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しおりを挟む初顔合わせは姉夫婦仲立ちで、おじいちゃんとお母さんの無事紹介出来た。
雪斗さんは当然おじいちゃんの事を知っていたけど、おじいちゃんが雪斗さんを知っていたのはちょっと驚いた。
まぁ、ある程度の規模の会社で近隣にあり、まして現社長(伯父さん)のパートナーが関連会社に務めているからね。
それにこの顔合わせの前のだいぶ前に、雪斗さんの表向きの素性は伝えてあるし……。
なんて思っていたけど、それ以上だったようだ。おじいちゃんの『先々代はお元気ですか?』との言葉で、雪斗さんのお父さんと知り合いであることが判明した。
ちなみに…人外さん達は総じて長命な為、代替わり等々も、姿を変えたり代理を立てたりしながらやってきたそうで、ここで言う雪斗さんの先々代とは実質、雪斗さんのお父さんの事だったらしい。表向き、先代は身体が弱かった為早世したこと(雪斗さんのお父さんが姿を変えていたらしい…)にして、今は名実ともに雪斗さんが代表だ。
本当の代替わりの際に、当主の座も変わる為、その後は本当に表に出てこなくなった雪斗さんのお父さんは、今は奥様(雪斗さんのお母さん)と、あちら(人外さん達のお里)で暮らしているらしい。生が長い事が関係しているのかは解らないらしいけど、あまり子供のどうこうというのには関わって来ないらしい。
「当たり前だけど、俺だっていい大人だからな」
なんて雪斗さんは言っていたけど。
おじいちゃんが先々代を知っていると言うことは、いずれ葬儀の偽装も考えないといけないかも?と言ったら、すっごい面倒臭そうな顔をして、ため息をついていた。
すっかり顔合わせの話題が、おじいちゃん一色になってしまったけど、この時母は雪斗さんに一通り挨拶した後、姉の面倒を甲斐甲斐しくみていた。まぁ、もう時期産まれるからね。お腹もだいぶ大きいから大変だろうと思っていたら、母とマークにお世話をされて幸せそうな姉の顔がみえた。
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