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3 夫と妹の関係
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「シェリル、今は驚いて冷静な判断ができないんだと思う。だから」
「落ち着いて答えています。ロン様、あなたは私を愛しているのではなかったのですね」
詰問すると、ロン様は慌てた顔をする。
「どうしてそんなことを言うんだよ」
「言わないほうがおかしいでしょう。それくらいのことをあなたが言ったんです」
「愛しているよ。僕は本当にシェリルのことを愛している」
「そうとは思えません」
首を横に振って否定すると、ロン様は私の体を揺さぶってくる。
「シェリル、僕のことを、僕の愛を信じてくれ! 僕は君が僕の両親から責められているのを見るのが辛いんだよ」
「それなら、どうして自分に原因があると言ってくださらないのですか!」
「それは君のために言わないだけだ」
「私のためというのはどういうことなんですか!? 理由を教えてください!」
私とロン様が揉めている様子を黙って見ていたミシェルが大きく息を吐いて話しかけてくる。
「みっともないわよ、お姉様」
「みっともなくて結構よ。それよりもあなたも何か言いなさいよ。本気でパートナー交換なんて考えていたんじゃないでしょう?」
「考えていたわよ」
ミシェルははっきりと答えると、お茶を一口飲んでから話を続ける。
「お姉様が生んだ子供をわたしが育てて、わたしが生んだ子供をお姉様が育てれば血筋は途切れないわ」
「ふざけないで。どうしてそんなことをしないといけないのよ!?」
「だって、ロン様はお姉様と子作りできないんだからしょうがないじゃないの。ロン様はお姉様に嫌われたくないから、わたしを犠牲にすることに決めたの。実際は良かったから犠牲だとは思っていないけどね」
「待って、ミシェル。あなたのその言い方だと、まるでもう経験したみたいね」
ミシェルを睨みつけて言うと、ロン様がびくりと体を震わせて私の肩を掴んでいた手を離した。
「すでに関係を持ったんですね」
問いかけると、ロン様は目を泳がせながらも否定する。
「そんなわけないじゃないか。君に許可を取ってからにしようと」
「ロン様、変に嘘をつくほうが良くないですわ。お姉様、わたしとロン様はデイクスの許可を得て、この2ヶ月間の内に何度か体を重ねています」
「……だそうですが、本当なのですか」
怒りで体が震えるなんてことは初めてだった。
冷静になるように努めながら、ロン様に尋ねると、彼は私から目を逸らして答える。
「……子供ができれば、父さんも母さんも何も言わないと思ったんだ。それで、僕たちの子供だって渡せば良いかなって」
「私のお腹が大きくならないのに、私とあなたの子だと誰が信じるのですか!」
「だからだよ!」
ロン様は声を荒らげて立ち上がり、私を見下ろして叫ぶ。
「デイクスと子供を作ってくれ。生まれたら交換すればいいじゃないか!」
「ふざけたことを言わないでください! 夫でもない上に妹の夫の子供を生めですって!? 絶対に嫌です!」
しかも、自分が生んだ子供をミシェルが生んだ子と交換しろだなんてありえない。
私はさっきから黙ったままのデイクスに尋ねる。
「デイクス、あなたは本当に二人の関係を認めているの?」
「はい。私はミシェルのことを愛しています。でも、シェリル様のことも好みのタイプの女性だと思っています。ですから僕と」
デイクスが私に訴えかけてきた時、ロン様がテーブルを回り込んでデイクスの胸ぐらを掴んだ。
「シェリルは僕の妻だ。そういう目で見るのはやめろ」
「あなたは私の妻と関係を持っているのに、よくもそんなことを言えますね! 私にはシェリル様を抱く権利があるはずです!」
「ミシェルのことは君も同意の上だろう!」
「いい加減にしてください!」
自分たちのことしか考えていない喧嘩を始めた二人を一喝してから、ロン様にお願いする。
「離婚してください」
「なんだって?」
ロン様は呆然とした表情で聞き返してきた。
「夫でもない人の子供を生めと言われただけでなく、子供を交換しろだなんて言う人と結婚生活なんて続けていられません」
「落ち着いてくれ、シェリル。君を傷つけたくないんだ」
「何度言ったらわかるんですか! 私はもう十分に傷ついています!」
目頭が熱くなるのを感じて深呼吸したあと、もう一度、先程の言葉を口にする。
「離婚してください。お願いします」
「嫌だ。絶対に離婚なんてしない! シェリル、聞いてくれ! これが最善なんだよ!」
「そうよ、お姉様。こうすればみんな、幸せになれるのよ」
「みんなじゃないわ。私は幸せになんかなれない!」
訴える私を見て、ロン様とデイクスは気の毒なものを見るような顔をしていた。
ミシェルはそんな二人とは対照的に鼻で笑う。
「可哀相だけど、お姉様。お父様もお母様もこのことについては了承しているの。だから、離婚なんてしたら行く場所なんてないわよ。今まで面倒をかけてきたんですから、親孝行だと思って我慢したらどうですか?」
「ふざけないで」
ミシェルはいつから、このシナリオを考えていたのだろうか。
ロン様との婚約が決まる前に、付き合っていた恋人と別れることになったのもミシェルが絡んでいたことを思い出して、気分はもっと重くなった。
「落ち着いて答えています。ロン様、あなたは私を愛しているのではなかったのですね」
詰問すると、ロン様は慌てた顔をする。
「どうしてそんなことを言うんだよ」
「言わないほうがおかしいでしょう。それくらいのことをあなたが言ったんです」
「愛しているよ。僕は本当にシェリルのことを愛している」
「そうとは思えません」
首を横に振って否定すると、ロン様は私の体を揺さぶってくる。
「シェリル、僕のことを、僕の愛を信じてくれ! 僕は君が僕の両親から責められているのを見るのが辛いんだよ」
「それなら、どうして自分に原因があると言ってくださらないのですか!」
「それは君のために言わないだけだ」
「私のためというのはどういうことなんですか!? 理由を教えてください!」
私とロン様が揉めている様子を黙って見ていたミシェルが大きく息を吐いて話しかけてくる。
「みっともないわよ、お姉様」
「みっともなくて結構よ。それよりもあなたも何か言いなさいよ。本気でパートナー交換なんて考えていたんじゃないでしょう?」
「考えていたわよ」
ミシェルははっきりと答えると、お茶を一口飲んでから話を続ける。
「お姉様が生んだ子供をわたしが育てて、わたしが生んだ子供をお姉様が育てれば血筋は途切れないわ」
「ふざけないで。どうしてそんなことをしないといけないのよ!?」
「だって、ロン様はお姉様と子作りできないんだからしょうがないじゃないの。ロン様はお姉様に嫌われたくないから、わたしを犠牲にすることに決めたの。実際は良かったから犠牲だとは思っていないけどね」
「待って、ミシェル。あなたのその言い方だと、まるでもう経験したみたいね」
ミシェルを睨みつけて言うと、ロン様がびくりと体を震わせて私の肩を掴んでいた手を離した。
「すでに関係を持ったんですね」
問いかけると、ロン様は目を泳がせながらも否定する。
「そんなわけないじゃないか。君に許可を取ってからにしようと」
「ロン様、変に嘘をつくほうが良くないですわ。お姉様、わたしとロン様はデイクスの許可を得て、この2ヶ月間の内に何度か体を重ねています」
「……だそうですが、本当なのですか」
怒りで体が震えるなんてことは初めてだった。
冷静になるように努めながら、ロン様に尋ねると、彼は私から目を逸らして答える。
「……子供ができれば、父さんも母さんも何も言わないと思ったんだ。それで、僕たちの子供だって渡せば良いかなって」
「私のお腹が大きくならないのに、私とあなたの子だと誰が信じるのですか!」
「だからだよ!」
ロン様は声を荒らげて立ち上がり、私を見下ろして叫ぶ。
「デイクスと子供を作ってくれ。生まれたら交換すればいいじゃないか!」
「ふざけたことを言わないでください! 夫でもない上に妹の夫の子供を生めですって!? 絶対に嫌です!」
しかも、自分が生んだ子供をミシェルが生んだ子と交換しろだなんてありえない。
私はさっきから黙ったままのデイクスに尋ねる。
「デイクス、あなたは本当に二人の関係を認めているの?」
「はい。私はミシェルのことを愛しています。でも、シェリル様のことも好みのタイプの女性だと思っています。ですから僕と」
デイクスが私に訴えかけてきた時、ロン様がテーブルを回り込んでデイクスの胸ぐらを掴んだ。
「シェリルは僕の妻だ。そういう目で見るのはやめろ」
「あなたは私の妻と関係を持っているのに、よくもそんなことを言えますね! 私にはシェリル様を抱く権利があるはずです!」
「ミシェルのことは君も同意の上だろう!」
「いい加減にしてください!」
自分たちのことしか考えていない喧嘩を始めた二人を一喝してから、ロン様にお願いする。
「離婚してください」
「なんだって?」
ロン様は呆然とした表情で聞き返してきた。
「夫でもない人の子供を生めと言われただけでなく、子供を交換しろだなんて言う人と結婚生活なんて続けていられません」
「落ち着いてくれ、シェリル。君を傷つけたくないんだ」
「何度言ったらわかるんですか! 私はもう十分に傷ついています!」
目頭が熱くなるのを感じて深呼吸したあと、もう一度、先程の言葉を口にする。
「離婚してください。お願いします」
「嫌だ。絶対に離婚なんてしない! シェリル、聞いてくれ! これが最善なんだよ!」
「そうよ、お姉様。こうすればみんな、幸せになれるのよ」
「みんなじゃないわ。私は幸せになんかなれない!」
訴える私を見て、ロン様とデイクスは気の毒なものを見るような顔をしていた。
ミシェルはそんな二人とは対照的に鼻で笑う。
「可哀相だけど、お姉様。お父様もお母様もこのことについては了承しているの。だから、離婚なんてしたら行く場所なんてないわよ。今まで面倒をかけてきたんですから、親孝行だと思って我慢したらどうですか?」
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