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プロローグ
事の始まりは4年前。
公爵家の長女である私、ミーア・テンディーが15歳の時に起きた。
その日は学校が休みの日で、昼食後に雲一つない青空の下で、侍女に傘などで日陰を作ってもらい、お母様と庭にある噴水近くのベンチで話をしていた。
「ミーア、あなたはオーランド殿下のことが好きなのでしょう?」
「お、お母様、いきなりどうされたんですか?」
「ふふ。あなたは正直ね。すぐに顔に出ちゃうんだから」
「からかわないでください!」
熱くなる頬を両手で押さえ、お母様を軽く睨む。
「そんなに怒らないでちょうだい。あなたももう婚約者が必要でしょう? 王妃陛下から良いお話をいただいているのよ」
ダークブラウンのウェーブがかかった長い髪をシニヨンにしたお母様は私を見て微笑む。
「良いお話、ですか?」
聞き返した時、テンディー公爵家の嫡男であり、私の2つ年上の兄であるモーガンお兄様が屋敷のほうから駆け寄ってきて叫ぶ。
「母上、大変です! 王太子殿下が何者かに呪いをかけられたと連絡が入りました!」
「なんですって!? 呪いってどんな呪いなの!? しかも誰がそんなことをしたっていうの!?」
お母様はさっきまでの優しい表情を消し、緊迫した様子で尋ねた。
「今、詳しいことを調べているそうですが、フードを目深に被った女が買い物中の殿下に近付いたんだそうです。すると突然、殿下の体調が悪くなったとのことでした」
「護衛は一体何をやっているのよ!」
お母様はベンチから立ち上がると、ショックで一言も言葉を発することができない私に話しかけてくる。
「ミーア、オーランド殿下ならきっと大丈夫よ。護衛騎士が犯人を捕まえて呪いを解いてくれるわ。そうでなくちゃ、護衛の意味がないじゃないの!」
「……そ、そうですよね」
「心配することはないわ」
小さく頷いた私を、お母様は隣に座り直して優しく抱きしめてくれた。
お母様と王妃陛下は学友であり幼馴染だった。
私たち家族が住んでいるコロール王国の王太子であるオーランド殿下は私と同学年だ。
私と殿下は学校に入る前から、お母様たちの影響で一緒に過ごすことが多かった。
オーランド殿下は金色の短髪にエメラルドグリーンの瞳を持つ美少年で、いつも笑顔を絶やさず爽やかで、女子生徒の憧れの的である。
私もそんな人たちの例に漏れず、幼い頃から彼に片思いをしていた。
目立つ外見で人気者の彼に対して、私はストレートの腰まである黒髪に青い瞳という、コロール王国では珍しくもない髪と瞳の色だ。
髪と瞳の色はお母様譲りなので、私としては不満に思ったことはない。
目は大きくてパッチリしているけれど、それ以外に大した特徴はなくて地味な顔立ちだと自覚している。
お母様と王妃陛下がお友達でなければ、殿下と知り合うことはできても仲良くなることはできなかったと思う。
今のところ、彼にも私にも婚約者はいない。
だから、先ほどのお母様の言葉を聞いた時には、もしかしたらだなんて淡い期待を抱いてしまった。
この時の私は、殿下の無事を祈ることしかできなかった。
数日経っても、オーランド殿下に呪いをかけた人物は見つからなかった。
そして、呪いを完全に解呪することも出来なかった。
色々と試してみた結果、浄化魔法をかければ、その効力が続いている間は、殿下は呪いで苦しまなくて済むとわかった。
浄化魔法は簡単に言えば、呪いなどの闇魔法と呼ばれるものを浄化する魔法だ。
1日1度浄化魔法をかけなければ、殿下は呪いによって苦しみ、最終的には死を迎えることになるのではないかというのが有識者の見解だった。
そのため王家は浄化魔法を使える人間を探すことになった。
魔法の属性には、光、闇、火、水、風、土の6属性がある。
コロール王国を含め、魔法が使える国では無属性と言われている生活魔法以外で使える魔法は1人1属性と言われている。
なぜなら、魔法は精霊が人に仕えてくれることによって使えるようになるからだ。
精霊は目には見えないけれど確かに存在していて、集まった精霊の属性が違うと喧嘩してしまうと言われている。
そのため、1人1属性しか無理なのだ。
目に見えるものではないのに、どうしてそんなことがわかるのかと聞かれたら、そうではないかという言い伝えがあるとしか言えない。
ただし、例外があり王族だけは闇と光以外の4属性が使える。
これに関しては王家の特権というところではないかという一説がある。
精霊が仕えていない人間は生活魔法しか使えず、平民の多くにはなぜな精霊が仕えていない。
多くの貴族は闇と光以外の属性の精霊が仕える。
光属性と闇属性の精霊を仕えさせている人間は、世界中を探しても数えるほどしかいない。
浄化魔法は光属性に当たり、私は光属性の魔法が使える数少ない1人だった。
そのため登城した私がオーランド殿下に浄化魔法を使うと、苦しそうにされていた表情が一気に柔らかいものになり「君がいてくれて本当に良かった」と言ってくれた。
王家に仕えている光属性の魔法が使える人は老人だったため、そう頻繁に魔法を使えなくなっていた。
殿下に浄化魔法をかけるために私は毎日登城することになり、そのこともあって殿下は今まで以上に心を開いてくれた。
そして、私が16歳の誕生日を迎えた時、柔らかな日差しが降り注ぐ庭園で、殿下は私の手を取って言った。
「僕の妻は君しか考えられない。僕の婚約者になってくれないだろうか」
「お気持ちはとても嬉しいです。でも、私には光属性の魔法が使えるという取り柄しかありません。いつしか、殿下の呪いが解けましたら、私は必要なくなります」
「そんなことはないよ。浄化魔法のことなんか関係なく、君のことを愛しているんだ。頼むよ。はいと言ってくれないか」
「……はい」
躊躇しつつも頷くと、殿下は私を抱きしめてきた。
「ミーア、愛しているよ」
その言葉が本当に嬉しくて涙を流しながら、彼の背中に自分の腕を回した。
私たちの婚約を多くの人が喜んでくれた。
呪いを解く方法は未だに見つからなかったけれど、いつかは見つかると信じ、結婚後は二人で国民を幸せにできる国王と王妃になろうと話をした。
殿下と一緒に幸せな未来が築けると思っていた。
彼女が現れるまでは──
公爵家の長女である私、ミーア・テンディーが15歳の時に起きた。
その日は学校が休みの日で、昼食後に雲一つない青空の下で、侍女に傘などで日陰を作ってもらい、お母様と庭にある噴水近くのベンチで話をしていた。
「ミーア、あなたはオーランド殿下のことが好きなのでしょう?」
「お、お母様、いきなりどうされたんですか?」
「ふふ。あなたは正直ね。すぐに顔に出ちゃうんだから」
「からかわないでください!」
熱くなる頬を両手で押さえ、お母様を軽く睨む。
「そんなに怒らないでちょうだい。あなたももう婚約者が必要でしょう? 王妃陛下から良いお話をいただいているのよ」
ダークブラウンのウェーブがかかった長い髪をシニヨンにしたお母様は私を見て微笑む。
「良いお話、ですか?」
聞き返した時、テンディー公爵家の嫡男であり、私の2つ年上の兄であるモーガンお兄様が屋敷のほうから駆け寄ってきて叫ぶ。
「母上、大変です! 王太子殿下が何者かに呪いをかけられたと連絡が入りました!」
「なんですって!? 呪いってどんな呪いなの!? しかも誰がそんなことをしたっていうの!?」
お母様はさっきまでの優しい表情を消し、緊迫した様子で尋ねた。
「今、詳しいことを調べているそうですが、フードを目深に被った女が買い物中の殿下に近付いたんだそうです。すると突然、殿下の体調が悪くなったとのことでした」
「護衛は一体何をやっているのよ!」
お母様はベンチから立ち上がると、ショックで一言も言葉を発することができない私に話しかけてくる。
「ミーア、オーランド殿下ならきっと大丈夫よ。護衛騎士が犯人を捕まえて呪いを解いてくれるわ。そうでなくちゃ、護衛の意味がないじゃないの!」
「……そ、そうですよね」
「心配することはないわ」
小さく頷いた私を、お母様は隣に座り直して優しく抱きしめてくれた。
お母様と王妃陛下は学友であり幼馴染だった。
私たち家族が住んでいるコロール王国の王太子であるオーランド殿下は私と同学年だ。
私と殿下は学校に入る前から、お母様たちの影響で一緒に過ごすことが多かった。
オーランド殿下は金色の短髪にエメラルドグリーンの瞳を持つ美少年で、いつも笑顔を絶やさず爽やかで、女子生徒の憧れの的である。
私もそんな人たちの例に漏れず、幼い頃から彼に片思いをしていた。
目立つ外見で人気者の彼に対して、私はストレートの腰まである黒髪に青い瞳という、コロール王国では珍しくもない髪と瞳の色だ。
髪と瞳の色はお母様譲りなので、私としては不満に思ったことはない。
目は大きくてパッチリしているけれど、それ以外に大した特徴はなくて地味な顔立ちだと自覚している。
お母様と王妃陛下がお友達でなければ、殿下と知り合うことはできても仲良くなることはできなかったと思う。
今のところ、彼にも私にも婚約者はいない。
だから、先ほどのお母様の言葉を聞いた時には、もしかしたらだなんて淡い期待を抱いてしまった。
この時の私は、殿下の無事を祈ることしかできなかった。
数日経っても、オーランド殿下に呪いをかけた人物は見つからなかった。
そして、呪いを完全に解呪することも出来なかった。
色々と試してみた結果、浄化魔法をかければ、その効力が続いている間は、殿下は呪いで苦しまなくて済むとわかった。
浄化魔法は簡単に言えば、呪いなどの闇魔法と呼ばれるものを浄化する魔法だ。
1日1度浄化魔法をかけなければ、殿下は呪いによって苦しみ、最終的には死を迎えることになるのではないかというのが有識者の見解だった。
そのため王家は浄化魔法を使える人間を探すことになった。
魔法の属性には、光、闇、火、水、風、土の6属性がある。
コロール王国を含め、魔法が使える国では無属性と言われている生活魔法以外で使える魔法は1人1属性と言われている。
なぜなら、魔法は精霊が人に仕えてくれることによって使えるようになるからだ。
精霊は目には見えないけれど確かに存在していて、集まった精霊の属性が違うと喧嘩してしまうと言われている。
そのため、1人1属性しか無理なのだ。
目に見えるものではないのに、どうしてそんなことがわかるのかと聞かれたら、そうではないかという言い伝えがあるとしか言えない。
ただし、例外があり王族だけは闇と光以外の4属性が使える。
これに関しては王家の特権というところではないかという一説がある。
精霊が仕えていない人間は生活魔法しか使えず、平民の多くにはなぜな精霊が仕えていない。
多くの貴族は闇と光以外の属性の精霊が仕える。
光属性と闇属性の精霊を仕えさせている人間は、世界中を探しても数えるほどしかいない。
浄化魔法は光属性に当たり、私は光属性の魔法が使える数少ない1人だった。
そのため登城した私がオーランド殿下に浄化魔法を使うと、苦しそうにされていた表情が一気に柔らかいものになり「君がいてくれて本当に良かった」と言ってくれた。
王家に仕えている光属性の魔法が使える人は老人だったため、そう頻繁に魔法を使えなくなっていた。
殿下に浄化魔法をかけるために私は毎日登城することになり、そのこともあって殿下は今まで以上に心を開いてくれた。
そして、私が16歳の誕生日を迎えた時、柔らかな日差しが降り注ぐ庭園で、殿下は私の手を取って言った。
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「そんなことはないよ。浄化魔法のことなんか関係なく、君のことを愛しているんだ。頼むよ。はいと言ってくれないか」
「……はい」
躊躇しつつも頷くと、殿下は私を抱きしめてきた。
「ミーア、愛しているよ」
その言葉が本当に嬉しくて涙を流しながら、彼の背中に自分の腕を回した。
私たちの婚約を多くの人が喜んでくれた。
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