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三十一話
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【俺の妹になってください】
三十一話
~ あらすじ ~
三ヶ森さんの相談を受けて次はプールに行くことになった。そして、柏木の家に戻ると、なぜか柏木が怒っていて、喧嘩をして、俺は柏木の家を飛び出し自分の家に帰ると、姉がいた。そして姉の作った夕飯を食べると眠気が襲ってきた。
*******
なんだか甘くいい匂いがする。それのお陰で俺は目を覚ました。体を起こそうとしてみるが、体が動かない。身体が麻痺してるみたいだ。
あたりは真っ暗で目が慣れてから唯一動く首をゆっくりと動かして今の現状を確認する。ここは俺の部屋だ。右左手足をベッドの四隅に手錠で押さえつけられていて、その上にドドメと言わんばかりに姉が覆いかぶさっていた。
「ね、姉さん!?」
遂にいかれちまったか!?
「あ、春樹。起きたのね。今からいいことしようとしてたのよ?」
姉は無駄に大きな胸をはだけさせて、俺の息子を誘惑する。
「こ、こんなの間違ってるだろっ!やめてくれ姉さんっ!!」
暴れてやろうと思ったが、麻痺してて動かねんだった!!これ、絶体絶命ってやつ?
「……私気づいたの。やっと。春樹と離れてやっとわかった」
「……なんの話だ?」
「好きな人に」
「そう来たかぁ………」
「だからっ!!」
そう言って姉は俺の右手の手錠を外して俺の右手を豊満な胸に押し付けた。
「どう?柔らかいでしょ?」
「……………」
まあ、麻痺しているので全然柔らかいとかそんなのわからないのだけれど、俺は無言でそんな姉をまっすぐ見つめた。姉さんの目は本気だった。
「…………こんなのおかしいよね。弟に恋してそのまま襲うなんて……わかってる。わかってるけどっ!!」
姉だって一応常識人だ。だから、そんなのはおかしいってことくらいわかってるらしい。
「でも、仕方ないじゃんっ!好きになっちゃったんだから……」
「……だから俺を睡眠薬で眠らせたってか?」
そういうと、姉の背筋がギクッと動いた。
「……図星か」
「だ、ダメなの?」
やはり姉はあざといし、どこか抜けてる。それに俺はたまらず笑ってしまった。
「な、なんで笑うのよっ!!」
「………ごめん。姉さんは姉さんだなって思ってさ。その少し抜けているところも、アホっぽいところも、小悪魔っぷりも。それに、俺のことが好きなのも全部それは姉さんだ。だから、俺はそんな姉さんに反抗したりしない。なんて言ったって俺は姉さんの弟だからな」
さようならおれの童貞。そして、こんにちは初めての近親相姦。
そんな覚悟を決めていたら、ポツリと水滴が顔に落ちてきた。
「なんでよ……」
「………なにがだ?」
「なんで、そんなに優しいのよぉ?」
「………なんでって、俺の姉さんだから?」
「………ぐわぁぁぁんっ!!!」
俺がそういうと、姉は俺の上で号泣し始めた。そして、落ちてくる涙。それを俺は眺めていることしか出来なかった。
*******
一通り泣き終わると、姉さんは俺の手錠を外してくれた。そして、解き終わると姉さんは俺の方も向かずに立ち去ろうとした。このままだと、なんだか今にでも家出してしまいそうな雰囲気だったので、麻痺していて痛かったが無理くり体を起こして姉さんの腕を掴んだ。
「なに?」
姉さんは振り返らずにそういう。でも、その声は震えていた。
「姉さん。」
掴んだはいいものの言葉が出てこない。なんて声をかければいいかわからない。
「恋ってどんなの?」
そんなどうしようもないことしか言えなかった。
「………恋に形なんてないの。だから、春樹は春樹で見つけなさい」
そう言いながら姉さんは振り返りニコッといつものように笑いかけてから、俺の頬に軽く口付けをして「内緒だゾっ!」と、耳元で囁いて去っていった。
だから、あざといんだって姉さん。
その人のために全力か。
姉さんはいつも俺の迷惑になるようなことばかりをして、俺の邪魔をして……正直、鬱陶しかった。“失敗”ばかりだった。でも、それは“失敗”じゃなかった。今の今まで気づかなかったが、でも、俺にはしっかり届いていたんだ。目じゃ見えないし、姉さんは形がないって言うけど、形ならしっかりある。それは不格好で汚くて歪(ひず)んでてどうしようもないけど、綺麗なハートマークなんかよりずっとまっすぐなものだ。
三十一話
~ あらすじ ~
三ヶ森さんの相談を受けて次はプールに行くことになった。そして、柏木の家に戻ると、なぜか柏木が怒っていて、喧嘩をして、俺は柏木の家を飛び出し自分の家に帰ると、姉がいた。そして姉の作った夕飯を食べると眠気が襲ってきた。
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なんだか甘くいい匂いがする。それのお陰で俺は目を覚ました。体を起こそうとしてみるが、体が動かない。身体が麻痺してるみたいだ。
あたりは真っ暗で目が慣れてから唯一動く首をゆっくりと動かして今の現状を確認する。ここは俺の部屋だ。右左手足をベッドの四隅に手錠で押さえつけられていて、その上にドドメと言わんばかりに姉が覆いかぶさっていた。
「ね、姉さん!?」
遂にいかれちまったか!?
「あ、春樹。起きたのね。今からいいことしようとしてたのよ?」
姉は無駄に大きな胸をはだけさせて、俺の息子を誘惑する。
「こ、こんなの間違ってるだろっ!やめてくれ姉さんっ!!」
暴れてやろうと思ったが、麻痺してて動かねんだった!!これ、絶体絶命ってやつ?
「……私気づいたの。やっと。春樹と離れてやっとわかった」
「……なんの話だ?」
「好きな人に」
「そう来たかぁ………」
「だからっ!!」
そう言って姉は俺の右手の手錠を外して俺の右手を豊満な胸に押し付けた。
「どう?柔らかいでしょ?」
「……………」
まあ、麻痺しているので全然柔らかいとかそんなのわからないのだけれど、俺は無言でそんな姉をまっすぐ見つめた。姉さんの目は本気だった。
「…………こんなのおかしいよね。弟に恋してそのまま襲うなんて……わかってる。わかってるけどっ!!」
姉だって一応常識人だ。だから、そんなのはおかしいってことくらいわかってるらしい。
「でも、仕方ないじゃんっ!好きになっちゃったんだから……」
「……だから俺を睡眠薬で眠らせたってか?」
そういうと、姉の背筋がギクッと動いた。
「……図星か」
「だ、ダメなの?」
やはり姉はあざといし、どこか抜けてる。それに俺はたまらず笑ってしまった。
「な、なんで笑うのよっ!!」
「………ごめん。姉さんは姉さんだなって思ってさ。その少し抜けているところも、アホっぽいところも、小悪魔っぷりも。それに、俺のことが好きなのも全部それは姉さんだ。だから、俺はそんな姉さんに反抗したりしない。なんて言ったって俺は姉さんの弟だからな」
さようならおれの童貞。そして、こんにちは初めての近親相姦。
そんな覚悟を決めていたら、ポツリと水滴が顔に落ちてきた。
「なんでよ……」
「………なにがだ?」
「なんで、そんなに優しいのよぉ?」
「………なんでって、俺の姉さんだから?」
「………ぐわぁぁぁんっ!!!」
俺がそういうと、姉は俺の上で号泣し始めた。そして、落ちてくる涙。それを俺は眺めていることしか出来なかった。
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一通り泣き終わると、姉さんは俺の手錠を外してくれた。そして、解き終わると姉さんは俺の方も向かずに立ち去ろうとした。このままだと、なんだか今にでも家出してしまいそうな雰囲気だったので、麻痺していて痛かったが無理くり体を起こして姉さんの腕を掴んだ。
「なに?」
姉さんは振り返らずにそういう。でも、その声は震えていた。
「姉さん。」
掴んだはいいものの言葉が出てこない。なんて声をかければいいかわからない。
「恋ってどんなの?」
そんなどうしようもないことしか言えなかった。
「………恋に形なんてないの。だから、春樹は春樹で見つけなさい」
そう言いながら姉さんは振り返りニコッといつものように笑いかけてから、俺の頬に軽く口付けをして「内緒だゾっ!」と、耳元で囁いて去っていった。
だから、あざといんだって姉さん。
その人のために全力か。
姉さんはいつも俺の迷惑になるようなことばかりをして、俺の邪魔をして……正直、鬱陶しかった。“失敗”ばかりだった。でも、それは“失敗”じゃなかった。今の今まで気づかなかったが、でも、俺にはしっかり届いていたんだ。目じゃ見えないし、姉さんは形がないって言うけど、形ならしっかりある。それは不格好で汚くて歪(ひず)んでてどうしようもないけど、綺麗なハートマークなんかよりずっとまっすぐなものだ。
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