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27 普通ではありませんから!
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ラムダちゃんはショックのせいか、中々、正気に戻ってはくれませんでしたが、一夜明けた時には、さすがに自分がふられてしまった事を実感した様でした。
「そんなに嫌わられる様な事をしていただなんて思ってもいませんでした」
「わかって下さいましたか?」
何とか歩けるようにまで精神的に回復したラムダちゃんでしたが、仕事が出来る様な状態ではなかった為、とりあえず家に帰らせる事になりました。
憔悴しきっている姿を見ると、ちょっと可哀想に思ってしまいますが、今までの旦那様への不敬への罰が当たったという感じでしょうか。
もちろん、私に対しても失礼でしたが、相手にするのも面倒だった事もあり、放置していた部分がありますので、その点に関しては私も悪いですからね。
正直に言うと、旦那様が犬化しないのは、ちょっと寂しくもあったりしましたから。
「……奥様」
ラムダちゃんは真剣な眼差しで私を見た後、深々と頭を下げます。
「今まで、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
「……少しお家でゆっくりして、自分の事だけを考えてみて下さい」
考えてみれば、ラムダちゃんの人生もお姉様の為に生きてきた様な人生になってしまっているので、出来れば、自分の為に生きてほしいと思いました。
まあ、私が自分優先に生きているから、そんな事を思ってしまったのかもしれませんが、でも、それって悪い事ではないと思うのです。
誰かの為に動く事も、最終的には自分がそうしたかったから、という時が多いと思うのです。
ですが、誰かに頼まれたりの場合は、また違ってきます。
お姉様の呪縛から逃れたラムダちゃんがどうなるかわかりません。
本来ならばクビに、いえ、本当に悪いと思っているなら自分から辞めるというのが筋なのかもしれませんが、失恋して職まで失い、大好きな旦那さまと離れるとなると可哀想な気がしてきました。
「しっかり考えて、答えを出します」
ラムダちゃんは頭を下げると、「申し訳ございませんでした」ともう一度謝ってから、私の前から去っていかれました。
旦那様に挨拶をしてから家に帰られるみたいですね。
少し離れた場所で話を聞いていたジャスミンが私の後ろに立って言います。
「ラムダ様には色々と腹を立てていましたが、しょぼくれた姿を見ると、やはり気の毒に思えてしまいますね」
「自業自得ではありますけどね」
ジャスミンの言葉に苦笑して頷いてから、彼のしょぼくれた背中を思い出しながら言葉を続けます。
「彼のした事は許されない事です。かといって、それで人生を終わらせてしまうのもどうかと思うのです」
「彼がこれからどう生きていくか、ですか…?」
「性善説を信じてはいませんが、彼が根っからの悪い人ではないと信じています」
「エレノア様は困った方ですね。普通の公爵夫人なら許すわけがないと思いますよ」
「だって、私は普通ではありませんから!」
笑顔で言うとジャスミンは少しだけ呆れた様な顔をしましたが、笑顔を作って言います。
「そうですね。こんな事を言うのもなんですが、それがエレノア様ですものね」
ジャスミンと話しながら部屋の中に入り、しばらくすると、旦那様が訪ねてこられました。
話を聞くと、ラムダちゃんは旦那様の魔法も解除してくれて、仕事も責任を取って辞めるとの事でした。
「ゆっくり考えてからにすれば良いと言っておいた。いきなり仕事をなくすのは辛いだろうからな。それに、いきなり辞められても、他の人間が困る」
「そう言われてみればそうですね」
他に側近の方がいらっしゃいますので、仕事が回らなくなるなんて事はないでしょうけれど、他の方が大変になりますしね。
「たくさん迷惑をかけられたのですから、その分、頑張ってもらわないといけない気もします」
結局、ラムダちゃんは引き継ぎを終えた後、クロフォード家を去っていきました。
ちょっと寂しい気もしますが、これから平穏な日々が訪れる…と思ったのですが、どうやら私達に平穏な生活というものは無理らしく、それから20日後に旦那様と出席した王家主催のパーティーで、私は初めて恋のライバルというものに出会う事になるのでした。
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更新が遅くなっており申し訳ございません!
ラムダのざまぁですが痛い目にあわせるよりも精神的なざまぁを取りました。
タグもざまぁ要素ありという事にしておりますので、お許しくださいませ。
次話から第二章という形で、エレノアに第二王女という恋のライバルが…!?
シークスが結婚していようが関係ないワガママお姫様に対して、エレノアがどう出るのか、お付き合い願えますと嬉しいです。
「そんなに嫌わられる様な事をしていただなんて思ってもいませんでした」
「わかって下さいましたか?」
何とか歩けるようにまで精神的に回復したラムダちゃんでしたが、仕事が出来る様な状態ではなかった為、とりあえず家に帰らせる事になりました。
憔悴しきっている姿を見ると、ちょっと可哀想に思ってしまいますが、今までの旦那様への不敬への罰が当たったという感じでしょうか。
もちろん、私に対しても失礼でしたが、相手にするのも面倒だった事もあり、放置していた部分がありますので、その点に関しては私も悪いですからね。
正直に言うと、旦那様が犬化しないのは、ちょっと寂しくもあったりしましたから。
「……奥様」
ラムダちゃんは真剣な眼差しで私を見た後、深々と頭を下げます。
「今まで、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
「……少しお家でゆっくりして、自分の事だけを考えてみて下さい」
考えてみれば、ラムダちゃんの人生もお姉様の為に生きてきた様な人生になってしまっているので、出来れば、自分の為に生きてほしいと思いました。
まあ、私が自分優先に生きているから、そんな事を思ってしまったのかもしれませんが、でも、それって悪い事ではないと思うのです。
誰かの為に動く事も、最終的には自分がそうしたかったから、という時が多いと思うのです。
ですが、誰かに頼まれたりの場合は、また違ってきます。
お姉様の呪縛から逃れたラムダちゃんがどうなるかわかりません。
本来ならばクビに、いえ、本当に悪いと思っているなら自分から辞めるというのが筋なのかもしれませんが、失恋して職まで失い、大好きな旦那さまと離れるとなると可哀想な気がしてきました。
「しっかり考えて、答えを出します」
ラムダちゃんは頭を下げると、「申し訳ございませんでした」ともう一度謝ってから、私の前から去っていかれました。
旦那様に挨拶をしてから家に帰られるみたいですね。
少し離れた場所で話を聞いていたジャスミンが私の後ろに立って言います。
「ラムダ様には色々と腹を立てていましたが、しょぼくれた姿を見ると、やはり気の毒に思えてしまいますね」
「自業自得ではありますけどね」
ジャスミンの言葉に苦笑して頷いてから、彼のしょぼくれた背中を思い出しながら言葉を続けます。
「彼のした事は許されない事です。かといって、それで人生を終わらせてしまうのもどうかと思うのです」
「彼がこれからどう生きていくか、ですか…?」
「性善説を信じてはいませんが、彼が根っからの悪い人ではないと信じています」
「エレノア様は困った方ですね。普通の公爵夫人なら許すわけがないと思いますよ」
「だって、私は普通ではありませんから!」
笑顔で言うとジャスミンは少しだけ呆れた様な顔をしましたが、笑顔を作って言います。
「そうですね。こんな事を言うのもなんですが、それがエレノア様ですものね」
ジャスミンと話しながら部屋の中に入り、しばらくすると、旦那様が訪ねてこられました。
話を聞くと、ラムダちゃんは旦那様の魔法も解除してくれて、仕事も責任を取って辞めるとの事でした。
「ゆっくり考えてからにすれば良いと言っておいた。いきなり仕事をなくすのは辛いだろうからな。それに、いきなり辞められても、他の人間が困る」
「そう言われてみればそうですね」
他に側近の方がいらっしゃいますので、仕事が回らなくなるなんて事はないでしょうけれど、他の方が大変になりますしね。
「たくさん迷惑をかけられたのですから、その分、頑張ってもらわないといけない気もします」
結局、ラムダちゃんは引き継ぎを終えた後、クロフォード家を去っていきました。
ちょっと寂しい気もしますが、これから平穏な日々が訪れる…と思ったのですが、どうやら私達に平穏な生活というものは無理らしく、それから20日後に旦那様と出席した王家主催のパーティーで、私は初めて恋のライバルというものに出会う事になるのでした。
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更新が遅くなっており申し訳ございません!
ラムダのざまぁですが痛い目にあわせるよりも精神的なざまぁを取りました。
タグもざまぁ要素ありという事にしておりますので、お許しくださいませ。
次話から第二章という形で、エレノアに第二王女という恋のライバルが…!?
シークスが結婚していようが関係ないワガママお姫様に対して、エレノアがどう出るのか、お付き合い願えますと嬉しいです。
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