転生するなら人間がいいな~

獣野狐夜

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第肆章 最高の親友、ここにて溺れる

5節目 狼は再び溺れる

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『やばい…はぁ…。』
『…ん?どうしたんだ?クウマ。』
『なぁシン……、オレさ、ユキさんのこと…。』
『……ん!?、え、まさか…!?』
『好きになった……みたいなんだ…。』

☆☆☆☆☆☆☆

時は遡ること3時間前。
約7時の早朝にユキたちはとりあえず洞窟を出ることにした。
ジメジメしてて気持ち悪いからね。
とりあえず目的地を特に定めず適当に歩いていると、早速海賊にばったり会った。
「……は?え、はぁ…めんどくさいなぁ。」
『あ”あ”ん”?今なんつったんだ?ゴラァ!!おめぇ誰に口聞いてんだよゴラァ!!』
なんか…めんどっ。
何も考えずにさっさとこの雑魚を倒そうかと思ったが、こいつ以外にタフで私以外みんな苦戦してた。
というか私のスキル【戦闘者タタカウヒト】がヤバすぎるだけだけどね。まぁ、使いすぎるとしんどいからあまり使わないけどねー。
……あれ?
なんか、視線を感じる。
後ろをむくと、みんな引いていた。
「え、なになにどうしたの?」
『……ゆ、ユキなのかぁ?』
「………は?」
心配で鏡を見ると、
「ふぁっ!?」
と思わず驚愕して腰を抜かした。
何故か顔だけおじさんだった。
しかも加齢臭強そうな、典型的なハゲオヤジの顔だった。(顔というか頭)
いやいやどういうことなの???え、どうなってん……あっ!!
なんとなぁく察したよ?
絶対私の【変身者カワルヒト】のせいだよね!!
なんか最近無差別に作動するようになったからさ、ある程度予想はできてたけどね??あ、嘘じゃないよ???
なんかあたふたしている間にまた無差別に変身した。いやマジなんなの??
なんか今度は狐の獣人ケモノになったし。
毛皮のせいで暑いよぉ夏なのにこんなことってある??
というか今思ったけど!
夏なのになんで私はこんなとこにいるの!?
もっとさぁ!麦わら帽子つけて、水着をつけてあははうふふって充実した休日を過ごしたかったァ!!
スイカ割りも、釣りも、砂のお城も作りたかったァ!!
なのに……なんで私はこんな暑苦しい姿で、こんな魔物を倒しまくって、血みどろな戦いを強いられてるの!?
……文句言ってても仕方がないけどさぁ。
もっと夏を満喫したかったよォ。
こうさ、縁側で風鈴がなって、そこで蝉の声を聴きながらスイカを貪るのが最高なのにぃ!
と雑な考えをしている間に海賊たちはどこか去っていった。
…何故かクウマは、顔を赤らめていた。
まぁ、夏だから暑いのかな?とりま水あげようかな!
(ユキミは超鈍感)
そういえば2回変身すると1日は変身できなくなる。つまり元に戻れない。
原理としては元に戻るには変身解除、というか、元の姿に“変身”するから変身として判定される。
今回は無差別におじさんから獣人になったから、1日待たないといけない。
めんどくさいけど、おじさんじゃないだけマシか。
……マシじゃないよ!!暑いんだよこの毛皮ァ!もうやぁだ!
……そういえば私痩せたかな?
なんかすっごく身軽!
あ!もしかして……獣人って身軽なのかな??
そういえば人間…かな?その時より楽だぁ!
なんかすっごい得した気分!!
まぁ、毛皮がなければね

☆☆☆☆☆☆☆

一方その頃恋する乙m…男、クウマは
『あれ…なんだろう………この気持ち。』
と、悩んでいた。
すると突然、
友桜 空舞クウマ・トモザクラは、ウルトラスキル【純愛者コイスルヒト】を獲得しました。》
と脳内再生された。
こいす…?なんでだ?
なんでこんなものが…?とクウマは考えた。
実は本人はまだ気づいてないが、
ユキミにしていたのだ。
ユキミの獣人の姿は、全ての人間を魅了してしまうほど美しい紫白ノ妖狐しはくのようこになっていた。
自称動物好きのケモナーのクウマも、もちろん一目惚れしていた。
それはさておき、【純愛者コイスルモノ】の効果は、好きな人に対する恋の値(どれだけ好きかという好感度のようなもの)に比例して、仲間や自分の力をあげることが出来るいわゆる支援系スキルだ。
一見ほぼ意味なさそうなスキルだけど、
純愛、つまり恋する程にすごく強くなれるのだー(棒)
しかも珍しいのが、
普通の恋だとエキストラスキル【恋愛者アイスルヒト】を手に入れる。
しかしその恋した相手を守りたいという意思、その人を心か恋し、穢れが一切ない純粋な恋心の場合のみ【純愛者コイスルヒト】を手に入れる。
クウマの場合、絶対守っていきたいと、彼女を純粋に愛しているからこそ手に入れた。
そして恋の病に苦しめられているクウマはシンの所へ駆け寄った。

第肆章 最高の親友、ここにて溺れる 完
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