Re.stato 僕がセカイから消えたとしても君に好きと叫ぶだろう。

のるるん(raiX)

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第1章~セカイに希望があるのなら~

第4話 運命に縋るならば

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前のエピソード――第3話 崩れた信用はもう二度と

第4話 運命に縋るならば



___京香きょうかの血だと?


「あぁそうだ。詳しい内容は知らないが、そんなような話があったらしいぞ。だから尚更お前を死なせたくない。」


散々無能だのカスだの言ってきたくせに、こうゆう時だけ縋るんだな…よっぽどお前が無能じゃねぇか…


「んな綺麗事はどうでもいい。要件を話せ。」

「おいおい、お前は俺がいなきゃB級に食い殺されてたんだぞ?自分の立場考えて話せや。」

「焦らすな…僕にはもう時間が無い。」

「ハッ!そりゃドンマイって奴だな!まぁいい、そこまでお希望なら教えてやるよ。」

「なんなんだ?」

「project ridaibuassyentoプロジェクト リダイブアッシェントが、現在進行形で既に王都の王宮にいた王は首をはねられる用意をしている。」

「それじゃあ人々が反乱を起こすだろう!?」

「最後まで話を聞け。」


そういわれてユウキは軽く口を噛み締めて口を閉じた。


「当たり前だ。だが国家最重要機密のスーパーエリートたちがそんなお前が思いつく方法でやると思うか?」

思わないな・・・

「それは偽造した言葉で王を極悪者に仕立て上げるのさ。言ってみりゃあ'洗脳'ってやつだな。」

「その極悪人にしたてあげた王の首をはねることで、王宮憲兵たちの評判は上がり、しんらいもふえて、やがて政権につくかもな。」

「なっ!?そうなったら不味いだろ!はやくとめな!!」

「きゃ・・・とは言わせねぇぞ?さっきも言ってんだろうがアホ。相手は王宮憲兵と特別精鋭王宮特価騎士団、エリート中のエリート集団に、D級すら倒せないお前なんかがいってどうなると思う?無能でもそれはわかんだろうよ。」


アイルの言っていることはすべて正しい。が、貴重な一族の血を受け継ぐ今の王を殺すのは…いや、見殺しになど…


「どうせお前はできないなんて言うんだろ?そんなこと分かりきってる。だがな、お前が単独で突っ込んだとして何が変わる?戦局がグルッと百八十度変わるとでも思ってんのか?断じて違うぞ!お前だけが被害を食らうなんて思ってんじゃねぇよな!?お前がいったところで戦局すらも動かせねぇ!兵士の手が汚れるだけなんだよ!」

「うるせえ!そんなこと分かってんだよ!」

「じゃあ分かってんのに何でそれをやろうとするんだ!」

「それは!!!それ・・・は_____」


それが___何なのだろうか。思い出せない。王宮魔道騎士団にはこの世界最強と言われる「真紅の霹靂」こと「アルカード・エアス」がいる。X級アドルフを倒したゆういつの存在。普通なら顔を見たこともないはずなのに、はっきりと分かる。何故だろう。


「エミア・・・・・・」


気づけば僕はその名を口にしていた。


「えみあ?どうした急に。で?それは__なんなんだよ。」


「知らない・・・。わからない。」

「はぁ?いまおまえが・・・・」


コツッコツッと音を立てて歩いてきたのは赤髪に白い騎士の服を着た男・・・


「この世は色彩で溢れていると思っていないかい?今君たちが見ている景色、空もすべて色がついていると思うだろう。だけどそれは違う。無色なんだ。今見ているもの全てが。 色とは自由そのものだと私は思う。自分だけの色を持ち、それが個性となってゆく。私たちと同じだろう。私達もそれぞれの性格を持ち、それぞれの個性を持っている。みな同じならばこの世界は成り立たないだろうからね。でも、この世界は無味無臭無色無名。全くもって面白くない。そう、面白くないな。つまり本当の色、個性を出し切れてないって言うのかな。だから世界は戦争が起こり、人が人を潰しあってゆく。あぁ、面白くないね。猿が叫んでいるだけ。所詮はそんな事。色もなければ匂いもしない。音もなければ、名前もない。そんな腐った中で初めて色彩の付いた、匂いのある、本当の名前があり、世界を面白くする存在があった。___それが京香。あいつさ。」


赤髪に聖剣アルカミル。間違いない、こいつは、京香を「封印」した倒さなきゃいけない男、こいつこそが_____


「アルカード・エアスだ。ユウキ君。」


世界が、防振が泊まり、世界が狂い始める。


「貴様ァァ!!!!!!!」


「なんだ・・・せっかく出向いてあげたのに、あまり歓迎されてないようだねぇ・・・」

「黙れ!貴様…なぜ今更ここに来たァ!」

「何故って言われても・・・やつの封印を解くための鍵!を取りに来たのさ!」

「フッ、残念だが、鍵はもう無い。色々あって無くたんだよなぁ!」


だが、あいつはニッと笑って


「そのためのお前さんの血が必要なーのさ。」


「ほーう。喧嘩売ってくれるじゃねぇか!上等だ!かかってこい!てめぇの色彩とヤラをぶち壊してやるよ!」


「・・・・死ね」



運命にすがれるとするなら、僕は縋りはしないだろう。______



「!?」


阿吽の呼吸。正しく最強。彩られた世界は、すべて嘘に見えて、やがて色は消えていく。


「お前にはわからない。ユウキ。色が消えるのがどれだけの恐怖か、目を瞑ってみてるがいい。このあとの世界をな。フフッハハハ!!!!!」


視界はやがてぼやけて赤く染まり、重たい蓋が瞳を遮った。


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