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5 何を考えてらっしゃるのでしょうね
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「ラルフ様、どういう事なのですか?」
また、やんやんと怒鳴られても困りますので、名指しで尋ねると、ラルフ様は苦虫を噛み潰したような顔をされて答えてくれます。
「母上が婚約者がどうのこうの言っていただろう?」
「あ、はい。言われていましたね」
「先日のお茶会にパメル・トーディの母親が参加していた」
トーディ様?
あまり聞いた事のない、お名前です。
「申し訳ございません。トーディ様に関しまして、知識不足で存じ上げないのです」
「パメルを知らないだと!? これだから馬鹿は」
「誰が馬鹿だと?」
ラルフ様に冷たい声と視線を浴びせられ、ランドン辺境伯はびくりと身体を震わせて、口を閉ざしました。
「パメル・トーディは、男爵令嬢であり、この馬鹿の想い人だ。長い間、片思いを続けているようだが、一度もむくわれた事はない」
「馬鹿にしてるのか!」
「想う事を馬鹿にしているんじゃない。何度フラれても、諦めず、付きまとい行為をするお前の行動に呆れている。彼女が嫌がっている事に気付かない脳天気なお前に対しては馬鹿だと思っているがな」
蔑むようなラルフ様の言葉を聞いて聞き返す。
「付きまとい行為?」
「うるさい! 愛が故の行動だ!」
付きまとい行為を正当化しようとしているのは、どうかと思うのですが…。
私を睨んでくるランドン辺境伯を見ながら思いましたが、言っても無駄でしょうし、何も言わない事にします。
それにしても。
「どうして、ラルフ様はお茶会の話をされたのですか?」
「母がパメルを俺の婚約者にしたいらしくて、お茶会でその話をしたらしい」
「ありえない! パメルは俺のものだ!」
ランドン辺境伯がいらっしゃると、話の腰を何度も折られてしまい、ラルフ様と普通に会話ができません。
「パメルがお前のものかどうかは知らないが、俺はパメルと結婚する気はない。話がそれだけなら、とっとと帰れ」
「言われなくても帰るさ!」
ランドン辺境伯はラルフ様の答えに満足したのか、すれ違いざま私を睨みつけたあと、言われた通りに帰っていかれました。
一体、なんだったのでしょう?
私を訪ねてこられたのは、ラルフ様がパメル様と婚約しないようにする様に頼みたかったんでしょうか?
でも、私に白い結婚を求めてきておられましたし、どういうつもりなのでしょう?
もしかして、カーミラ様に私をラルフ様の婚約者からひきずりおろせば、パメル様との婚約話もなしにするとか言われたのでしょうか?
私を妻にし、パメル様を愛人にするつもりだった?
「ここ最近、おかしい事が続いているな」
「はい?」
ラルフ様の呟きに、私が聞き返すと、難しい顔をして答えてくださいます。
「屋敷に戻って来た時に聞いたのだが、今はソラも出かけているらしいな」
「そうなのです。ソラをあまり遠出させる事はありませんが、今日に限って出かけていたのです。今回は屋敷内の騎士の方に付き添いをお願いしたところ、快諾してくださったので良かったのですが、もし、ランドン辺境伯が騎士の方が私に付き添う訳がないと思っていたとしたら、余計に怪しいところですね」
カーミラ様や、カーミラ様の息のかかった別邸のメイド達は本邸に出入りできませんので、私が騎士の方とどのような関係性かを知りません。
今までのご令嬢の様に、騎士の方達が一定の距離を保っていたとしたら、今回も付き添う様には思わなかったのかもしれません。
カーミラ様とランドン辺境伯は手を組んでいるみたいですし、カーミラ様側の誰かが情報を流している人間がいる事は確実です。
情報を流している人間は、どういうつもりで私が一人になる時間帯を人に伝えているのでしょうか。
ここ最近、私が恨みを買っていて、その恨みから、この様な事をしそうな人間といえば、彼女達しかいないような気もしますが、まあ、彼女達の目的がわかるまで泳がしておくのも良いかもしれません。
そう思い、私なりの考えをラルフ様に伝えたところ、不満そうなお顔はされましたが、何とか了承していただきました。
「危険だと判断したら、無理に足をつっこまないように。俺に相談してくれ」
「承知しております。ただ、敵の尻尾をつかむには多少の危険は覚悟をしておかないと駄目なのです。もちろん、相手の思い通りになるつもりはありませんので、ご心配なく」
にこりと微笑むと、ラルフ様は小さく息を吐いてから頷かれました。
「それにしても、ランドンは何をしに来たのだろうな」
「さあ、なんでしょうね?」
そうそう。
白い結婚の話をするのを忘れていました。
「リノアは何か言われたんじゃないのか?」
「そうですね。白い結婚についての話をされました」
「なぜ、あいつがそんな事を?」
「さあ? 何を考えてらっしゃるのでしょうね」
その後、ラルフ様と相談しまして、カーミラ様やランドン辺境伯の動きがある内は、外出せずに敷地内でのんびりする事に決まりました。
そして、次の日、気分転換にと侍女の一人とソラと一緒に庭園を散歩していると、噂のパメル様と、なぜか彼女に付き従う別邸のメイド達と出会う事になるのです。
また、やんやんと怒鳴られても困りますので、名指しで尋ねると、ラルフ様は苦虫を噛み潰したような顔をされて答えてくれます。
「母上が婚約者がどうのこうの言っていただろう?」
「あ、はい。言われていましたね」
「先日のお茶会にパメル・トーディの母親が参加していた」
トーディ様?
あまり聞いた事のない、お名前です。
「申し訳ございません。トーディ様に関しまして、知識不足で存じ上げないのです」
「パメルを知らないだと!? これだから馬鹿は」
「誰が馬鹿だと?」
ラルフ様に冷たい声と視線を浴びせられ、ランドン辺境伯はびくりと身体を震わせて、口を閉ざしました。
「パメル・トーディは、男爵令嬢であり、この馬鹿の想い人だ。長い間、片思いを続けているようだが、一度もむくわれた事はない」
「馬鹿にしてるのか!」
「想う事を馬鹿にしているんじゃない。何度フラれても、諦めず、付きまとい行為をするお前の行動に呆れている。彼女が嫌がっている事に気付かない脳天気なお前に対しては馬鹿だと思っているがな」
蔑むようなラルフ様の言葉を聞いて聞き返す。
「付きまとい行為?」
「うるさい! 愛が故の行動だ!」
付きまとい行為を正当化しようとしているのは、どうかと思うのですが…。
私を睨んでくるランドン辺境伯を見ながら思いましたが、言っても無駄でしょうし、何も言わない事にします。
それにしても。
「どうして、ラルフ様はお茶会の話をされたのですか?」
「母がパメルを俺の婚約者にしたいらしくて、お茶会でその話をしたらしい」
「ありえない! パメルは俺のものだ!」
ランドン辺境伯がいらっしゃると、話の腰を何度も折られてしまい、ラルフ様と普通に会話ができません。
「パメルがお前のものかどうかは知らないが、俺はパメルと結婚する気はない。話がそれだけなら、とっとと帰れ」
「言われなくても帰るさ!」
ランドン辺境伯はラルフ様の答えに満足したのか、すれ違いざま私を睨みつけたあと、言われた通りに帰っていかれました。
一体、なんだったのでしょう?
私を訪ねてこられたのは、ラルフ様がパメル様と婚約しないようにする様に頼みたかったんでしょうか?
でも、私に白い結婚を求めてきておられましたし、どういうつもりなのでしょう?
もしかして、カーミラ様に私をラルフ様の婚約者からひきずりおろせば、パメル様との婚約話もなしにするとか言われたのでしょうか?
私を妻にし、パメル様を愛人にするつもりだった?
「ここ最近、おかしい事が続いているな」
「はい?」
ラルフ様の呟きに、私が聞き返すと、難しい顔をして答えてくださいます。
「屋敷に戻って来た時に聞いたのだが、今はソラも出かけているらしいな」
「そうなのです。ソラをあまり遠出させる事はありませんが、今日に限って出かけていたのです。今回は屋敷内の騎士の方に付き添いをお願いしたところ、快諾してくださったので良かったのですが、もし、ランドン辺境伯が騎士の方が私に付き添う訳がないと思っていたとしたら、余計に怪しいところですね」
カーミラ様や、カーミラ様の息のかかった別邸のメイド達は本邸に出入りできませんので、私が騎士の方とどのような関係性かを知りません。
今までのご令嬢の様に、騎士の方達が一定の距離を保っていたとしたら、今回も付き添う様には思わなかったのかもしれません。
カーミラ様とランドン辺境伯は手を組んでいるみたいですし、カーミラ様側の誰かが情報を流している人間がいる事は確実です。
情報を流している人間は、どういうつもりで私が一人になる時間帯を人に伝えているのでしょうか。
ここ最近、私が恨みを買っていて、その恨みから、この様な事をしそうな人間といえば、彼女達しかいないような気もしますが、まあ、彼女達の目的がわかるまで泳がしておくのも良いかもしれません。
そう思い、私なりの考えをラルフ様に伝えたところ、不満そうなお顔はされましたが、何とか了承していただきました。
「危険だと判断したら、無理に足をつっこまないように。俺に相談してくれ」
「承知しております。ただ、敵の尻尾をつかむには多少の危険は覚悟をしておかないと駄目なのです。もちろん、相手の思い通りになるつもりはありませんので、ご心配なく」
にこりと微笑むと、ラルフ様は小さく息を吐いてから頷かれました。
「それにしても、ランドンは何をしに来たのだろうな」
「さあ、なんでしょうね?」
そうそう。
白い結婚の話をするのを忘れていました。
「リノアは何か言われたんじゃないのか?」
「そうですね。白い結婚についての話をされました」
「なぜ、あいつがそんな事を?」
「さあ? 何を考えてらっしゃるのでしょうね」
その後、ラルフ様と相談しまして、カーミラ様やランドン辺境伯の動きがある内は、外出せずに敷地内でのんびりする事に決まりました。
そして、次の日、気分転換にと侍女の一人とソラと一緒に庭園を散歩していると、噂のパメル様と、なぜか彼女に付き従う別邸のメイド達と出会う事になるのです。
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