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21 「埋めちゃいましょう!」
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まさか、あの落とし穴に誰かが落ちるとは思っていなかったので、再度確認する。
「本当にレイシール様が落ちたんですか?」
「立入禁止って書いてあるのに、無理に通ろうとしたらしいよ。自分から落ちに行くなんて本当に馬鹿だよね!」
デルトロさんはケタケタと笑いながら教えてくれた。
エディールさんは、そんなデルトロさんを見て苦笑している。
「とにかく様子を見に行ってみます」
エディールさんが嘘を言っているとは思えない。
デルトロさんにはダニエル殿下に、今回のことを伝えてもらうようにお願いして、私は現地に向かった。
エディールさんは他の人に見られないように、遠くから私を見守ってくれている。
もうすでに辺りは暗くて、中庭の小道は外灯の明かりで照らされていた。
愛人が助けを呼びに行ったのか、私が辿り着いた時には、落とし穴の周りに数人の騎士がいた。
「どうかしましたか?」
「エアリー様! こちらは危険です!」
昼間にシャーロットの護衛をしてくれていた騎士が焦ったような表情で私に注意を促してくれた。
「誰かが落とし穴に落ちたと聞いたの。シャーロットが気にしていたから来てみたのよ」
「おい! 何をしてるんだ! 早く助けてくれ!」
騎士に応えた時、レイシール様の声が聞こえたので、そちらに目を向ける。
落とし穴の周りには『立入禁止』と書かれた立て札とロープが張られていた。
それなのに入っているのだから、自分で落ちに行ったようなものだし、救助するほうが気の毒だわ。
一晩、このままにしておくことはできないのかしら。
私の黒い考えとは違い、騎士はレイシール様に模範的な言葉を返す。
「殿下! 今、長いロープを調達しに行っておりますので、もう少々お待ち下さい!」
「もう少々って……、かなり、長い間待ってるんだ! それにしても、どうして、こんな所に落とし穴があるなんておかしいだろう! 誰が掘ったんだよ!」
レイシール様がそう叫んだ時、髪の毛の一部がふわりと浮いた。
エディールさんは姿を消しているようで、私の目にも姿は見えない。
でも、なんとなくエディールさんだとわかった。
髪の毛を引っ張ってくるので、何かを訴えているのだとわかった。
髪の毛を自分で持っているように見せかけながら、エディールさんの指示に従い、場所を少し移動した時だった。
「ちょっと! 落とし穴に落ちた人がいると聞いたけれど、誰が落ちたの!? こっちに、エアリー様が来ていたと聞いたけれど、もしかして、落ちたのはエアリー様なの!?」
エディールさんが誘導してくれたおかげで、私はちょうどロアリン様から見えない位置にいた。
そして、騎士も私がロアリン様から身を隠したのだと思ってくれたようで、わざと数人が前に立って、私の姿を隠してくれた。
ロアリン様の発言がいかにも、私が落ちたみたいで嬉しい! といった感じに見えたからかもしれない。
騎士は誰が落ちたかは答えずに、ロアリン様に問いかける。
「この落とし穴を作ったのはロアリン様なのですか?」
「掘ったのは私じゃないわ」
騎士の言葉にロアリン様は曖昧な答えを返す。
そして、私たちのいる場所に近づいてきた。
騎士たちの体の隙間から、ロアリン様の様子を見てみると、とても嬉しそうな顔をしていた。
私が落とし穴に落ちたと思いこんで喜んでるのね。
満足そうにしているから、落ちたあとに生き埋めにされるかという考えは間違っていたみたいね。
「ねえ。人は落ちてはいないと思うわ。だから、もう危ないし埋めちゃいましょう!」
ロアリン様は両手を合わせて、満面の笑みを浮かべた。
前言撤回。
やっぱり私を殺す気まんまんだったのね!
もうそろそろ出てもいいかしら。
レイシール様も静かにしてくれているしね。
「まあ、ロアリン様、どうされましたか?」
騎士たちの間から現れた私を見たロアリン様は、笑顔を一瞬で消して、驚愕の表情を浮かべた。
「本当にレイシール様が落ちたんですか?」
「立入禁止って書いてあるのに、無理に通ろうとしたらしいよ。自分から落ちに行くなんて本当に馬鹿だよね!」
デルトロさんはケタケタと笑いながら教えてくれた。
エディールさんは、そんなデルトロさんを見て苦笑している。
「とにかく様子を見に行ってみます」
エディールさんが嘘を言っているとは思えない。
デルトロさんにはダニエル殿下に、今回のことを伝えてもらうようにお願いして、私は現地に向かった。
エディールさんは他の人に見られないように、遠くから私を見守ってくれている。
もうすでに辺りは暗くて、中庭の小道は外灯の明かりで照らされていた。
愛人が助けを呼びに行ったのか、私が辿り着いた時には、落とし穴の周りに数人の騎士がいた。
「どうかしましたか?」
「エアリー様! こちらは危険です!」
昼間にシャーロットの護衛をしてくれていた騎士が焦ったような表情で私に注意を促してくれた。
「誰かが落とし穴に落ちたと聞いたの。シャーロットが気にしていたから来てみたのよ」
「おい! 何をしてるんだ! 早く助けてくれ!」
騎士に応えた時、レイシール様の声が聞こえたので、そちらに目を向ける。
落とし穴の周りには『立入禁止』と書かれた立て札とロープが張られていた。
それなのに入っているのだから、自分で落ちに行ったようなものだし、救助するほうが気の毒だわ。
一晩、このままにしておくことはできないのかしら。
私の黒い考えとは違い、騎士はレイシール様に模範的な言葉を返す。
「殿下! 今、長いロープを調達しに行っておりますので、もう少々お待ち下さい!」
「もう少々って……、かなり、長い間待ってるんだ! それにしても、どうして、こんな所に落とし穴があるなんておかしいだろう! 誰が掘ったんだよ!」
レイシール様がそう叫んだ時、髪の毛の一部がふわりと浮いた。
エディールさんは姿を消しているようで、私の目にも姿は見えない。
でも、なんとなくエディールさんだとわかった。
髪の毛を引っ張ってくるので、何かを訴えているのだとわかった。
髪の毛を自分で持っているように見せかけながら、エディールさんの指示に従い、場所を少し移動した時だった。
「ちょっと! 落とし穴に落ちた人がいると聞いたけれど、誰が落ちたの!? こっちに、エアリー様が来ていたと聞いたけれど、もしかして、落ちたのはエアリー様なの!?」
エディールさんが誘導してくれたおかげで、私はちょうどロアリン様から見えない位置にいた。
そして、騎士も私がロアリン様から身を隠したのだと思ってくれたようで、わざと数人が前に立って、私の姿を隠してくれた。
ロアリン様の発言がいかにも、私が落ちたみたいで嬉しい! といった感じに見えたからかもしれない。
騎士は誰が落ちたかは答えずに、ロアリン様に問いかける。
「この落とし穴を作ったのはロアリン様なのですか?」
「掘ったのは私じゃないわ」
騎士の言葉にロアリン様は曖昧な答えを返す。
そして、私たちのいる場所に近づいてきた。
騎士たちの体の隙間から、ロアリン様の様子を見てみると、とても嬉しそうな顔をしていた。
私が落とし穴に落ちたと思いこんで喜んでるのね。
満足そうにしているから、落ちたあとに生き埋めにされるかという考えは間違っていたみたいね。
「ねえ。人は落ちてはいないと思うわ。だから、もう危ないし埋めちゃいましょう!」
ロアリン様は両手を合わせて、満面の笑みを浮かべた。
前言撤回。
やっぱり私を殺す気まんまんだったのね!
もうそろそろ出てもいいかしら。
レイシール様も静かにしてくれているしね。
「まあ、ロアリン様、どうされましたか?」
騎士たちの間から現れた私を見たロアリン様は、笑顔を一瞬で消して、驚愕の表情を浮かべた。
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