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47 そういう人たちではありませんよね
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伯爵夫妻は夜の間に動いていたため、リミアリアに連絡が入ったのは、彼女が目覚めてすぐのことだった。
追い返すように伝えたリミアリアだったが、案の定「解毒剤を依頼したい」という、売買目的だとテイランたちは訴えた。
(絶縁した親ではなく、取引相手として会えと言ってくるのは、彼らなりに頭を使ったのかもしれないけど、よくもまあ、私にそんな話を持ちかけようとするものね)
本当の目的が解毒剤ではないことはわかっている。
「あなたたちに売るものはない」と突っぱねてもいいのかもしれないが、商売をやっている以上、世間体も気にしなければならない。
解毒剤は命に関わるものだ。
縁を切った相手に頼まれたからといって、解毒剤を作らないことをよく思わない人間も少なからずいる。
仕事の一環と捉え、相手が話題を変えた時は、それなりの対応をするつもりだった。
突然の訪問だったこともあり、準備ができるまで応接室に待たせておき、リミアリアは自分のペースで動いた。
仕事の段取りを終え、応接室に向かおうとすると、昨晩は子爵邸に泊まり、今も仕事を手伝ってくれていたアドルファスが声をかけた。
「俺も一緒に行っていいか」
「もちろんです。ただ、気分が悪くなる話しかしないと思いますが、それでもよろしいですか?」
「ああ。そんな話なら尚更、一人で話をさせたくない。それに、彼らが捨てた娘がどうなったかも、一応知らせてやりたいんだ」
テイランたちがフラワを見捨てたことは、リミアリアたちにも報告されていた。
そして、今のフラワがどうしているかもわかっていた。
「少しは罪悪感がわくといいのですけど、そういう人たちではありませんよね」
「報告では母親は辛そうにしていたようだから、話を聞いて考えを変えるかもしれない」
話しながら応接室に向かうと、扉の前にメイドが難しい顔をして立っていた。
「どうかしたの?」
「お茶のおかわりを先程お淹れしたのですが、その時に話をされていた内容が聞くに堪えないものでしたのでつい……。申し訳ございません」
「私に謝らなくていいわ。何を話していたかはわからないけれど、一般的な考え方をしていない人たちだし、相手は一応お客様よ。聞いたことは忘れるようにね」
「承知いたしました」
メイドは一礼するとノックをし、リミアリアたちのために扉を開けた。
「遅かったな!」
部屋に足を踏み入れるなり文句を言うテイランに、リミアリアは礼儀上、頭を下げる。
「お待たせして申し訳ございません。突然のご訪問でしたので、すぐにご対応することは難しいのです」
「こっちは客なんだぞ! 何があっても優先すべきだ!」
「申し訳ございませんでした」
「ふん。謝ればいいという問題ではないからな!」
(フラワ様と同じで興奮すると我を忘れるのね。待たせた甲斐があったわ)
媚を売りにきたはずが、顔を真っ赤にして怒るテイランを見て、リミアリアは満足そうに微笑んだ。
追い返すように伝えたリミアリアだったが、案の定「解毒剤を依頼したい」という、売買目的だとテイランたちは訴えた。
(絶縁した親ではなく、取引相手として会えと言ってくるのは、彼らなりに頭を使ったのかもしれないけど、よくもまあ、私にそんな話を持ちかけようとするものね)
本当の目的が解毒剤ではないことはわかっている。
「あなたたちに売るものはない」と突っぱねてもいいのかもしれないが、商売をやっている以上、世間体も気にしなければならない。
解毒剤は命に関わるものだ。
縁を切った相手に頼まれたからといって、解毒剤を作らないことをよく思わない人間も少なからずいる。
仕事の一環と捉え、相手が話題を変えた時は、それなりの対応をするつもりだった。
突然の訪問だったこともあり、準備ができるまで応接室に待たせておき、リミアリアは自分のペースで動いた。
仕事の段取りを終え、応接室に向かおうとすると、昨晩は子爵邸に泊まり、今も仕事を手伝ってくれていたアドルファスが声をかけた。
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「ああ。そんな話なら尚更、一人で話をさせたくない。それに、彼らが捨てた娘がどうなったかも、一応知らせてやりたいんだ」
テイランたちがフラワを見捨てたことは、リミアリアたちにも報告されていた。
そして、今のフラワがどうしているかもわかっていた。
「少しは罪悪感がわくといいのですけど、そういう人たちではありませんよね」
「報告では母親は辛そうにしていたようだから、話を聞いて考えを変えるかもしれない」
話しながら応接室に向かうと、扉の前にメイドが難しい顔をして立っていた。
「どうかしたの?」
「お茶のおかわりを先程お淹れしたのですが、その時に話をされていた内容が聞くに堪えないものでしたのでつい……。申し訳ございません」
「私に謝らなくていいわ。何を話していたかはわからないけれど、一般的な考え方をしていない人たちだし、相手は一応お客様よ。聞いたことは忘れるようにね」
「承知いたしました」
メイドは一礼するとノックをし、リミアリアたちのために扉を開けた。
「遅かったな!」
部屋に足を踏み入れるなり文句を言うテイランに、リミアリアは礼儀上、頭を下げる。
「お待たせして申し訳ございません。突然のご訪問でしたので、すぐにご対応することは難しいのです」
「こっちは客なんだぞ! 何があっても優先すべきだ!」
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「ふん。謝ればいいという問題ではないからな!」
(フラワ様と同じで興奮すると我を忘れるのね。待たせた甲斐があったわ)
媚を売りにきたはずが、顔を真っ赤にして怒るテイランを見て、リミアリアは満足そうに微笑んだ。
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