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23 「ふせーじつなんでしゅね」
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私がシャーロットになって戻った時には、レイシール様はすでに助け出されていて、ロアリン様を叱責しているところだった。
「どういうことなんだ、ロアリン!? 僕に何の恨みがあって、落とし穴に落とそうなんて考えるんだ? 前回の妖精の件だって、僕が守ってあげたから、君はお咎め無しになったのに、その恩を忘れたのか!?」
「違うんです、レイシール様! あなたを落としたかったわけではないのです! それに、私は指示をされただけでございます!」
ロアリン様は私のふりをしているデルトロさんの横に立っているシャーロットを指差した。
「なんのおはなしでしゅか?」
「ねえ! あなたは落とし穴を掘ってほしかったのよね!? かなり興味がありそうだったじゃないの!」
「なにをしているのか、みてただけでしゅ」
「見てたってことは、どんなものができるか楽しみにしていたということでしょう!?」
「そんなわけじゃないでしゅ。ただ、ベラしゃまとエアリーしゃまをねらっているのだなって、おもいまちた」
私とベラの名前を出していたことは、はっきりと覚えている。
だから、そう言ってみると、ロアリン様は焦った様子で、レイシール様に訴える。
「レイシール様! レイシール様は子供がお嫌いですよね!? こんな子供の言うことを信じたりしないですよね!?」
「それはわからないな。エアリーの名前はわかるが、この子供がベラの名前を知っている時点でおかしい」
「そんな! それはエアリー様から聞いたに決まっていますわ!」
「どうしてかな?」
レイシール様はかなり不機嫌そうだった。
よく見ると、レイシール様の服や髪の毛にはたくさんの土がついていた。
怪我をしたわけではなさそうだけど、王太子をこんな目に遭わせたんだもの。
前回は証拠不十分で助けたのかもしれない。
でも、さすがに今回は見逃さないわよね?
「そ、それは、その、自分の婚約者を親友が奪おうとしたのですから、憎いと思ったに決まっていますわ!」
「へえ? そうなのかい、エアリー?」
レイシール様が嬉しそうな顔になって尋ねた。
すると、デルトロさんが間髪入れずに答える。
「違います」
「違わないでしょう! 親友に裏切られて、その恨みをこの子供に伝えていたんじゃないの!?」
「そんなことはいわれてましぇん。でも、なまえをしってるりゆーはいえましゅ」
デルトロさんに言い返してきたロアリン様を見て、私は首を横に振った。
そして、一度言葉を区切ってから、レイシール様を見て言う。
「エアリーしゃまは、ベラしゃまのことは、レイシールしゃまのあいじんではなく、こんやくしゃになってほしいといっておられまちた」
「エアリー、君はまだ僕との婚約を解消しようとしているのかい?」
「破棄できるのであれば今すぐにでも」
レイシール様の問いかけに、デルトロさんが勝手に答えてしまった。
それが本音ではあるけれど、破棄できる理由がまだ弱すぎる。
「婚約破棄なんてさせるわけないだろう? 政略結婚だと何度言わせたらわかるんだよ? それから、僕は君を愛しているんだ。どうして、信じてくれないんだ」
「あの、ダニエルでんか」
「……どうした?」
シャーロットになっている私が、レイシール様に直接言いたいことを言うのは不敬に当たるかもしれない。
だから、ダニエル殿下に大きな声で聞いてみる。
「どうして、レイシールしゃまは、いろんなおんなのひとといっしょにいるのでしゅか? こんやくしゃがいっぱいなのでしゅか?」
「それはそうだな。兄上は女の人が大好きだからだよ。あと、婚約者は一人だけだ」
「そんなだんせいは、ふせーじつだって、おかあしゃまはいってまちた。レイシールしゃまはふせーじつなんでしゅね」
「そうだな」
ダニエル殿下が私を抱き上げて頷いた。
レイシール様のほうを見てみると、憤怒の表情で私を睨みつけていた。
レイシール様が何をするかわからないから、私を守るためにダニエル殿下は抱き上げてくれたようだった。
「兄上、落ち着いてください」
「落ち着いている!」
レイシール様は叫ぶと、私を指差して話を続ける。
「子供にはわからない、大人の世界ってものがあるんだよ!」
「でも、ふせーじつにかわりはないでしゅよね?」
尋ねると、レイシール様は「ぐぬぅ」と変な声を上げた。
「どういうことなんだ、ロアリン!? 僕に何の恨みがあって、落とし穴に落とそうなんて考えるんだ? 前回の妖精の件だって、僕が守ってあげたから、君はお咎め無しになったのに、その恩を忘れたのか!?」
「違うんです、レイシール様! あなたを落としたかったわけではないのです! それに、私は指示をされただけでございます!」
ロアリン様は私のふりをしているデルトロさんの横に立っているシャーロットを指差した。
「なんのおはなしでしゅか?」
「ねえ! あなたは落とし穴を掘ってほしかったのよね!? かなり興味がありそうだったじゃないの!」
「なにをしているのか、みてただけでしゅ」
「見てたってことは、どんなものができるか楽しみにしていたということでしょう!?」
「そんなわけじゃないでしゅ。ただ、ベラしゃまとエアリーしゃまをねらっているのだなって、おもいまちた」
私とベラの名前を出していたことは、はっきりと覚えている。
だから、そう言ってみると、ロアリン様は焦った様子で、レイシール様に訴える。
「レイシール様! レイシール様は子供がお嫌いですよね!? こんな子供の言うことを信じたりしないですよね!?」
「それはわからないな。エアリーの名前はわかるが、この子供がベラの名前を知っている時点でおかしい」
「そんな! それはエアリー様から聞いたに決まっていますわ!」
「どうしてかな?」
レイシール様はかなり不機嫌そうだった。
よく見ると、レイシール様の服や髪の毛にはたくさんの土がついていた。
怪我をしたわけではなさそうだけど、王太子をこんな目に遭わせたんだもの。
前回は証拠不十分で助けたのかもしれない。
でも、さすがに今回は見逃さないわよね?
「そ、それは、その、自分の婚約者を親友が奪おうとしたのですから、憎いと思ったに決まっていますわ!」
「へえ? そうなのかい、エアリー?」
レイシール様が嬉しそうな顔になって尋ねた。
すると、デルトロさんが間髪入れずに答える。
「違います」
「違わないでしょう! 親友に裏切られて、その恨みをこの子供に伝えていたんじゃないの!?」
「そんなことはいわれてましぇん。でも、なまえをしってるりゆーはいえましゅ」
デルトロさんに言い返してきたロアリン様を見て、私は首を横に振った。
そして、一度言葉を区切ってから、レイシール様を見て言う。
「エアリーしゃまは、ベラしゃまのことは、レイシールしゃまのあいじんではなく、こんやくしゃになってほしいといっておられまちた」
「エアリー、君はまだ僕との婚約を解消しようとしているのかい?」
「破棄できるのであれば今すぐにでも」
レイシール様の問いかけに、デルトロさんが勝手に答えてしまった。
それが本音ではあるけれど、破棄できる理由がまだ弱すぎる。
「婚約破棄なんてさせるわけないだろう? 政略結婚だと何度言わせたらわかるんだよ? それから、僕は君を愛しているんだ。どうして、信じてくれないんだ」
「あの、ダニエルでんか」
「……どうした?」
シャーロットになっている私が、レイシール様に直接言いたいことを言うのは不敬に当たるかもしれない。
だから、ダニエル殿下に大きな声で聞いてみる。
「どうして、レイシールしゃまは、いろんなおんなのひとといっしょにいるのでしゅか? こんやくしゃがいっぱいなのでしゅか?」
「それはそうだな。兄上は女の人が大好きだからだよ。あと、婚約者は一人だけだ」
「そんなだんせいは、ふせーじつだって、おかあしゃまはいってまちた。レイシールしゃまはふせーじつなんでしゅね」
「そうだな」
ダニエル殿下が私を抱き上げて頷いた。
レイシール様のほうを見てみると、憤怒の表情で私を睨みつけていた。
レイシール様が何をするかわからないから、私を守るためにダニエル殿下は抱き上げてくれたようだった。
「兄上、落ち着いてください」
「落ち着いている!」
レイシール様は叫ぶと、私を指差して話を続ける。
「子供にはわからない、大人の世界ってものがあるんだよ!」
「でも、ふせーじつにかわりはないでしゅよね?」
尋ねると、レイシール様は「ぐぬぅ」と変な声を上げた。
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