奴らがここに被害をもたらさないために、ありとあらゆる手段で証拠を集めた。
それを王国の騎士団に駆け寄ってもらい、無事にペレク家とセミカを捕まえることが出来たのだ。
そうだ。これで奴らに危害が加わることはない。そのはずなのに……なんで、私の目の前には……今にも死にそうなアクセルの姿が目に映るの。
「あ、アクセル!しっかり…しっかりして!!」
「あ、あね……うえ……」
「……僕は……どこにも、行ったり……しない、よ……………………」
それを最後にアクセルの目が虚ろに変わった。
「あ、アクセル…?ねぇ……返事してよ…!アクセル!!」
必死に呼びかけた。でも彼が私を見てくれることは……一度もなかった。
◇
「……ごめん、なさい……」
あの後のことは覚えていない。
ただ、あの事件の原因は……ペレク家に加担していた貴族だったらしい。
奴の指示により、レステンクール家でも落ちこぼれと言われていたアクセルを殺害された。
彼の葬式についても……覚えてないことが多い。でも印象に残ったのは……家族が、特にソフィアが彼の亡骸を抱いて、泣き叫んでいた所だ。
「……私の、せいなのね」
そう言って、私はアクセルから貰った大事な剣を首にかける。
「……今、行くからね?」
そしてそのまま……私は思いっきり首を跳ねて……二度目の死亡を経験した。
「………はっ!」
目を覚ますとそこは……見覚えのある部屋……私の部屋であることに気づいた。
「な、なんで……?」
頭を抑えながら、過呼吸気味になりながらも、私は必死に思考を働かせる。
「……お、おねえちゃん…?」
「ッ!」
その声につい、ビクッと身体が跳ねてしまった。そして目の前にいたのは……二度目の人生の時に最初に出会った五歳のアクセルだ。
(……あぁ……そう、なのね……まだ、チャンスは残ってるのね)
そして理解する。これは……私がここを救わない限り、何度でも続くのだと。
それを地獄と表現するか、それとも何度でもやり直せることが出来るという良いものなのかはこの時は分からなかった。
(……今度こそ……今度こそ…)
でも一つ言えることは……この時から私はもう取り憑かれていたのだろう。近いようでとても遠い、私の望む平和な日常を取り戻すという執念のようなものに。
そう思いながら、三度目の人生を送ったのだ。
◇
「な、何故!何故なのですバレロナ様!?こ、ここまで証拠が出揃ってるのですよ!貴方ならば、この王国全域に広がる貴族を捕まえることが出来るはずです!!」
現在、私は二度目の人生と同じように証拠を集めていた。だが、それらはペレク家だけではなく、ここら一帯の貴族たちのものまだ出揃っていた。
これならばと思い、貴族のリーダーであるバレロナ様に問いかけたのに……私の要望をまるで聞こうともしないのだ。
納得出来なかった。もしここでこの人が動いてくれなければ、また家族が死んでしまう……そんな思いから必死に頼んだのに……彼は娘は戻ってこないと言って動こうとはしなかった。
「……お引き取りしてください英雄《ブリュンヒルデ》。私はもう……何も変えたくないのですよ」
「そ、そんな…!お、お願いしますバレロナ様!このままでは家族が……アクセルが……!」
だが、強引に騎士に連れ去られ……彼の協力を得られない結果、私はまた家族を失った。
◇
そこから私は何度も何度も失敗しては死んで、失敗しては死んでの繰り返しをした。
だが、どんなに私がアクセル達を守ろうと必死に動いても……未来は変わらなかった。
強くなっても、毒で殺され、地位を得ても、嫉妬により逆上され、中には未来のことを話すことさえあった。だが、それを信じてくれる人は……家族を含めて一人もいなかった。
そして私は……何度も、何度も、何度も家族を失い、守ることが出来ずに……悲劇の未来を変えることが出来なかった。
『生きなさいマリア、貴方は死ぬべき人間じゃないわ』
『どうか、幸せに……なってくれ……』
『お姉様……お兄様を…おねがい、します……』
『貴方が無事ならそれで……いいのよ』
『不器用な妹を待つと……兄は困るものだよ』
『僕は、どこにも行ったりしませんよ、姉さん』
「ッ!」
はぁ…はぁ……最近、毎日のように思い出される……悪夢。それは私の精神を徐々に蝕んでいた。
……無理、なのかな。
ポツンと一滴の涙が溢れ始めてしまった。
「……わたしじゃ……むり、なのかな?みんなのこと……すくえないのかな?」
そう思いながらも、立ち止まる訳にはいかないという思いで今日も私は剣で自分の首を斬った。
◇
(……もう、これで駄目なら……終わりにしよう)
既に絶望に呑み込まれていた私は、兄と共に久しぶりに実家に帰り、まだ来ていないであろうアクセルとソフィアのことを待っていた。
だけど、その時……私は目を見開いてしまったのだ。
(………えっ?)
そこにいたのはソフィアとアクセルで、それは変わっていない。
ただ……私が驚いたのは、アクセルに纏っているその雰囲気だった。
(な、なんで……アクセル、あんなに落ち着いてるの?まだ、十歳だったわよね?確かその時のアクセルって凄くオドオドしていたのに……何かが変わったの?)
すると、そんな私を視線に気付いたのか、アクセルはこちらを見てくる。それに対して私は、ドキッとしてしまい、目を逸らしてしまった。
(あ、あんなに大人の雰囲気を待ったアクセルの視線なんて……み、見れるわけないじゃないっ!)
……でも、かっこいいなぁ。
そんなことを思ってしまった。
(……なに変なこと思ってるのよ私……罪人の私がそんなこと思ってもいいわけ……)
……でも、考えてしまう。
今のアクセルの事を見て、そして自身の勘ともいえるそれが……あり得ないと思っていた可能性に縋ってしまう。
(……もしかしたら、今回は……)
そんな可能性を、私は……この時から彼に縋っていたのかもしれない。
みんなを……私を、守って欲しいんだと。
実際、いつもと違うアクセルの雰囲気に、私は戸惑いさえ覚えてしまい………そして、私自身、楽しいと自覚してしまったのだ。
「姉さんにはそのネックレスを」
そう言いながら、彼は私にネックレスをプレゼントをしてくれた時だってあった。
……涙が、出そうだった。
もうそんなもの、今の私には必要ないと思ってたのに……彼はそんな大切なものを拾い上げてくれたのだ。
この時から私は、絶対にここだけは……アクセルだけは守ろうと誓いを立てたのだ。
何度も私に初めてを経験させてくれる……思い出を拾ってくれる彼がいるこの世界だけはと。
そう思ってたのに……私の心を……みんなを守ってくれたのは……彼本人だった。
この世界のアクセルが私の代わりに毒を飲んでしまった時、最初はもう駄目なのかと……また、守れなかったんだと思ってしまった。
でも私たちがあの二体の魔族を相手にピンチに陥った時、彼は来てくれた。
限界を迎えていた私の心を彼は、拾い上げてくれたのだ。
その姿はまるで……御伽話に出てくる英雄を彷彿とさせてしまうくらい……とてもかっこよかった。
………そして、救ってくれた。誰一人、欠けることなくあの日みたいに全員が笑って過ごせる日常を……アクセルは守ってくれたんだ。
◇
「………これが、私の……情けないお姉ちゃんの物語だよ」
力なく笑みを浮かべながら、アクセルの方を見ると……彼は特に表情を変えていなかった。
そりゃあそうだよね、こんなありえないような話、信じてくれるわけ……。
「……姉さん」
すると今度はアクセルが私に声を掛けてきた。馬鹿馬鹿しいって言われるだろうか、それとも変人だと思われるのかな……アクセルにそう思われるのは……いやだなぁ。
「……今は、幸せですか?」
「……え?し、幸せ?」
彼の予想外の質問に私は呆気に取られてしまうが……少なくとも今の人生が一番幸せだと断言出来る私は当たり前のように答える。
「……うん、すっごく幸せだよ。だって……みんなが、アクセルがいてくれるもん」
「そうですか」
すると彼は何も言わずに目を閉じている。
「ね、ねぇアクセル……やっぱりこんな話、信じられるわけないよね?ごめんね、こんな話し」
「信じますよ」
「……ぇ」
「何言ってるんですか姉さん。さっき言ったじゃないですか、どんなことだろうと信じるって」
「で、でもっ!こんなありえない話…ッ!」
そう言い切る前に…今度はアクセルから抱きしめてくれた……彼の身体は……とても、温かかった。
「……ずっと頑張ってきたんですね」
「……ぇ?」
彼の言葉が自然と心に響いて……何度も流したはずの涙がまた、溢れそうになる。
「自分の身がボロボロになるまで、頑張って頑張って頑張って……そして、今日まで生きててくれた」
「姉さん、貴方は自分のことを罪人だと言っていますが……俺はそうじゃないと思います」
あぁ…言わないでアクセル……そんなの聞いたら……私は……。
「ずっと…ずっと俺たちのために頑張ってくれたのに、命を掛けて守ろうとしてくれたのに……そんな貴方が、罪人な訳ありません……俺にとって、貴方は英雄です」
「あ、ぁぁ……あく、せ……る」
「姉さん……ありがとう」
「ッ!!」
「自分の身がボロボロになるまで戦ってくれてありがとう。長い間、ずっと守ろうとしてくれてありがとう。辛くても、必死に生きようとしてくれてありがとう……あなたが、マリア・アンドレ・レステンクールが頑張ってくれたから……俺は、貴方を……家族を守ることが出来ました」
「だから……幸せになってもいいんですよ?」
……無理だ。こんな、罪深いことばかりしてきたのに……自分の一番大切な人に、そんなことを言われたら……耐えられるわけ…ないよ。
「あ、ぁぁ……わたし……胸張って生きても、いいのかな?こんなわたしだけど……幸せになっても……いいのかな…?」
……馬鹿だな私は。そんな風に言ったら……アクセルは絶対に言ってくれるじゃないのよ。
「……そんなの当たり前ですよ。マリア姉さん……貴方は……幸せになるべき人間なのだから」
「あ、アクセル……!アクセル!!!!!」
彼の胸の中で私は…崩れてしまった。
彼の温かい言葉が、私の心に響いてきて、それが……再び涙を溢れ出させてしまう。
「わたし……わたし!ほんとは辛かった!!」
「……はい」
「何度も……何度も繰り返したのに、守れなくて…‥!胸が、はち切れそうになって……苦しかったけど……頑張ったよ!貴方に救われるまで…ずっと……!」
「…はい、頑張ってくれてありがとう姉さん……貴方を救うことが出来て…俺は幸せです」
「ッ!うゔ、ぅ、ゔぅぅ、あく、せる……」
——きっと私は……何度も罪を犯してしまったんだと思う。
でも……頑張って良かった。
だってそのおかげで、私は……この人に、アクセルに出会うことが出来たんだから。
ねぇアクセル?私……貴方と一緒にいれて、幸せだよ?そして思うの。きっとあなたなしじゃあ私はもう生きられないって。
だから……こんな、罪ばかり背負ってるお姉ちゃんだけど……もしそんなお姉ちゃんでもいいのなら……貴方と、一緒にいてもいいですか?
………あれ、ここって…?
ぼんやりとしたまま、私は見渡すとそこには見覚えのある部屋が広がっていた。
「……私の、部屋?なんで……だって…私は……」
私には似合わない可愛らしいベットに横になりながら、思い出す。
あの時、イベルアート家に行ってから、セミカの紅茶を飲んで……そしたら、急に息が出来なくなって……。
「……お、おねえちゃん……」
扉の前で、聞き覚えのある、だけどそれにしては幼すぎる声が私の耳に入った。
「……あ、アクセル?」
そこには、私も驚いてしまった。だって今、目の前にいるアクセルは……幼くなっていたのだから。
(ど、どういうこと……?なんでアクセルがこんなに小さくなってるの……?で、でも……今のアクセル……か、可愛いぃいいい!!)
よちよちとこちらに歩み寄ってる姿を見て、凄く胸がキュンキュンしてしまう。
「お、おねえちゃん?だい、じょうぶ?ずっと寝込んでいたけど……」
五歳ぐらいかな?そんなアクセルの一つ一つの仕草に心を打たれながらもなんとか耐えるように、私は微笑み返した。
「だ、大丈夫よ。お姉ちゃん、なんともないからね?」
「ほ、ほんと?……よかった…!」
キュンッ!!
(わ、私の弟……か、可愛すぎるぅぅうう!!!!)
アクセルの曇り一つない満面な笑顔を向けられ、ノックアウトされてしまうが、それ以上に聞きたいことがあったので、息を整えてアクセルに聞いた。
「ね、ねぇアクセル?どうして今のアクセルはそんなに幼いのかしら?」
「えっ?」
そんなことを聞くと、アクセルは目をパチパチとさせながらこっちを見ていた。可愛いわ、私の弟。
「だ、だって……ぼく、まだ五さいなんだよ?」
「…………え?」
アクセルのその答えに今度は私の方が唖然としてしまった。
(……な、何が起こってるの?アクセルが五歳?でも、そっちの方が今の状況の辻褄が合うわ……も、もしかして…!)
「ねぇアクセル?私って今何歳かしら?」
確認を込めて、問題を出すようにアクセルに聞く。
「……十さいだよ?」
「……………………正解よ。よく覚えてたわね、お姉ちゃん、嬉しいわ」
その答えに動揺と確信が同時に出たけど、なんとか顔には出さないで、アクセルの頭を撫でる。
えへへ…とか言って顔をふにゃふにゃにさせている弟にまたキュンッとしそうになったが、そのまま思考をする。
(……もしかして……私だけ時間が……巻き戻った?ということは……私が体験した出来事は……これから起こるっていうの?)
多分だけど、私はあの時死んだわ。そして、奴らに……ペレク家の奴らにみんなやられてしまうわ……そんな未来しか見えなくなってしまう。
「……させないわ」
そんな未来……絶対にさせないわ。
(お父さんも、お母さんも、兄さんも、ソフィアも……アクセルも、死なせない。私が……守ってみせる…!)
今も幸せそうに顔をフニャつかせているアクセルを見ながら、私はそう決意するのだった。
でも、そこから始まったのだろう。地獄という舞台での、私の長い長い戦いは。
◇
「……あ、あね……うえ」
私の目の前には、大量の血を流しながら、こちらを見ている……十五歳のアクセルがいた。
「あ、アクセルッ!な、なんで……奴らの事捕まえたはずなのに……!」
思い出されるのは、先日の件についてだ。
私はセミカと、そしてペレク家の奴らがここに被害をもたらさないために、ありとあらゆる手段で証拠を集めた。
それを王国の騎士団に駆け寄ってもらい、無事にペレク家とセミカを捕まえることが出来たのだ。
そうだ。これで奴らに危害が加わることはない。そのはずなのに……なんで、私の目の前には……今にも死にそうなアクセルの姿が目に映るの。
「あ、アクセル!しっかり…しっかりして!!」
「あ、あね……うえ……」
「……僕は……どこにも、行ったり……しない、よ……………………」
それを最後にアクセルの目が虚ろに変わった。
「あ、アクセル…?ねぇ……返事してよ…!アクセル!!」
必死に呼びかけた。でも彼が私を見てくれることは……一度もなかった。
◇
「……ごめん、なさい……」
あの後のことは覚えていない。
ただ、あの事件の原因は……ペレク家に加担していた貴族だったらしい。
奴の指示により、レステンクール家でも落ちこぼれと言われていたアクセルを殺害された。
彼の葬式についても……覚えてないことが多い。でも印象に残ったのは……家族が、特にソフィアが彼の亡骸を抱いて、泣き叫んでいた所だ。
「……私の、せいなのね」
そう言って、私はアクセルから貰った大事な剣を首にかける。
「……今、行くからね?」
そしてそのまま……私は思いっきり首を跳ねて……二度目の死亡を経験した。
「………はっ!」
目を覚ますとそこは……見覚えのある部屋……私の部屋であることに気づいた。
「な、なんで……?」
頭を抑えながら、過呼吸気味になりながらも、私は必死に思考を働かせる。
「……お、おねえちゃん…?」
「ッ!」
その声につい、ビクッと身体が跳ねてしまった。そして目の前にいたのは……二度目の人生の時に最初に出会った五歳のアクセルだ。
(……あぁ……そう、なのね……まだ、チャンスは残ってるのね)
そして理解する。これは……私がここを救わない限り、何度でも続くのだと。
それを地獄と表現するか、それとも何度でもやり直せることが出来るという良いものなのかはこの時は分からなかった。
(……今度こそ……今度こそ…)
でも一つ言えることは……この時から私はもう取り憑かれていたのだろう。近いようでとても遠い、私の望む平和な日常を取り戻すという執念のようなものに。
そう思いながら、三度目の人生を送ったのだ。
◇
「な、何故!何故なのですバレロナ様!?こ、ここまで証拠が出揃ってるのですよ!貴方ならば、この王国全域に広がる貴族を捕まえることが出来るはずです!!」
現在、私は二度目の人生と同じように証拠を集めていた。だが、それらはペレク家だけではなく、ここら一帯の貴族たちのものまだ出揃っていた。
これならばと思い、貴族のリーダーであるバレロナ様に問いかけたのに……私の要望をまるで聞こうともしないのだ。
納得出来なかった。もしここでこの人が動いてくれなければ、また家族が死んでしまう……そんな思いから必死に頼んだのに……彼は娘は戻ってこないと言って動こうとはしなかった。
「……お引き取りしてください英雄《ブリュンヒルデ》。私はもう……何も変えたくないのですよ」
「そ、そんな…!お、お願いしますバレロナ様!このままでは家族が……アクセルが……!」
だが、強引に騎士に連れ去られ……彼の協力を得られない結果、私はまた家族を失った。
◇
そこから私は何度も何度も失敗しては死んで、失敗しては死んでの繰り返しをした。
だが、どんなに私がアクセル達を守ろうと必死に動いても……未来は変わらなかった。
強くなっても、毒で殺され、地位を得ても、嫉妬により逆上され、中には未来のことを話すことさえあった。だが、それを信じてくれる人は……家族を含めて一人もいなかった。
そして私は……何度も、何度も、何度も家族を失い、守ることが出来ずに……悲劇の未来を変えることが出来なかった。
『生きなさいマリア、貴方は死ぬべき人間じゃないわ』
『どうか、幸せに……なってくれ……』
『お姉様……お兄様を…おねがい、します……』
『貴方が無事ならそれで……いいのよ』
『不器用な妹を待つと……兄は困るものだよ』
『僕は、どこにも行ったりしませんよ、姉さん』
「ッ!」
はぁ…はぁ……最近、毎日のように思い出される……悪夢。それは私の精神を徐々に蝕んでいた。
……無理、なのかな。
ポツンと一滴の涙が溢れ始めてしまった。
「……わたしじゃ……むり、なのかな?みんなのこと……すくえないのかな?」
そう思いながらも、立ち止まる訳にはいかないという思いで今日も私は剣で自分の首を斬った。
◇
(……もう、これで駄目なら……終わりにしよう)
既に絶望に呑み込まれていた私は、兄と共に久しぶりに実家に帰り、まだ来ていないであろうアクセルとソフィアのことを待っていた。
だけど、その時……私は目を見開いてしまったのだ。
(………えっ?)
そこにいたのはソフィアとアクセルで、それは変わっていない。
ただ……私が驚いたのは、アクセルに纏っているその雰囲気だった。
(な、なんで……アクセル、あんなに落ち着いてるの?まだ、十歳だったわよね?確かその時のアクセルって凄くオドオドしていたのに……何かが変わったの?)
すると、そんな私を視線に気付いたのか、アクセルはこちらを見てくる。それに対して私は、ドキッとしてしまい、目を逸らしてしまった。
(あ、あんなに大人の雰囲気を待ったアクセルの視線なんて……み、見れるわけないじゃないっ!)
……でも、かっこいいなぁ。
そんなことを思ってしまった。
(……なに変なこと思ってるのよ私……罪人の私がそんなこと思ってもいいわけ……)
……でも、考えてしまう。
今のアクセルの事を見て、そして自身の勘ともいえるそれが……あり得ないと思っていた可能性に縋ってしまう。
(……もしかしたら、今回は……)
そんな可能性を、私は……この時から彼に縋っていたのかもしれない。
みんなを……私を、守って欲しいんだと。
実際、いつもと違うアクセルの雰囲気に、私は戸惑いさえ覚えてしまい………そして、私自身、楽しいと自覚してしまったのだ。
「姉さんにはそのネックレスを」
そう言いながら、彼は私にネックレスをプレゼントをしてくれた時だってあった。
……涙が、出そうだった。
もうそんなもの、今の私には必要ないと思ってたのに……彼はそんな大切なものを拾い上げてくれたのだ。
この時から私は、絶対にここだけは……アクセルだけは守ろうと誓いを立てたのだ。
何度も私に初めてを経験させてくれる……思い出を拾ってくれる彼がいるこの世界だけはと。
そう思ってたのに……私の心を……みんなを守ってくれたのは……彼本人だった。
この世界のアクセルが私の代わりに毒を飲んでしまった時、最初はもう駄目なのかと……また、守れなかったんだと思ってしまった。
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「信じますよ」
「……ぇ」
「何言ってるんですか姉さん。さっき言ったじゃないですか、どんなことだろうと信じるって」
「で、でもっ!こんなありえない話…ッ!」
そう言い切る前に…今度はアクセルから抱きしめてくれた……彼の身体は……とても、温かかった。
「……ずっと頑張ってきたんですね」
「……ぇ?」
彼の言葉が自然と心に響いて……何度も流したはずの涙がまた、溢れそうになる。
「自分の身がボロボロになるまで、頑張って頑張って頑張って……そして、今日まで生きててくれた」
「姉さん、貴方は自分のことを罪人だと言っていますが……俺はそうじゃないと思います」
あぁ…言わないでアクセル……そんなの聞いたら……私は……。
「ずっと…ずっと俺たちのために頑張ってくれたのに、命を掛けて守ろうとしてくれたのに……そんな貴方が、罪人な訳ありません……俺にとって、貴方は英雄です」
「あ、ぁぁ……あく、せ……る」
「姉さん……ありがとう」
「ッ!!」
「自分の身がボロボロになるまで戦ってくれてありがとう。長い間、ずっと守ろうとしてくれてありがとう。辛くても、必死に生きようとしてくれてありがとう……あなたが、マリア・アンドレ・レステンクールが頑張ってくれたから……俺は、貴方を……家族を守ることが出来ました」
「だから……幸せになってもいいんですよ?」
……無理だ。こんな、罪深いことばかりしてきたのに……自分の一番大切な人に、そんなことを言われたら……耐えられるわけ…ないよ。
「あ、ぁぁ……わたし……胸張って生きても、いいのかな?こんなわたしだけど……幸せになっても……いいのかな…?」
……馬鹿だな私は。そんな風に言ったら……アクセルは絶対に言ってくれるじゃないのよ。
「……そんなの当たり前ですよ。マリア姉さん……貴方は……幸せになるべき人間なのだから」
「あ、アクセル……!アクセル!!!!!」
彼の胸の中で私は…崩れてしまった。
彼の温かい言葉が、私の心に響いてきて、それが……再び涙を溢れ出させてしまう。
「わたし……わたし!ほんとは辛かった!!」
「……はい」
「何度も……何度も繰り返したのに、守れなくて…‥!胸が、はち切れそうになって……苦しかったけど……頑張ったよ!貴方に救われるまで…ずっと……!」
「…はい、頑張ってくれてありがとう姉さん……貴方を救うことが出来て…俺は幸せです」
「ッ!うゔ、ぅ、ゔぅぅ、あく、せる……」
——きっと私は……何度も罪を犯してしまったんだと思う。
でも……頑張って良かった。
だってそのおかげで、私は……この人に、アクセルに出会うことが出来たんだから。
ねぇアクセル?私……貴方と一緒にいれて、幸せだよ?そして思うの。きっとあなたなしじゃあ私はもう生きられないって。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
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しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
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