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四話 トップランカー
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【才能なんて必要ない!】
四話
時間というものは時に残酷である。なぜこうもあっという間に翌朝になってるのだろうか。まだ風呂はいって飯食って寝ただけだぞ。こんなんで俺の心は治らん!
こんな日でも鬱陶しい日照りである。
そんな日照りにイライラしつつも俺は制服に袖を通して学校へと向かった。
「まあ、でも今日はリハーサルと対戦相手決めだけだし気は楽か……」
あいつとは出来るだけ喋らないようにしよう。
そして学校前まで来て、足を止める。
「……やっぱ、帰ろうかな」
鬼塚もいないし叱られて怖い先生は居ない。逃げたっていいじゃないか。嫌なことから逃げ出したって別に何も悪くない。むしろいいことまである。
そう思い、引き返そうと振り返るとそこには校長先生がいた。
「あ、君は……」
「げ……」
「なんでそんなに嫌そうな顔をするの?私、結構可愛いと思うけどな!」
自分で言っちゃうあたり結構いかれてる気がするが、その通りなので反論はしない。
「おはようございます。校長先生」
「嫌だなぁ!硬っ苦しいよ。一回戦ったらもう友達でしょ!」
「そういうもんですか」
「そうそう!」
「朝から君に会えるとは今日はついてるなぁ」
俺は真逆のことを思ってたけどね。
「何か……用ですか?」
「いや、用はないよ。今日は一応校長だから来たってだけ」
本当にタイミング悪い。会わなければ帰ってた。
一応この校長仕事はするのか。でも、校長先生の(長い)話とかの時に見ていれば名前とかはともかく何となくわかるはずなのだが、この校長のことは全くわからなかった。
というか、いつも臨時で教頭がそのありがたい声弁を垂れていたような気がする。
「じゃ、また体育館でね」
そう言って手を振ると、先生は教員用玄関の方へと消えていった。帰ろうとしたのも事実だが、校長にあってしまった。仮病は使えななくなったってことだ。
教室につくまでいい言い訳を考えていたが、いい考えが一個も浮かばない。
「はぁ……」
「松岡おはよー。って、どうした?朝っぱらからため息なんかついて」
また相川に口説かれそうになった。ほんとにイケメンはずるいわぁ。
「……またナンパか?」
「好きだなそれ。ほら、教室入れよそろそろ予鈴なるぞ」
流れのままに教室にはいると、いつもなら全く気になんてしない小桜に目がいった。
極力無視すればいいんだ。考えるんじゃない!
さっさと目をそらして自分の席に腰かけ、予鈴を待つ。今日に限っていえばすぐに終わるんだ。明日まで終わってしまえば週末。つまり休みだ。
「今日と明日それだけだ……」
予鈴がなり、霧雨もとい、サキュバス先生がやってくる。
思春期真っ盛りの男子高校生の前にこの先生はダメだろ。と、本当は文句を言いたい。でも言えない!なんでだろうね。
そして、それからすぐに体育館へ向かう運びとなった。
クラス順に並びバカ広い体育館に並ぶ。千人ほどいる全校生徒がすっぽり入るほどの広い体育館だが、さすがに人口密度ってもんを考えて欲しい。普通に暑いのにこんなあつい地獄鍋みたいなところに押しこめるなんて!外よりも蒸し暑いぞここ!
そんなことを思っていると、急に体育館が暗転した。
そして、ステージにだけ光が向かい、その中心にいた人物は見覚えがあった。
「はーい!みなさーんこんにちはー!この学校の校長先生でーす!」
ウェイ系の人間のテンションでマイクを握るそのちっこいのは、我らが才能学園の校長先生だった。
「あれが世界ランキング三位の!?」「すげえ本物じゃん!」
千人ほどの暑苦しいまでの熱気が体育館を包む。世界ランキング三位だからってそんなに有名なのか?俺は全く知らなかったけど、巷では有名らしい。
めんどくさい。早く終わらねえかな。
「二、三年の子とは会ったことあるでしょ?でも、一年生は一人を除いて初対面だね。私、大体学校には居ないし!でも、この一週間は休んでまで武道会を見に来たんだ。……だから、熱い戦いを頼むよ」
その一言で先生はさっきまで熱気で暑いほどだったこの場を凍りつかせ、コツコツと足音を鳴らしてステージから降りていった。
残ったのは静寂ただ一つ。変な汗がこめかみ付近から顎へと流れていった。先生と戦った時に感じたプレッシャーと同じような恐怖があった。
そんな張り詰めた空気の中、高学年から順に昨日やったあの箱の中へと進んでいく。
そして俺の番になり、なぜか数値がちょいと上がって十五となった。喜んでいいのかよくわからないが、教室に戻り、帰りのホームルームが終わった。
やっと終わった。さっさと帰ってしまおう。あいつと話すことなんて何も無いんだからな。
靴箱を開いてると、自分のスマホにメールが届いた。
靴を履き替えたあとそれを開きながら帰路につく。
そこに示されていたのは明日の武道会の対戦相手だ。その名前は全部知っていて、俺と当たるのがありえない奴らの名前だった。
「……なんでこいつらが……」
「さてね。なんでだろうね?最下位のサンドバックくん」
そう言ってそいつら三人組は、下卑た笑みを浮かべてこちらに歩いてくる。
「あの日以来だね。サンドバッグ君。君相手だとやりやすいよ。他の人らじゃ死ぬかもしれないからねえ?」
「けっけっけっけ……俺らは三人でリンチできるって訳か。こりゃ校長先生の言っていた熱い試合にはならなそうだな。ははっ!」
舐めやがって……
「おお怖い怖い……まあ、明日楽しみにしているよ」
睨んでやると笑いながらそう言って、その三人は去っていった。
なぜあんな抽選になる?あれは公平に適正に相手を選別してるんじゃないのか?
あいつら全員成績上位者(トップランカー)だぞ。明らかにおかしい。なぜ最下位の俺がこんな奴らと戦わないとならないんだ。サンドバッグだってあいつらが付けた名前だ。
剛拳の秀、疾風の巌、止水の弥勒……この学校で順位をつけるならば確実に一桁代に入る能力者だ。
皆俺と同い年だが、一言で言えばとにかく強い。とてもじゃないが不死身ってだけで対抗出来るような相手ではない。一対一ですら対抗しようがないのにこのメールには三対一という表記まである。
……どう勝てばいい?寮に帰りながらそんなことを考えていたが、全く勝ち目が見えない。
自分の部屋に入って、着替えを済ましてベットへと横になる。
……怖い。勝手に手が震えやがる。
畜生。なんでだよ!なんであの日のことなんて思い出しちまうんだ。
その日、まだ色々と若かった俺は自分の能力は強い!最強だと思い込んでいた。
でも、それは自分勝手な幻想に過ぎないと知ることになる。
その日、やつら三人が無敗を歌ってやがってたので、ちょっくらけちらそうとして、一人で挑んだがそれは間違いだった。俺は三人にありえないほどの格差を見せつけられ、無様に惨敗を喫した。
それもみせしめられるかのように、体を散りになるまで削られたり、骨が全て折れるまで殴られたりそれはもう酷かった。普通の人間ならば百回くらい死んでいたかもしれない。
ベットの中で一人震えていると、また懐かしいような声が聞こえてきた。
「ねえ、何ビビってんの?」
ため息混じりにちょっと高圧的な声は言う。
「うるせえ……」
顔も上げずに俺はその声に答える。
「はぁ……私はあの頃の君、いや自分の方が好きだったな!怖いもの知らずの頃の自分が!」
「あの頃よりは今の自分の方が俺は好きだね。自分がどれだけ弱いかを知ってるからあんな痛い思いしなくて済む。もう負けんのも痛いのもうんざりなんだよ……お前も俺ならわかるだろう?」
「そうかな?今の自分は私嫌いだな。だって、逃げてばっかりなんだもん。負けっぱなしで悔しくないの?ムカつかないの?イケメンで強いとかさ、リア充まっしぐらじゃんあいつら」
「強くてイケメンだと……?」
「そうだよ!あんなのやっつけちゃおうよ!それに今の君ならできるよ!年齢=彼女なしさん」
「いちいちうるせえよ……」
そういうとその声はちょっとばかり笑ってから消えた。
変なプレッシャーが無くなって、さっきまで食欲なんて全くなかったのだが、急に腹の減った俺は飯を食うと明日に備え眠りについた。
俺は翌日朝早めに起きて体を起こすため、外を走ってご飯を食べ、学校の登校時間になり制服に袖を通し、学校へと向かう。
俺は負けねえ。奴らに負けるわけにはいかない。彼女いない歴=年齢代表としても個人的な恨み的にも絶対に負けられねえんだ!
四話
時間というものは時に残酷である。なぜこうもあっという間に翌朝になってるのだろうか。まだ風呂はいって飯食って寝ただけだぞ。こんなんで俺の心は治らん!
こんな日でも鬱陶しい日照りである。
そんな日照りにイライラしつつも俺は制服に袖を通して学校へと向かった。
「まあ、でも今日はリハーサルと対戦相手決めだけだし気は楽か……」
あいつとは出来るだけ喋らないようにしよう。
そして学校前まで来て、足を止める。
「……やっぱ、帰ろうかな」
鬼塚もいないし叱られて怖い先生は居ない。逃げたっていいじゃないか。嫌なことから逃げ出したって別に何も悪くない。むしろいいことまである。
そう思い、引き返そうと振り返るとそこには校長先生がいた。
「あ、君は……」
「げ……」
「なんでそんなに嫌そうな顔をするの?私、結構可愛いと思うけどな!」
自分で言っちゃうあたり結構いかれてる気がするが、その通りなので反論はしない。
「おはようございます。校長先生」
「嫌だなぁ!硬っ苦しいよ。一回戦ったらもう友達でしょ!」
「そういうもんですか」
「そうそう!」
「朝から君に会えるとは今日はついてるなぁ」
俺は真逆のことを思ってたけどね。
「何か……用ですか?」
「いや、用はないよ。今日は一応校長だから来たってだけ」
本当にタイミング悪い。会わなければ帰ってた。
一応この校長仕事はするのか。でも、校長先生の(長い)話とかの時に見ていれば名前とかはともかく何となくわかるはずなのだが、この校長のことは全くわからなかった。
というか、いつも臨時で教頭がそのありがたい声弁を垂れていたような気がする。
「じゃ、また体育館でね」
そう言って手を振ると、先生は教員用玄関の方へと消えていった。帰ろうとしたのも事実だが、校長にあってしまった。仮病は使えななくなったってことだ。
教室につくまでいい言い訳を考えていたが、いい考えが一個も浮かばない。
「はぁ……」
「松岡おはよー。って、どうした?朝っぱらからため息なんかついて」
また相川に口説かれそうになった。ほんとにイケメンはずるいわぁ。
「……またナンパか?」
「好きだなそれ。ほら、教室入れよそろそろ予鈴なるぞ」
流れのままに教室にはいると、いつもなら全く気になんてしない小桜に目がいった。
極力無視すればいいんだ。考えるんじゃない!
さっさと目をそらして自分の席に腰かけ、予鈴を待つ。今日に限っていえばすぐに終わるんだ。明日まで終わってしまえば週末。つまり休みだ。
「今日と明日それだけだ……」
予鈴がなり、霧雨もとい、サキュバス先生がやってくる。
思春期真っ盛りの男子高校生の前にこの先生はダメだろ。と、本当は文句を言いたい。でも言えない!なんでだろうね。
そして、それからすぐに体育館へ向かう運びとなった。
クラス順に並びバカ広い体育館に並ぶ。千人ほどいる全校生徒がすっぽり入るほどの広い体育館だが、さすがに人口密度ってもんを考えて欲しい。普通に暑いのにこんなあつい地獄鍋みたいなところに押しこめるなんて!外よりも蒸し暑いぞここ!
そんなことを思っていると、急に体育館が暗転した。
そして、ステージにだけ光が向かい、その中心にいた人物は見覚えがあった。
「はーい!みなさーんこんにちはー!この学校の校長先生でーす!」
ウェイ系の人間のテンションでマイクを握るそのちっこいのは、我らが才能学園の校長先生だった。
「あれが世界ランキング三位の!?」「すげえ本物じゃん!」
千人ほどの暑苦しいまでの熱気が体育館を包む。世界ランキング三位だからってそんなに有名なのか?俺は全く知らなかったけど、巷では有名らしい。
めんどくさい。早く終わらねえかな。
「二、三年の子とは会ったことあるでしょ?でも、一年生は一人を除いて初対面だね。私、大体学校には居ないし!でも、この一週間は休んでまで武道会を見に来たんだ。……だから、熱い戦いを頼むよ」
その一言で先生はさっきまで熱気で暑いほどだったこの場を凍りつかせ、コツコツと足音を鳴らしてステージから降りていった。
残ったのは静寂ただ一つ。変な汗がこめかみ付近から顎へと流れていった。先生と戦った時に感じたプレッシャーと同じような恐怖があった。
そんな張り詰めた空気の中、高学年から順に昨日やったあの箱の中へと進んでいく。
そして俺の番になり、なぜか数値がちょいと上がって十五となった。喜んでいいのかよくわからないが、教室に戻り、帰りのホームルームが終わった。
やっと終わった。さっさと帰ってしまおう。あいつと話すことなんて何も無いんだからな。
靴箱を開いてると、自分のスマホにメールが届いた。
靴を履き替えたあとそれを開きながら帰路につく。
そこに示されていたのは明日の武道会の対戦相手だ。その名前は全部知っていて、俺と当たるのがありえない奴らの名前だった。
「……なんでこいつらが……」
「さてね。なんでだろうね?最下位のサンドバックくん」
そう言ってそいつら三人組は、下卑た笑みを浮かべてこちらに歩いてくる。
「あの日以来だね。サンドバッグ君。君相手だとやりやすいよ。他の人らじゃ死ぬかもしれないからねえ?」
「けっけっけっけ……俺らは三人でリンチできるって訳か。こりゃ校長先生の言っていた熱い試合にはならなそうだな。ははっ!」
舐めやがって……
「おお怖い怖い……まあ、明日楽しみにしているよ」
睨んでやると笑いながらそう言って、その三人は去っていった。
なぜあんな抽選になる?あれは公平に適正に相手を選別してるんじゃないのか?
あいつら全員成績上位者(トップランカー)だぞ。明らかにおかしい。なぜ最下位の俺がこんな奴らと戦わないとならないんだ。サンドバッグだってあいつらが付けた名前だ。
剛拳の秀、疾風の巌、止水の弥勒……この学校で順位をつけるならば確実に一桁代に入る能力者だ。
皆俺と同い年だが、一言で言えばとにかく強い。とてもじゃないが不死身ってだけで対抗出来るような相手ではない。一対一ですら対抗しようがないのにこのメールには三対一という表記まである。
……どう勝てばいい?寮に帰りながらそんなことを考えていたが、全く勝ち目が見えない。
自分の部屋に入って、着替えを済ましてベットへと横になる。
……怖い。勝手に手が震えやがる。
畜生。なんでだよ!なんであの日のことなんて思い出しちまうんだ。
その日、まだ色々と若かった俺は自分の能力は強い!最強だと思い込んでいた。
でも、それは自分勝手な幻想に過ぎないと知ることになる。
その日、やつら三人が無敗を歌ってやがってたので、ちょっくらけちらそうとして、一人で挑んだがそれは間違いだった。俺は三人にありえないほどの格差を見せつけられ、無様に惨敗を喫した。
それもみせしめられるかのように、体を散りになるまで削られたり、骨が全て折れるまで殴られたりそれはもう酷かった。普通の人間ならば百回くらい死んでいたかもしれない。
ベットの中で一人震えていると、また懐かしいような声が聞こえてきた。
「ねえ、何ビビってんの?」
ため息混じりにちょっと高圧的な声は言う。
「うるせえ……」
顔も上げずに俺はその声に答える。
「はぁ……私はあの頃の君、いや自分の方が好きだったな!怖いもの知らずの頃の自分が!」
「あの頃よりは今の自分の方が俺は好きだね。自分がどれだけ弱いかを知ってるからあんな痛い思いしなくて済む。もう負けんのも痛いのもうんざりなんだよ……お前も俺ならわかるだろう?」
「そうかな?今の自分は私嫌いだな。だって、逃げてばっかりなんだもん。負けっぱなしで悔しくないの?ムカつかないの?イケメンで強いとかさ、リア充まっしぐらじゃんあいつら」
「強くてイケメンだと……?」
「そうだよ!あんなのやっつけちゃおうよ!それに今の君ならできるよ!年齢=彼女なしさん」
「いちいちうるせえよ……」
そういうとその声はちょっとばかり笑ってから消えた。
変なプレッシャーが無くなって、さっきまで食欲なんて全くなかったのだが、急に腹の減った俺は飯を食うと明日に備え眠りについた。
俺は翌日朝早めに起きて体を起こすため、外を走ってご飯を食べ、学校の登校時間になり制服に袖を通し、学校へと向かう。
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