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最終章 代わりなんていない
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完全に望みが絶たれたと悟ったラブックとトーショは、放心状態で言葉一つ発さなかったが、ノエルファは違った。
「彼らが勝手に騙されただけなんだから、私は悪くないわよね?」
「駆け落ちしたことはよくありません。あなたがどうなるかはズキチーケ王国の国王陛下が決めることです」
「……そうね。あなたは私を逆恨みしているみたいだし、あなたに言っても意味がないわよね」
ノエルファはそう言うと、誰の許可も得ず、勝手に部屋を出て行った。慌てて騎士がその後を追いかけ、嫌がる彼女を拘束し、部屋へと連行していく。トーショも騎士たちによって部屋から連れ出されたが、その時の彼は無抵抗でまるで抜け殻のようになっていた。
「俺たちも出ようか」
「そうね」
ロゼリアとルディウスが部屋を出ようとすると、入れ替わりにリンツとシャルロットが入ってきた。二人の姿を見たラブックは救世主が現れたかのように、明るい表情で駆け寄る。
「父上、母上! 僕は本当に反省しています! ですから」
「お前のやったことは反省しましたで済む問題ではない」
ラブックが言い終える前にリンツが告げると、シャルロットがその後を引き継いで話す。
「ラブック、あなたには城を出ていってもらいます」
「そ、そんな! ここから追い出されたら生きていけません!」
「住む場所は用意するわ。これからはそこで暮らしながら働き、子供たちを養うためのお金を稼ぎなさい」
「ぼ、僕にできるでしょうか」
「できるできないの問題ではないわ。やらなければならないの」
シャルロットに諭されたラブックは、肩を落としてうなずくしかなかった。この時のラブックは自分がどこで働くかはわからなかったが、辛い仕事ではないだろうと心の中で高をくくっていた。
しかし、現実は予想とは違い、厳しいものだった。
******
話し合いの二日後、ラブックは親子の縁を切られ、彼が妊娠させた女性の一人である子爵家に奉公することになった。大事な娘を傷つけられた子爵夫妻は、ラブックを憎んでおり、他の使用人よりも厳しく彼に当たった。
ラブックはプライドを折られただけでなく、厳しい叱責に耐えられなくなってやっと、メイドたちに詫びる気持ちが芽生え始めた。
現在は子爵夫妻の監視の下、大人しく使用人として働き、給金の多くを自分の子供を身ごもっている女性たちに送るようにしていた。
トーショとノエルファはズキチーケ王国に戻され、その後については、ザッハからロゼリア宛に手紙が届き、詳しく知らされた。
トーショは処刑は免れたが、生きている限り鉱山で働くことになった。自由時間はないに等しく、生理的欲求しか満たされない生活を強いられ、彼は毎日泣きながら、自分の罪を反省し、当時の自分の判断を悔やみながら仕事をする日々を続けている。
ノエルファは駆け落ちについてトーショに脅されたのだと改めて訴えたが、その言葉を信じる者はいなかった。
「本当に脅されていたのであれば、城内で騎士に見つかった時に助けを求めれば良かっただけだ」
ザッハに一蹴されたノエルファは、多くの人に迷惑をかけたのだから人のために働くよう命令された。現在は僻地にある人手不足の牧場で牛舎の掃除をメインに働いている。
トーショやラブックとは違い、後悔や反省する様子もなく、ただ文句を言いながら仕事をしているようだし、ノエルファ様が許される日は一生、来ることはないだろう。
ザッハからの手紙を読み終えたロゼリアは、そう思いながら、手紙を封筒に戻した。
「彼らが勝手に騙されただけなんだから、私は悪くないわよね?」
「駆け落ちしたことはよくありません。あなたがどうなるかはズキチーケ王国の国王陛下が決めることです」
「……そうね。あなたは私を逆恨みしているみたいだし、あなたに言っても意味がないわよね」
ノエルファはそう言うと、誰の許可も得ず、勝手に部屋を出て行った。慌てて騎士がその後を追いかけ、嫌がる彼女を拘束し、部屋へと連行していく。トーショも騎士たちによって部屋から連れ出されたが、その時の彼は無抵抗でまるで抜け殻のようになっていた。
「俺たちも出ようか」
「そうね」
ロゼリアとルディウスが部屋を出ようとすると、入れ替わりにリンツとシャルロットが入ってきた。二人の姿を見たラブックは救世主が現れたかのように、明るい表情で駆け寄る。
「父上、母上! 僕は本当に反省しています! ですから」
「お前のやったことは反省しましたで済む問題ではない」
ラブックが言い終える前にリンツが告げると、シャルロットがその後を引き継いで話す。
「ラブック、あなたには城を出ていってもらいます」
「そ、そんな! ここから追い出されたら生きていけません!」
「住む場所は用意するわ。これからはそこで暮らしながら働き、子供たちを養うためのお金を稼ぎなさい」
「ぼ、僕にできるでしょうか」
「できるできないの問題ではないわ。やらなければならないの」
シャルロットに諭されたラブックは、肩を落としてうなずくしかなかった。この時のラブックは自分がどこで働くかはわからなかったが、辛い仕事ではないだろうと心の中で高をくくっていた。
しかし、現実は予想とは違い、厳しいものだった。
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話し合いの二日後、ラブックは親子の縁を切られ、彼が妊娠させた女性の一人である子爵家に奉公することになった。大事な娘を傷つけられた子爵夫妻は、ラブックを憎んでおり、他の使用人よりも厳しく彼に当たった。
ラブックはプライドを折られただけでなく、厳しい叱責に耐えられなくなってやっと、メイドたちに詫びる気持ちが芽生え始めた。
現在は子爵夫妻の監視の下、大人しく使用人として働き、給金の多くを自分の子供を身ごもっている女性たちに送るようにしていた。
トーショとノエルファはズキチーケ王国に戻され、その後については、ザッハからロゼリア宛に手紙が届き、詳しく知らされた。
トーショは処刑は免れたが、生きている限り鉱山で働くことになった。自由時間はないに等しく、生理的欲求しか満たされない生活を強いられ、彼は毎日泣きながら、自分の罪を反省し、当時の自分の判断を悔やみながら仕事をする日々を続けている。
ノエルファは駆け落ちについてトーショに脅されたのだと改めて訴えたが、その言葉を信じる者はいなかった。
「本当に脅されていたのであれば、城内で騎士に見つかった時に助けを求めれば良かっただけだ」
ザッハに一蹴されたノエルファは、多くの人に迷惑をかけたのだから人のために働くよう命令された。現在は僻地にある人手不足の牧場で牛舎の掃除をメインに働いている。
トーショやラブックとは違い、後悔や反省する様子もなく、ただ文句を言いながら仕事をしているようだし、ノエルファ様が許される日は一生、来ることはないだろう。
ザッハからの手紙を読み終えたロゼリアは、そう思いながら、手紙を封筒に戻した。
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