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61 捨てたものに用なんかないでしょう?
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日は過ぎて、リミアリアたちの周りが変化していくと同時に、フラワたちにも動きがあった。
リミアリアは子爵になった弟のサポートを始め、腹違いの姉弟として良い関係を築き始めていた。
ホリーは息子に姉を捨てていないと証明するため、フラワと再会して、連れ帰ろうとしたが徒労に終わる。
ナンサンがフラワを離すわけがなく「二人の仲を引き裂こうとするなら殺す」と脅されて追い払われたのだ。
頼れる家族がいなくなったホリーは、平民時代の知り合いのもとに身を寄せており、肩身の狭い生活をしている。
フラワは毎日の肉体労働に疲弊しきっているにもかかわらず、夜はナンサンの相手をさせられたため、体はもう限界に近かった。
リミアリアと仲良くしておけば良かった。そうすれば、少なくともこんな惨めな生活を送らずに済んだと泣いて暮らす毎日を送っている。
よく晴れた日の午後、黒のワンピースドレスに日よけ用の大きな黒の帽子を被ったリミアリアは、アドルファスと共に丘の上にある墓地にやって来ていた。
本来ならシウナ家の墓地に埋葬されるはずだったが、ホリーたちのせいで場所を移動させられていたのだ。
誰かが以前に植えた花が範囲を拡大したのか、多くの墓石は赤や黄色など華やかな色合いの小さな花に囲まれている。
リミアリアは母の墓石の前に立つと、アドルファスが持っていた花束を墓石の上に置いた。
アドルファスが後ろに立つと、リミアリアは墓石に話しかける。
「お母様、あなたを殺した人は平民落ちして、今は強制労働所で働いています。減刑してほしいからか、馬鹿なことをしてしまったと悔やんでいるから許してほしいという手紙が届きますが、許すつもりはありません。だって、本当に悪いことをしたと思っているなら、許してほしいなんて言えないと思うんです」
取り返しの付くものなら、許す気にはなるかもしれない。
けれど、テイランのやったことはただの犯罪だし、許されるものではない。
「少しは無念は晴れましたか?」
答えが返ってくるわけがない。
そうわかっていても、聞かずにはいられなかった。
「これからは自分の幸せをもっと考えるようにさせますね」
突然、アドルファスが墓石に話しかけたので、リミアリアは驚いた顔で尋ねる。
「いきなりどうしたんですか?」
「親なら、自分のことより娘の幸せを考えているんじゃないかなって思ったんだ」
そう言われた時、リミアリアの脳裏に遠い昔の思い出が蘇った。
リミアリアに似た面立ちの女性がリミアリアにこう言っている。
『あなたが幸せになることが、私の一番の幸せよ』
思い出した瞬間、リミアリアの目から大粒の涙がこぼれ落ちた。
「ど、どうした!?」
「いえ、ごめんなさい。その、本当に、そうですよね」
涙を隠すために俯くと、アドルファスは彼女の涙をハンカチで拭って促す。
「ほら、顔を上げろ。母親に心配をかけるな」
「そう……、本当にそうですね」
借りたハンカチで涙を拭い、リミアリアは顔を上げて微笑んだ。
その後、お墓参りを終えた二人は手をつないで歩きながら、丘を下りていった。
「そういえば、元イランデス伯爵からの手紙は読んだのか?」
「いいえ。被害者の方たちから聞いたところ、謝罪の手紙だったそうですし、読まなくてもいいかなと」
「謝ってもらっても遅いってやつか?」
「はい。だって、捨てたものに用なんかないでしょう? その人からの手紙も、今の私には必要のないものです」
「そうだな」
二人は微笑み合うと、馬車に乗り込み、結婚式の段取りについての話を始めたのだった。
******
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
エール、感想、いいね、お気に入り登録もありがとうございました!
少しでも楽しんでいただけていれば幸いです。
少し前から「婚約者から「内縁の妻と子供がいるけど、縁を切るからもう少し待ってて」と言われましたがお断りします」を投稿しておりますので、そちらでお会いできますと嬉しいです。
本当にありがとうございました!
あとがきに付き合ってくださる方は、スクロールをお願いいたします!
お付き合いいただき、ありがとうございます!
相変わらず睡眠不足で、小説もたまに会話が飛んでいることがあったりして、本当に申し訳ございませんでした。
気づいた所は直しましたが、困惑された方は本当に申し訳ございません。
誤字脱字はAI校正のおかげで、前よりかはかなりマシになっているかなと思いつつ、AI校正しないと相変わらず誤字があるので、何とか読み直す時間を作らなければと思っております。
「エマオ・イランデス」など、名前で楽しんでくださった方、本当にありがとうございます!
統一性がないのは、その時の私の気分だったりします。
ヒロインやヒーローは考えるんですが、それ以外はめんど……んんっ、大変なんで、インスピレーションみたいな感じです。
結局、自分のことばかり優先した人たちは罰を受けることになりました。
(当たり前なのですが)
自分優先も悪くはないですが、常識内でいたいものですね。
あと、エマオの手紙、気になる方が多くいらっしゃいましたら、番外編として書こうと思います。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
少しでも楽しんでいただけていれば幸いです。
そして、連載中の「婚約者から「内縁の妻と子供がいるけど、縁を切るからもう少し待ってて」と言われましたがお断りします」でお会いできますと幸いです。
クズばかり書いている私ですが、久しぶりのドクズになっておるようです。
ヒロインたちがどうザマァするか、見届けてやっていただけると嬉しいです。
これからも楽しんでいただけるように頑張ってまいりますので、お付き合いいただけますと幸いです。
大雪などが予想されている地域もあるようですし、皆さま、お気をつけくださいませ。
風見ゆうみ
リミアリアは子爵になった弟のサポートを始め、腹違いの姉弟として良い関係を築き始めていた。
ホリーは息子に姉を捨てていないと証明するため、フラワと再会して、連れ帰ろうとしたが徒労に終わる。
ナンサンがフラワを離すわけがなく「二人の仲を引き裂こうとするなら殺す」と脅されて追い払われたのだ。
頼れる家族がいなくなったホリーは、平民時代の知り合いのもとに身を寄せており、肩身の狭い生活をしている。
フラワは毎日の肉体労働に疲弊しきっているにもかかわらず、夜はナンサンの相手をさせられたため、体はもう限界に近かった。
リミアリアと仲良くしておけば良かった。そうすれば、少なくともこんな惨めな生活を送らずに済んだと泣いて暮らす毎日を送っている。
よく晴れた日の午後、黒のワンピースドレスに日よけ用の大きな黒の帽子を被ったリミアリアは、アドルファスと共に丘の上にある墓地にやって来ていた。
本来ならシウナ家の墓地に埋葬されるはずだったが、ホリーたちのせいで場所を移動させられていたのだ。
誰かが以前に植えた花が範囲を拡大したのか、多くの墓石は赤や黄色など華やかな色合いの小さな花に囲まれている。
リミアリアは母の墓石の前に立つと、アドルファスが持っていた花束を墓石の上に置いた。
アドルファスが後ろに立つと、リミアリアは墓石に話しかける。
「お母様、あなたを殺した人は平民落ちして、今は強制労働所で働いています。減刑してほしいからか、馬鹿なことをしてしまったと悔やんでいるから許してほしいという手紙が届きますが、許すつもりはありません。だって、本当に悪いことをしたと思っているなら、許してほしいなんて言えないと思うんです」
取り返しの付くものなら、許す気にはなるかもしれない。
けれど、テイランのやったことはただの犯罪だし、許されるものではない。
「少しは無念は晴れましたか?」
答えが返ってくるわけがない。
そうわかっていても、聞かずにはいられなかった。
「これからは自分の幸せをもっと考えるようにさせますね」
突然、アドルファスが墓石に話しかけたので、リミアリアは驚いた顔で尋ねる。
「いきなりどうしたんですか?」
「親なら、自分のことより娘の幸せを考えているんじゃないかなって思ったんだ」
そう言われた時、リミアリアの脳裏に遠い昔の思い出が蘇った。
リミアリアに似た面立ちの女性がリミアリアにこう言っている。
『あなたが幸せになることが、私の一番の幸せよ』
思い出した瞬間、リミアリアの目から大粒の涙がこぼれ落ちた。
「ど、どうした!?」
「いえ、ごめんなさい。その、本当に、そうですよね」
涙を隠すために俯くと、アドルファスは彼女の涙をハンカチで拭って促す。
「ほら、顔を上げろ。母親に心配をかけるな」
「そう……、本当にそうですね」
借りたハンカチで涙を拭い、リミアリアは顔を上げて微笑んだ。
その後、お墓参りを終えた二人は手をつないで歩きながら、丘を下りていった。
「そういえば、元イランデス伯爵からの手紙は読んだのか?」
「いいえ。被害者の方たちから聞いたところ、謝罪の手紙だったそうですし、読まなくてもいいかなと」
「謝ってもらっても遅いってやつか?」
「はい。だって、捨てたものに用なんかないでしょう? その人からの手紙も、今の私には必要のないものです」
「そうだな」
二人は微笑み合うと、馬車に乗り込み、結婚式の段取りについての話を始めたのだった。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
エール、感想、いいね、お気に入り登録もありがとうございました!
少しでも楽しんでいただけていれば幸いです。
少し前から「婚約者から「内縁の妻と子供がいるけど、縁を切るからもう少し待ってて」と言われましたがお断りします」を投稿しておりますので、そちらでお会いできますと嬉しいです。
本当にありがとうございました!
あとがきに付き合ってくださる方は、スクロールをお願いいたします!
お付き合いいただき、ありがとうございます!
相変わらず睡眠不足で、小説もたまに会話が飛んでいることがあったりして、本当に申し訳ございませんでした。
気づいた所は直しましたが、困惑された方は本当に申し訳ございません。
誤字脱字はAI校正のおかげで、前よりかはかなりマシになっているかなと思いつつ、AI校正しないと相変わらず誤字があるので、何とか読み直す時間を作らなければと思っております。
「エマオ・イランデス」など、名前で楽しんでくださった方、本当にありがとうございます!
統一性がないのは、その時の私の気分だったりします。
ヒロインやヒーローは考えるんですが、それ以外はめんど……んんっ、大変なんで、インスピレーションみたいな感じです。
結局、自分のことばかり優先した人たちは罰を受けることになりました。
(当たり前なのですが)
自分優先も悪くはないですが、常識内でいたいものですね。
あと、エマオの手紙、気になる方が多くいらっしゃいましたら、番外編として書こうと思います。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
少しでも楽しんでいただけていれば幸いです。
そして、連載中の「婚約者から「内縁の妻と子供がいるけど、縁を切るからもう少し待ってて」と言われましたがお断りします」でお会いできますと幸いです。
クズばかり書いている私ですが、久しぶりのドクズになっておるようです。
ヒロインたちがどうザマァするか、見届けてやっていただけると嬉しいです。
これからも楽しんでいただけるように頑張ってまいりますので、お付き合いいただけますと幸いです。
大雪などが予想されている地域もあるようですし、皆さま、お気をつけくださいませ。
風見ゆうみ
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