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40 利用されていることがわからない元妹 ①
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レイハート家には取引をしている情報屋がいる。
情報屋とは私たちの国では、多くの情報を持ち、それを売り買いする人物のことである。
空白の時間にソレイユが何をしていたのか、情報屋の一人である中年の男性に調べてもらったところ、ソレイユはフードを目深に被った男と会っていたことがわかった。
ソレイユが行った場所は表通りの奥にある店で、そこでは護衛や用心棒を貸し出している。
この店には地下があり、合言葉を唱えれば、地下の部屋に通してもらえるそうだ。
大きな声では言えない良くない話をする場所であり、ソレイユはここで通り魔となる人物を雇ったのではないかと思われる。
その日の夜、寝室で横になり、イライアス様と話をした。
「ソレイユがパンナの事件に関係していたことは確かだと思うのです」
「僕もそう思う」
「ただ、わからないことが多いのです」
「例えばどんなこと?」
「彼女がどうしてその場所を知っていたのかがわからないのです。それに、殺人は重罪です。依頼するとなると、かなりのお金が必要になるでしょう。家を追い出され、オウガ侯爵家からも疎まれているソレイユに、どうやって大金を用意できたのかがわかりません」
誰かがソレイユを支援しているとしか思えない。
だが、リット殿下もロガンも彼女を見捨てている。だとしたら、彼女を支えようとする人は誰だろうか。
少しの沈黙のあとに、イライアス様が難しい顔で口を開く。
「考えられるとしたら、母上だろうか」
「……どうしてそう思うのですか?」
「君との結婚を反対していた。それなのに結婚した僕への腹いせに、レイハート公爵領内の治安を悪くしようとしているのかもしれない」
「そんな! イライアス様への腹いせではないと思います。もし、ソレイユの手助けをしているのが王妃陛下だったとしたなら、それは、私に対する嫌がらせでしょう」
上半身を起こし、横になっているイライアス様に宣言する。
「王妃陛下に認めてもらえるような女性になるように精進いたします! そうすれば、こんな馬鹿なことを考えなくてすむと思うんです!」
イライアス様は驚いた顔になって、目を瞬かせた。
そして、すぐに優しい笑みを浮かべる。
「ありがとう。でも、大丈夫だよ。母上に認めてもらうように頑張る必要はない。僕は母上に冷たくされるのは慣れているし、それに期待もしていない。君が君らしく生きるほうが、僕は嬉しい」
「ですが、私のせいでイライアス様と王妃陛下の仲が悪くなるのは良くないと思うのです」
「母と僕の考え方は違いすぎる。一時は歩み寄ろうとしたけど、男尊女卑の考え方は僕にはどうしても納得できないんだ。だから、無理に仲良くなる必要はないと思っている」
「イライアス様……」
こんなことを言うのもなんだが、イライアス様が王妃陛下からの母としての愛を求めていないことが救いだろうか。
いや、求めていたけれど、一番ほしかった時期にわかり合えないことがわかって、諦めてしまったのかもしれない。
「何を考えて、何を思うのかは個々の自由ですし、考えを強制することはできません。ただ言えることは、私はイライアス様を支えていきたいと思っております!」
伝えたい言葉が上手くまとめられなくて、ただ、思ったことを口にした。
「ありがとう」
イライアス様は嬉しそうな顔をしてそう言ったあと、上半身を起こして私と向き合う。
「相手が母上だろうが王妃だろうが犯罪に加担しているのなら許されることじゃない。だけど、それを調べて証拠をつかむには時間がいる。だから」
「まずは、通り魔事件が起きるのを防がなければならないということですね」
せっかく時戻しをしたんだもの。絶対に事件を起こさせるわけにはいかないわ。
情報屋とは私たちの国では、多くの情報を持ち、それを売り買いする人物のことである。
空白の時間にソレイユが何をしていたのか、情報屋の一人である中年の男性に調べてもらったところ、ソレイユはフードを目深に被った男と会っていたことがわかった。
ソレイユが行った場所は表通りの奥にある店で、そこでは護衛や用心棒を貸し出している。
この店には地下があり、合言葉を唱えれば、地下の部屋に通してもらえるそうだ。
大きな声では言えない良くない話をする場所であり、ソレイユはここで通り魔となる人物を雇ったのではないかと思われる。
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誰かがソレイユを支援しているとしか思えない。
だが、リット殿下もロガンも彼女を見捨てている。だとしたら、彼女を支えようとする人は誰だろうか。
少しの沈黙のあとに、イライアス様が難しい顔で口を開く。
「考えられるとしたら、母上だろうか」
「……どうしてそう思うのですか?」
「君との結婚を反対していた。それなのに結婚した僕への腹いせに、レイハート公爵領内の治安を悪くしようとしているのかもしれない」
「そんな! イライアス様への腹いせではないと思います。もし、ソレイユの手助けをしているのが王妃陛下だったとしたなら、それは、私に対する嫌がらせでしょう」
上半身を起こし、横になっているイライアス様に宣言する。
「王妃陛下に認めてもらえるような女性になるように精進いたします! そうすれば、こんな馬鹿なことを考えなくてすむと思うんです!」
イライアス様は驚いた顔になって、目を瞬かせた。
そして、すぐに優しい笑みを浮かべる。
「ありがとう。でも、大丈夫だよ。母上に認めてもらうように頑張る必要はない。僕は母上に冷たくされるのは慣れているし、それに期待もしていない。君が君らしく生きるほうが、僕は嬉しい」
「ですが、私のせいでイライアス様と王妃陛下の仲が悪くなるのは良くないと思うのです」
「母と僕の考え方は違いすぎる。一時は歩み寄ろうとしたけど、男尊女卑の考え方は僕にはどうしても納得できないんだ。だから、無理に仲良くなる必要はないと思っている」
「イライアス様……」
こんなことを言うのもなんだが、イライアス様が王妃陛下からの母としての愛を求めていないことが救いだろうか。
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