転生するなら人間がいいな~

獣野狐夜

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第肆章 最高の親友、ここにて溺れる

4節目 美しき雪が降る

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_____いつの間にか私は泣いていたみたい。
みんなが私の心配をしていた。
私はみんなを困らせないために、
「大丈夫だよ、もう、平気だから。」
と返した。
みんなが安堵の息を吐いて安心している中、カリスだけは何かを思い出したかのように空を眺めていた。
そして、
『ユキミ……?』
と小さく呟いていた。
そうだよ、私はユキm…え?
なんで私の名前知ってんの!?
ふぉ!?え、なんで?!
と慌てふためいていると、カリスが
『ユキミ!!ユキミかい…??
会いたかったよ。元気だったの?』
と言い出した。
その口調…お母さん?お母さんなの!?
サクラとソラは溜息を漏らしていた。
私はと言うと、「ふぁ?え?な…え???」と言う感じでちょー動揺していた。
レオンやアリサは訳分からない様子で頭の上にハテナが浮いてる(?)。
シンは、『あー…なるほど。』と何となく察していたようで困り果てた様子で洞窟の隅にいる。
そしてクウマは『ほぇ?』と時々呟きながら驚きのあまり固まっている。
私はなんとなく察した様子のカリスに手を引かれ、洞窟の奥の方に行った。
そして、すげえこと言われちゃった。
『私の事覚えてる?私だよ、あなたのお母さん、秋山文フミ・アキヤマだよ。』
と言った。
私は思わず「え?」と叫んだ。
取り乱しそうになった、当たり前だ。
突然亡くなったはずの最愛の人が目の前に別人としていたらたぶん誰しもその反応をするだろう。
思わず涙が頬を伝った。小さく嗚咽が響く。
「お母さん…なの??」
そう聞いてしまう。
ただ、確認したかっただけ。
亡くなったはずの、大好きなお母さんかどうかを。
カリス…いや、
『ユキミ……ごめんね、心配かけちゃって。
私もどうかしていたわ…自分のことばかり考えちゃって……。
こんなバカなお母さんだけど、許してくれる……?』と優しい優しい声で言った。
私をギュッ抱きしめながら。
今のお母さん、いや、カリスは
男で、筋肉質なのでとても違和感がある。
それでも抱き締め方や、鳴き方…喋り方も何もかもお母さんだった。
なんというか…硬いな、筋肉って。
そんなことも脳裏に浮かんだけど、
寂しさと会えた嬉しさがそれをかき消した。
「お母さん、生き返ってくれてありがとう……!お母さんはなにも……悪くないよ。本当に………大好きだよ!お母さん…!」
お母さんが亡くなったとき、
1番伝えたかった言葉は、

伝えたくても伝えられなかった言葉は今………。

今、お母さんに届いた。

生まれ変わってくれて、ありがとう。

*******

どういう状況か分からない。
私はカリスさんがユキのことを、
“ユキミ”と呼んだことにめっっっっちゃ困惑してるのだ!!
私はとりあえず、親友のレオンに
『ユキミ…ってどういうことなのだ???あだ名かなにかなのか??』
と聞いてみたのだ!レオンの意見は
『僕は、わかんないや。』
と言っていた。使えないやつだなー!!
ソラやサクラさん、シンやクウマはそれぞれなんか怖ってるし、
なんか訳ありと判断したのだ!!
もしユキがユキミって名前なら、
何故と名乗ったのか知りたいのだ!!
だって、なんで今まで嘘ついていたのかが知りたいのだ!
とりあえず、ユキとカリスさんが
戻ったらユキに聞くことにするのだ!

*******

あー、こりゃ大変だな。
サクラもソラも困ってるし。
こりゃなんか訳ありだなぁ。
なーんとなくユキっつう名前がだってことが分かったからとりあえずあえて静かに隅にいたけど、
もうこれレオンたちにバレたんじゃねぇか?
あんな大声じゃあ察しそうだな。んーもう無理だなこりゃ。
とりあえずカリスが何故ユキの本名知ってんのかは置いといて。
ユキが本名ばらしたくなかったんならめちゃめちゃ大変な事だな。
非常事態かもしんねぇ。
ま、そん時はそん時だ。
それまでに対処を考えておこうか。

*******

とりあえずお母さんと再会して嬉しいかった。でも……、本名がバレてしまった。
正確には名前だけだけど、それでも大変なことなの。
とりあえずカリスに事情を言っておくとカリスは
『あー、ごめんね。お母さんバカで…本当に、もう…私ったらつい。あ、そういえばお母さんをこれからもカリスとして扱ってほしいわ。私が女ってバレたら大変なことになるから。』
と言われた。
確かに半裸でコートかけただけの服装は女だと際どいし、何より男として通ってるからねカリスは。
一旦まず洞窟の入口付近にもどって、
みんなに一通り説明した。
名前くらいバレてもいいかなって。
「ねぇみんな、聞いてくれる?私は今まで【ユキ】として過ごしたけど、これからも【ユキ】と呼んで欲しいな。ユキミが私の本名だけど、これからも【ユキ】として冒険したいな。」
そう思いきって告白した。
多分このタイミングがいちばん良かったんだと思う。
この前調べたけど苗字は幸いこの世界は、貴族や大所帯しか持ってないようで、苗字があってもなくてもほとんど関係ないらしい。
そういえば前にアリサとレオンの苗字について聞いた時に言われたっけ、
忘れてたー。
思い出したけど、前にアリサは家族が多くて、大昔に先祖様が『ナトリム』と『アルミル』に分かれたみたい。
レオンは母方が貴族の家系の末裔らしく、父方は大所帯だったので
父方の『グラン』と母方の『ロンヴェラ』という苗字を呼びやすいように合わせたものらしい。
んーつまりレオンの本名は
『レオン・グラン・ロンヴェラ』
てことになるみたい。いや長いなー!
まぁ、それは今関係ない話だね。
とりあえず、これからも【ユキ】として生きていくことにしよっかな。
私の決めたこと、後悔はしないはず!!
とりあえずぱぱっと昼飯を食べて、冒険の続きをすることした!!
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