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57 生まれ変わる
しおりを挟むみやたくんだ♪みやたくんだ♪
宮田君が来た♪会いたかったんだぁ~
でも、なんで会いたかったんだろう?ちょっと記憶が曖昧?
病室に恐る恐る入って来た三人は反応が三者三様で、あまり難しい事が考えられない今の私でも、思わずクスクスと笑ってしまうほど可笑しかった。里奈も万葉も…そして宮田君も見えているのだろう。この部屋にいっぱい広がる光の玉が。
「「「すごいね……」」」
三人とも第一声が見事にハモってしまい、何だかばつが悪そう…だけど。
「わた……り?」
宮田君が枕元に座る私を見つけてくれた。
ベッドに横たわる私じゃなく今の私を……。
「渡利…わ…たり…ごめんな。お前の兄貴に忠告されていたのに、巻き込んじまった」
そう言って、ベッドの横に泣き崩れてしまった。
よく見ると、付き合い始めた頃は日焼けで真っ黒で『The・健康優良児』だったのが何だか青白い顔になっていて、目の下にはクマまでできている。
(もしかして、ずっと悩んでいたの?)
そんな言葉が頭を過る。
本当に私どうなっちゃうんだろう…自分が不甲斐なくてイライラしていると、怜くんが文字盤を持ってきてくれた。
「宮田、陽香は今話ができないからこれで……」
いまだ涙が止まらない宮田君に文字盤を預け、怜くんと里奈、万葉は応接セットの方に移っていった。
宮田君と出会ってまだ一年も経っていないせいか、こんな心細そうな目は初めて見た。
でも、もうじき会えなくなってしまうのかもしれない。悲しい。寂しい…けど…。
こうして心残りを昇華できることを幸せだと思った。
『なかないで?だいじょうぶ。わたしはだいじょうぶ。みやたくんのせいじゃない』
文字盤での会話は疲れる。
けど、今だけだし頑張ろう……。
でも、もしかして私、少し小さくなってるかも?
文字盤を使いながら考える。
「渡利。俺、どんな姿になっても渡利のこと好きなんだ。放って置けないし傍にいて欲しいんだ。だから…だから、今度こそ守るから、傍にいてくれないか?」
(もう…みやたくん、それじゃプロポーズみたいだよ…)
口に出せない…文字にするのにも恥ずかしくて思わず下を向く。
『だめか?』確認をするように宮田君が私に触れようとした時、さっきまで廊下にいた崇ちゃんが入って来た。
「宮田君と言ったか?さっきの話しは本気か?もしさっきの話が本気なんだとしたら、君に頼みたいことがある」
そう言って、崇ちゃんが宮田君に頭を下げた。
「陽香を助けてくれないか……」
いきなりの出来事に、私も宮田君も…当然ながら応接セットに座っていた三人も驚いてフリーズしてしまった。
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