価値がないと言われた私を必要としてくれたのは、隣国の王太子殿下でした

風見ゆうみ

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34 現れた元妹①

  ルピノが連れ去られた件で、もしかすると、ヤイネバ家の関係先にルピノを隠しているかもしれないという意見が出て、ヤイネバ家に家宅捜索が入った。

 その段取りをしたのは、アズではなく、レブルンの貴族達だった。

 アズはいくら王太子といえども、他国の話について深く介入できない。
 だから、深追いはしない、と言っていた。

 もちろん、アズも何もしていないわけではなく、国際問題にしたくないという脅しをつけて、抗議はしている。

 まだ、移民申請中の人間が自国に帰ったことについては、本人の意思ととってもいいのかもしれないから、職員に手を出されたり、違法な手段で連れ帰ったことに関して、クレームをいれた形になる。

 苦情を受けたレブルンの陛下と、貴族達は危険なヤイネバ家を今すぐ潰しておくほうが良いと考えた。
 
 相手がルピノであろうが、ピノヨだろうが関係なく、他国の収容所から人を連れ出すなんてありえない事だから。

 アズは、このことをわかっていたから、大きな問題にしようとしなかったのかもしれない。

 もちろん、国民感情も考慮したから苦情は伝えているし、戦争に発展するほどのことにもしたくないのでしょう。

 王太子妃教育中は考えないことにしていたけれど、気を抜くと、色々と考えてしまい、ティータイム中に、ルピノのことを考えていた時だった。

 部屋の扉がノックされ、アザレアが応対してくれた。
 すると、すぐにアザレアが私の所へやって来て、難しい顔をして言った。

「ルピノ様が王城に訪ねてきたそうです。しかも、顔に大怪我をおった状態で……」
「今、ルピノはどうなっているの……?」
「陛下の命で城の地下牢にいれられているそうで、ルピノ様はルリ様に会いたいと言っておられるそうです。このままでは、ノーラル様の命が危ないと訴えられているそうで……」
「陛下はなんと仰ってるの?」
「ルリ様の判断に任せるとのことです」

 アザレアが不安そうな表情で私を見た。

「会って話を聞くわ」

 もう、ルピノと私は関係がない。

 話なんて聞かなくても良いことくらいわかっている。

 けれど、シイナレンラジ家の弱みを握っているかもしれないのだから、それを理由に会うことを決めた。

 今度こそ、ルピノとの関係を断ち切ってみせひわ。

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