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第三十八話:シュン、“ありがとう”がリップに残った朝♡
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第三十八話:シュン、“ありがとう”がリップに残った朝♡
──♡──
その女──真希さんは、隣に住んでいる。
洗面台の鏡に、小さな付箋が貼られていた。
“Thank you for yesterday♡”と、ピンクのリップで書かれた文字。
──けれど、それは自分の筆跡ではなかったし、何より──“そんな昨日”なんて、記憶になかった。
光に反射する文字は、柔らかく艶めき、まるで誰かの唇の温度を残しているかのようだった。
──♡──
「……誰だよ……書いたの……俺……?」
シュン(仮名・27歳)。会社員。朝が弱く、いつも出社ギリギリの生活。
けれど、最近なぜか──鏡の前でリップを塗る“癖”がついていた。
寝癖よりも、“唇のツヤ”を気にするようになってしまったのだ。
指で軽く撫でるたび、唇の柔らかさが心の奥に甘く響き、思わず息をのむ。
──♡──
【洗面所】
・キャップを外したままのピンクリップ(艶タイプ)
・リップの先端が“口角のかたち”に削れている
・メモには「“ありがとう”って、女の口元で伝えると可愛いよ♡」
「いやいや……俺、そんなキャラじゃ……でも……塗り方、知ってた……気がする……」
指先に残るピンクが、ほんのり唇に触れた瞬間、心拍が早まる。
──誰かに見られているわけじゃないのに、鏡の中の自分が色っぽく思えてしまう。
──♡──
【デスク周辺】
・リモート会議用カメラに映る“ほんのり光る唇”
・画面の端にメイク直し用の手鏡
・USBポートに差し込まれた「USBリップ保湿ウォーマー」
「……誰がこんなん使うんだよ……俺、か? え……ほんとに、俺?」
画面に映る自分の唇は、柔らかく光を反射して微かに色づいている。
──口角を少し上げるだけで、声の印象まで柔らかくなるような錯覚があった。
──♡──
【下着】
・ヌーディベージュのチューブトップブラ+ショーツのセット
・シームレス構造で、服の下から“形”だけ浮かび上がる
・タグには「LipFit:キスのあとに、女を残す♡」
「……ぴったりすぎる……なんだこれ……あ、あれ……? なんか……似合ってる……?」
胸元のフィット感、下着越しの肌の密着感に、自然と身体が意識を向ける。
──布の感触が、唇の感覚と連動して、内側からほんのり熱を帯びるようだった。
──♡──
そこに現れる、隣の女──真希さん。
この日の真希さんは、柔らかなシフォンのブラウスにタイトスカート。
唇は、シュンが使っていたのと同じ“ピンクの艶”で彩られていた。
視線を合わせずとも、唇の光沢が無言の誘惑のように迫ってくる。
「ふふ……リップ、塗るの上手になったわね♡」
「……ち、違います……それ、昨日の……メモ……」
「でも、“ありがとう”って書いてたの、あなたの筆跡だったわよ♡」
「う、そ、それは……練習で、たまたま……っ」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「──どうぞ♡」
──♡──
【黒服さん突入】
パアァン!!
リップの香りが残る部屋に、黒服三名が口元スキャン装置を持って突入!
筆跡、唇の厚み、口角の緩みまで精密に記録される。
黒服1「上唇ライン、艶膜定着完了!」
黒服2「“感謝”発声時の口元、女優モデルパターンと一致!」
黒服3「リップ使用回数34回、口角緩み率92%に上昇中!」
シュン「や、やめろっ……口、見んなっ……バレるだろっ、昨日“キス”練習してたの……!!」
鏡越しに映る自分の口元が、無意識に柔らかく動くのを感じ、赤面せずにはいられなかった。
──♡──
【個体データ】
識別コード:No.038(シュン)
口唇艶率:87.5%(リップ膜密着時)
発話傾向:“ありがとう”を囁く頻度増
装着済み下着:LipFit(口元連動型)
備考:「昨日、誰に“ありがとう”って言ったんだ……?」記憶喪失傾向あり
──♡──
【数日後】
シュンは、駅のホームでスマホをいじるたび、唇をすぼめて確認するようになった。
話すとき、無意識に口角をあげる“女の笑み”が宿りはじめていた。
朝のメイク時間には、“口紅の色”で迷うようになり、会話よりも“口元の印象”が気になっていた。
──気づけば、“ありがとう”が似合う顔になっていた。
ふと見上げる鏡に映る自分は、確かに“女の口元”で微笑んでいた。
──♡──
真希さんは、彼のリップラインを見つめながら、やさしく微笑んだ。
「ね、“口元”って一番最初に見られる場所なのよ♡」
「さあ……次は、“笑顔で落とす女の仕草”、練習しましょ?」
──♡──
真希さんの手元のリストには、こう記されていた。
“No.039:マサキ(仮)──唇に、可愛いって書いてた♡”
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
──♡──
♡評価・ブクマ・感想、お待ちしてます♡
「ふふ……その口元が、“もう女の子”ってバレちゃうわね♡」
──♡──
その女──真希さんは、隣に住んでいる。
洗面台の鏡に、小さな付箋が貼られていた。
“Thank you for yesterday♡”と、ピンクのリップで書かれた文字。
──けれど、それは自分の筆跡ではなかったし、何より──“そんな昨日”なんて、記憶になかった。
光に反射する文字は、柔らかく艶めき、まるで誰かの唇の温度を残しているかのようだった。
──♡──
「……誰だよ……書いたの……俺……?」
シュン(仮名・27歳)。会社員。朝が弱く、いつも出社ギリギリの生活。
けれど、最近なぜか──鏡の前でリップを塗る“癖”がついていた。
寝癖よりも、“唇のツヤ”を気にするようになってしまったのだ。
指で軽く撫でるたび、唇の柔らかさが心の奥に甘く響き、思わず息をのむ。
──♡──
【洗面所】
・キャップを外したままのピンクリップ(艶タイプ)
・リップの先端が“口角のかたち”に削れている
・メモには「“ありがとう”って、女の口元で伝えると可愛いよ♡」
「いやいや……俺、そんなキャラじゃ……でも……塗り方、知ってた……気がする……」
指先に残るピンクが、ほんのり唇に触れた瞬間、心拍が早まる。
──誰かに見られているわけじゃないのに、鏡の中の自分が色っぽく思えてしまう。
──♡──
【デスク周辺】
・リモート会議用カメラに映る“ほんのり光る唇”
・画面の端にメイク直し用の手鏡
・USBポートに差し込まれた「USBリップ保湿ウォーマー」
「……誰がこんなん使うんだよ……俺、か? え……ほんとに、俺?」
画面に映る自分の唇は、柔らかく光を反射して微かに色づいている。
──口角を少し上げるだけで、声の印象まで柔らかくなるような錯覚があった。
──♡──
【下着】
・ヌーディベージュのチューブトップブラ+ショーツのセット
・シームレス構造で、服の下から“形”だけ浮かび上がる
・タグには「LipFit:キスのあとに、女を残す♡」
「……ぴったりすぎる……なんだこれ……あ、あれ……? なんか……似合ってる……?」
胸元のフィット感、下着越しの肌の密着感に、自然と身体が意識を向ける。
──布の感触が、唇の感覚と連動して、内側からほんのり熱を帯びるようだった。
──♡──
そこに現れる、隣の女──真希さん。
この日の真希さんは、柔らかなシフォンのブラウスにタイトスカート。
唇は、シュンが使っていたのと同じ“ピンクの艶”で彩られていた。
視線を合わせずとも、唇の光沢が無言の誘惑のように迫ってくる。
「ふふ……リップ、塗るの上手になったわね♡」
「……ち、違います……それ、昨日の……メモ……」
「でも、“ありがとう”って書いてたの、あなたの筆跡だったわよ♡」
「う、そ、それは……練習で、たまたま……っ」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「──どうぞ♡」
──♡──
【黒服さん突入】
パアァン!!
リップの香りが残る部屋に、黒服三名が口元スキャン装置を持って突入!
筆跡、唇の厚み、口角の緩みまで精密に記録される。
黒服1「上唇ライン、艶膜定着完了!」
黒服2「“感謝”発声時の口元、女優モデルパターンと一致!」
黒服3「リップ使用回数34回、口角緩み率92%に上昇中!」
シュン「や、やめろっ……口、見んなっ……バレるだろっ、昨日“キス”練習してたの……!!」
鏡越しに映る自分の口元が、無意識に柔らかく動くのを感じ、赤面せずにはいられなかった。
──♡──
【個体データ】
識別コード:No.038(シュン)
口唇艶率:87.5%(リップ膜密着時)
発話傾向:“ありがとう”を囁く頻度増
装着済み下着:LipFit(口元連動型)
備考:「昨日、誰に“ありがとう”って言ったんだ……?」記憶喪失傾向あり
──♡──
【数日後】
シュンは、駅のホームでスマホをいじるたび、唇をすぼめて確認するようになった。
話すとき、無意識に口角をあげる“女の笑み”が宿りはじめていた。
朝のメイク時間には、“口紅の色”で迷うようになり、会話よりも“口元の印象”が気になっていた。
──気づけば、“ありがとう”が似合う顔になっていた。
ふと見上げる鏡に映る自分は、確かに“女の口元”で微笑んでいた。
──♡──
真希さんは、彼のリップラインを見つめながら、やさしく微笑んだ。
「ね、“口元”って一番最初に見られる場所なのよ♡」
「さあ……次は、“笑顔で落とす女の仕草”、練習しましょ?」
──♡──
真希さんの手元のリストには、こう記されていた。
“No.039:マサキ(仮)──唇に、可愛いって書いてた♡”
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
──♡──
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