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7 怜くんと一緒
しおりを挟む本入部は先だけれど、仮入部で今日から美術部に入る。
中学校でもそうだったのだけれど、今どきの部活動は親の許可が必要な為、入部届も書いて終わりではない。
昨日怜くんと話した後に母に入部届に記入をお願いすると、ちょっと驚かれた後に笑いながら、『陽香は見た目のわりに運動得意じゃないし、そもそも好きじゃないのよね』なんて言われた。
そう…私はどうもすっごく運動ができるように見えるらしい。
それと、この外見(ハーフって言わないの?ミックス?っていうんだっけ?)のせいで、英語がペラペラだと思われている。運動が得意そうに見えて、英語がペラペラ話せるように見える……はっきり言って得したことはない。
返って印象がプラス(期待)から始まる分、がっかり感が半端ない。
ミックスの芸能人(日本生まれ日本育ち)が、見た目を裏切り日本語しか話せなくてがっかりされるのと同じだ。
一応、両親ともに語学が堪能なので、聞く分には英語とフランス語が…筆記は英語のみで、話すことに関してはフランス語は論外、英語は受験に不自由がない程度だ。
そもそも会話と勉強の英語は違うし、学校の先生はこう言っては失礼だけど、発音が悪くて今まで聞いて知っていた単語のはずなのに、先生が話すと新しく習う単語なのかと思ったくらいだ。
それを母に話したら、笑いながら『日本は受験英語だからね。変わってきたっては言ってるけど』と言っていた。
ちなみに、時々海外出張から帰ってくる父は、郷に入っては郷に従えとばかりに、帰宅すると日本語オンリーだ。
数年前に帰化の許可が取れ、ようやく日本人となった父は海外出張中は日本語をほぼ話さない…というか話せないらしい。なので家にいる時は日本語を使わないと、せっかく苦労して覚えた日本語を忘れてしまいそうになるそうだ。
「お兄さんは何も言わなかったん?」
入部届を持ち、美術室へ向かうときに里奈ちゃんに聞かれたので、怜くんは気にしていないみたいだと言ったら、仲がいい兄妹なのね…と感心していた。
ちなみに、里奈ちゃんも美術部に無事入部できるらしい。
万葉ちゃんのお母さんのお陰だって言ってた。
『好きなことができるのは学生のうちだけで、いざ社会人になって変な方向に(学生の時にできなかったと言って)デビューされたら困る』と里奈ちゃんのお母さんに話しをしたらしい。
そして、今の時代は何が才能として花が咲くか分からない。好きなことはさせてみるべきだって。
万葉ちゃんは特に何も言わないらしいけど、万葉ちゃんのお母さんは昔からそんな感じらしい。
ただ…万葉ちゃん曰く、怒ると超怖いみたい。
今でも泣くほど怒られるとか……。あの万葉ちゃんが泣くんだ…あんまり想像できないけど…。
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