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「結婚式の事なんだが」
ビアラと話をしていると、エドがディラン様と一緒に部屋に入ってきた。
二人共、何かの冊子を抱えていて、それをローテーブルの上に置いたかと思うと、エドが私の向かい側に座って話しかけてきたので尋ねる。
「結婚式の話だなんて、いきなり、どうしたの?」
「段取りが必要だろう。招待客にも連絡しないといけないからな」
「そ、それはそうかもしれないけど、どうして今するのよ」
ビアラ達が来ているのに、どうしてそんな話を今するのかわからなくて尋ねると、ディラン様が答えてくれる。
「トゥッチ嬢をおびき出す話をしていたんだ」
「おびき出す!? おめでたい席で何をするつもり!?」
ビアラが驚いて聞き返すと、エドが答える。
「もちろん、エアリスに近付けさせはしない。けれど、彼女の結婚式だと聞いたら、必ず、親友として参加したがるはずだ」
「それはそうかもしれませんけど、危なくないですか?」
「エアリスは僕が守るから大丈夫だ」
ビアラの言葉にエドが答えて、続きはディラン様に任せると言わんばかりに彼を見る。
それを受けたディラン様が話し始める。
「オラエルが魔法を使ってくる可能性があるから、エアリスは必ず、ネックレスをつけておく事。あと、オラエルの存在に気が付いたら僕が相手をするから教えてほしい」
「私だって魔法を使えるようになってきてますし、私が相手しますよ!」
ディラン様に向かって挙手して言うと、彼は眉根を寄せて言う。
「君は主役でしょ。何もしなくていいよ」
「エアリス、そうなったら私が動くから」
隣に座っているビアラが私の腕を優しく擦りながら言う。
「でも、私、全然、役に立ってなくない? 私が原因で皆に迷惑かけてるのに!」
「そんな事ないわよ。一番重要な役目でしょ」
「どんな!?」
「トゥッチをおびき出すっていう…」
「結局、私は何もしてないじゃない!」
慰めてくれているようで慰めてくれていないビアラに言い返すと、彼女は微笑んで言う。
「止めをさせるのはあなただけだと思うわよ、エアリス」
「そうかしら…」
「何があっても、トゥッチ嬢の事を気にしないのが一番だな。君は彼女の視線に気が付いても、絶対に彼女の方を見るな。それだけで、彼女にとって辛いはずだから」
エドに言われ、簡単なようで簡単ではない事を認識する。
視線を感じたら、無意識に見てしまいそうな気がするから、本当に気を付けなければいけない。
「あまり人が多いと警備も大変になるから、招待客を絞らないといけない。それに関しては僕がやる。それからエアリス、君にも手伝ってほしい事がある」
「手伝うのはかまわないけど、ロンバートはどうするつもり?」
「えさをまいた方が、あの男だって、トゥッチ嬢を見つけやすくなるだろ」
「それはそうね」
「それに挙式は半年後になるから、あいつがそれまでにトゥッチ嬢を見つけ出せたなら、それはそれで良い」
結婚は半年後か…。
時間があるようでない気もするから、急ピッチですすめないと駄目よね。
「というわけで、式場の目星をつけてくれ。たくさんあるから、ビアラ、君も一緒に選んであげてくれ」
「あ、はい、わかりました」
エドの言葉にビアラは素直に頷いたけれど、私は意図するものを感じて、ディラン様の方を見た。
すると、彼は私と目が合うと、にっこり微笑んだ。
ディラン様ったら、思った以上に悪い人ね。
もちろん、協力はするけれど、無理矢理、ビアラと結婚しようとしたら、さすがに止めさせてもらおう。
まあ、ビアラが良さそうと言っていた所を、ディラン様に教えようとする私もひどいかもしれないけど。
「大体の予定が決まったら、大々的に発表する。そうすれば、トゥッチ嬢は必ず動くはずだ」
エドの言葉に、私は言葉は発さずに大きく頷いた。
それから約一ヶ月後に、新聞に私とエドの結婚の日取りが決まった事を載せてもらい、その数日後に、ロンバートからオルザベートらしき人物を見つけたとの連絡が入った。
そして、時を同じくして、オルザベートから私宛に手紙が届いたのだった。
ビアラと話をしていると、エドがディラン様と一緒に部屋に入ってきた。
二人共、何かの冊子を抱えていて、それをローテーブルの上に置いたかと思うと、エドが私の向かい側に座って話しかけてきたので尋ねる。
「結婚式の話だなんて、いきなり、どうしたの?」
「段取りが必要だろう。招待客にも連絡しないといけないからな」
「そ、それはそうかもしれないけど、どうして今するのよ」
ビアラ達が来ているのに、どうしてそんな話を今するのかわからなくて尋ねると、ディラン様が答えてくれる。
「トゥッチ嬢をおびき出す話をしていたんだ」
「おびき出す!? おめでたい席で何をするつもり!?」
ビアラが驚いて聞き返すと、エドが答える。
「もちろん、エアリスに近付けさせはしない。けれど、彼女の結婚式だと聞いたら、必ず、親友として参加したがるはずだ」
「それはそうかもしれませんけど、危なくないですか?」
「エアリスは僕が守るから大丈夫だ」
ビアラの言葉にエドが答えて、続きはディラン様に任せると言わんばかりに彼を見る。
それを受けたディラン様が話し始める。
「オラエルが魔法を使ってくる可能性があるから、エアリスは必ず、ネックレスをつけておく事。あと、オラエルの存在に気が付いたら僕が相手をするから教えてほしい」
「私だって魔法を使えるようになってきてますし、私が相手しますよ!」
ディラン様に向かって挙手して言うと、彼は眉根を寄せて言う。
「君は主役でしょ。何もしなくていいよ」
「エアリス、そうなったら私が動くから」
隣に座っているビアラが私の腕を優しく擦りながら言う。
「でも、私、全然、役に立ってなくない? 私が原因で皆に迷惑かけてるのに!」
「そんな事ないわよ。一番重要な役目でしょ」
「どんな!?」
「トゥッチをおびき出すっていう…」
「結局、私は何もしてないじゃない!」
慰めてくれているようで慰めてくれていないビアラに言い返すと、彼女は微笑んで言う。
「止めをさせるのはあなただけだと思うわよ、エアリス」
「そうかしら…」
「何があっても、トゥッチ嬢の事を気にしないのが一番だな。君は彼女の視線に気が付いても、絶対に彼女の方を見るな。それだけで、彼女にとって辛いはずだから」
エドに言われ、簡単なようで簡単ではない事を認識する。
視線を感じたら、無意識に見てしまいそうな気がするから、本当に気を付けなければいけない。
「あまり人が多いと警備も大変になるから、招待客を絞らないといけない。それに関しては僕がやる。それからエアリス、君にも手伝ってほしい事がある」
「手伝うのはかまわないけど、ロンバートはどうするつもり?」
「えさをまいた方が、あの男だって、トゥッチ嬢を見つけやすくなるだろ」
「それはそうね」
「それに挙式は半年後になるから、あいつがそれまでにトゥッチ嬢を見つけ出せたなら、それはそれで良い」
結婚は半年後か…。
時間があるようでない気もするから、急ピッチですすめないと駄目よね。
「というわけで、式場の目星をつけてくれ。たくさんあるから、ビアラ、君も一緒に選んであげてくれ」
「あ、はい、わかりました」
エドの言葉にビアラは素直に頷いたけれど、私は意図するものを感じて、ディラン様の方を見た。
すると、彼は私と目が合うと、にっこり微笑んだ。
ディラン様ったら、思った以上に悪い人ね。
もちろん、協力はするけれど、無理矢理、ビアラと結婚しようとしたら、さすがに止めさせてもらおう。
まあ、ビアラが良さそうと言っていた所を、ディラン様に教えようとする私もひどいかもしれないけど。
「大体の予定が決まったら、大々的に発表する。そうすれば、トゥッチ嬢は必ず動くはずだ」
エドの言葉に、私は言葉は発さずに大きく頷いた。
それから約一ヶ月後に、新聞に私とエドの結婚の日取りが決まった事を載せてもらい、その数日後に、ロンバートからオルザベートらしき人物を見つけたとの連絡が入った。
そして、時を同じくして、オルザベートから私宛に手紙が届いたのだった。
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