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第84話 あべこべ
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ペトラさんが猫娘になった。
自分でも何を言っているか分からない。
さきほどまでクール美女(中身はともかくとして)だったペトラさんの艶やかな黒髪からぴょこんと立つ猫耳に、制服の下からのぞく猫尻尾。
もちろん手と足の先は、モフモフだ。
しかし……モフ狂いのアイラではないが、この人間要素と猫要素のバランスはなかなかどうしてグッとくるものがある。
普通の獣人は全身が体毛で覆われているし、頭部は獣のそれだからな。
もちろんその獣人とて姿形で判断できるほど種族の底が浅いとは思わないが、それでも魅力的などうかと言われると……アイラのような特殊な嗜好をしていない限り、抱く印象は獣に向けるそれと変わらない。
だが、この姿のペトラさんはどうだ。
猫の可愛らしい要素だけを抽出して人間に付与している。
美味しいとこ取り、と言っていいだろう。
率直に言って、とても可愛らしい。
アイラではないが、これは人・ケモの黄金律、というヤツなのかもしれない。
「ああああぁぁぁぁっ! モフモフかわいいいぃぃっー!!」
「ひぃっ!?」
どうやら、ペトラさんの常軌を逸したモフ度によりアイラの理性は焼き切れてしまったらしい。完全に獣というか魔物の目になったアイラが、ペトラさんにむしゃぶりつこうと襲いかかる!
だが……そこはそれ、猫娘は猫娘。
半魔化の恩恵なのか猫の本能なのか、超人的な反応を見せたペトラさん。
襲い来るアイラを紙一重で回避し、ことなきを得た。
「にゃ、にゃんですかこのお客様!? ウチはそういう店じゃにゃいのでっ」
「オーケーアイラ、落ち着くんだ。ステイ、ステーイ。おいイリナ、手伝ってくれ!」
「……あ、ああ! アイラ、それ以上いけない」
俺とイリナで急いで二人の間に割って入る。
イリナはアイラを羽交い締めにしてなだめている。
「と、とりあえず話を聞かせてくれないか」
「そ、そうですにゃ……すぐに変化を解きます、にゃ」
「ああ、頼む。このままじゃ、おちおち話もできやしないからな」
「そ、そんな……っ!! も、もう少しっ! いいえ、先っちょ、尻尾か耳の先っちょだけでいいからモフモフさせて……あああっ」
アイラの顔が絶望の色に染まるが、そもそもの原因はお前だからな?
「ん……にゃっ。……す、すいません、私の姿、そんなに刺激的でしたでしょうか……」
さきほどと同じように淡い光に包まれ、ペトラさんの姿が元に戻った。
ついでに変な猫っぽい訛りも元に戻る。
そのまま申し訳なさそうに謝ってくるが、別にペトラさんのせいじゃない。
「すまないペトラさん。こいつがただの変態ドラゴンなだけだから気にしないでくれ」
「言い方!」
アイラが激昂してジタバタともがいているが、イリナの腕からは逃れられないようだ。
ふう、ひとまずは安心だな。
しかし……
なんとペトラさんが半魔化できるという衝撃の事実が発覚してしまった。
彼女の言うには、ダンジョンで呪いを受けてしまったというが、本当にそうだろうか。盗賊職でもある俺はダンジョンで出くわす罠には詳しい……はずだ。だが、毒でも麻痺や『石化の呪い』ならばともかくとしても、さすがに『半魔化の呪い』という罠は聞いたことがない。
というより、俺やアイラの関係を鑑みれば、ペトラさんが誰か俺以外の『魔王の眷属』であると考えたほうがしっくりくる。
もっとも、ペトラさんはダンジョンの罠による呪いだと信じているようだが……
どのみち、今ここで『魔王の力』だとか、『眷属化』とかに言及するべきではないだろう。俺としても、ヘタに藪をつついて蛇を出す気はない。
それよりも、だ。
「その『半魔化の呪い』……結構自由自在なんだな。『呪い』というくらいなら、半魔化したらずっとそのままだったりしそうだが」
「これでも、頑張って訓練したんですよ? 興奮しすぎたりするとすぐに元に戻ったりしちゃいますので」
「そ、そういうものなのか」
ペトラさんは苦笑してそう言うが、半魔生活はいろいろと大変そうだな。
……まあ、猫耳やら猫尻尾ならともかく、手足が猫化するのは日常生活を送る上で不便だろうことは想像にかたくない。
「あの、店員さん……ペトラさん。ちょっといいかしら?」
「ひっ!? な、なんでしょうかお客様」
と、アイラが遠慮がちに話に入ってきた。
ペトラさんが若干引き気味で応じる。
かなり警戒されているようだ。
まあ、さっきのアイラの行動は完全に変質者そのものだったからな……無理もない。
「あの、さっきの変化の解除って、どうやったのかしら?」
まあ、彼女の最大の関心はそこだよな。
「半魔化の解除、ですか? ひょっとして、お客様は半魔状態から人に変化できないんですか?」
「ええ。実は、三日前からずっとこのままで……」
「それは、大変でしたね……」
うんうん、とペトラさんが頷いた。
その金色の瞳には、同情の色が浮かんでいる。
「私も最初は苦労しました。身体の感覚が人のものと全然違いますし。でも、大丈夫ですよ」
「本当!? 本当に戻れるのねっ!?」
「ひっ!? ……ええ、大丈夫です。大丈夫ですので、顔をもう少し離して頂けると……」
完全にペトラさんに怖がられているアイラだった。
◇
「ええと……まず、です。アイラさんは、人の姿こそが貴方が戻るべき真の姿だと思っている、そうですね?」
「当然でしょう? 私は人よ?」
何を言っているんだと言わんばかりの顔で、アイラが首を傾げた。
「そう、そこです」
ペトラさんが、ぴんと人差し指を立てて、そう指摘する。
つまり……どういうことだってばよ?
「それこそが、アイラさんが人に変化できない理由なんです。ですから、まずはその認識を改めるところから――」
「ちょっと待って!?」
アイラが慌ててペトラさんの言葉を遮る。
「ちょっと待ってペトラさん! それじゃあ、まるで私が人間じゃないかのような言い方じゃない。それじゃあ、あべこべだわ」
「事実、あべこべなんです。この呪いは……人の魂はそのままに、人の身体を魔物の身体に作り替えてしまう、というものなんです。もっとも、呪い自体の効力が中途半端なせいで、掛けられた人は私たちのように半人半魔の奇妙な外見になってしまうようです。ただ、この説は私の祖父……ヘルッコお爺さまの受け売りですから、真実かどうかは分かりませんが」
「そ、そんな……」
アイラが、頭を抱えて崩れ落ちた。
「ということは……だわ。私はこの先ずっと、この竜の身体と向き合っていかなければならないの……?」
周囲に沈黙が流れる。
おおう……
アイラがズーンと落ち込んでしまった。
そう言われると、さすがの俺も責任を感じるな。
あのとき、イリナやクラウスを助けるのにはアイラの半魔化以外に方法はなかった。避けようのない事態だったのだ。
だがそれならば、せめてなにかモフモフした魔物の肉を食べさせてやるべきだったのではなかろうか。
今さら詮無いことではあるが、そう考えずにはいられない。
まあ、ダンジョン内で俺が狩ったモフモフとなれば、巨大猪とか巨猿の魔物とか、そういったゴリマッチョな猛獣の類いになってしまうのだが……
「……アイラ。私は愛する妹がどんな姿になろうとも気にしないぞ? それに私などは、半死半生のままドラゴンゾンビと融合していたらしいではないか。……そう思えば、私たち姉妹はきっと竜という存在に浅からぬ縁があるのだろう」
「ねえさま……」
イリナが気遣わしげな顔でアイラにフォローを入れるが、彼女の顔には「そうじゃねーわよ」と書いてある。
まあ、アイラの迸らんばかりのモフ欲は常軌を逸しているからな。
一体彼女の過去に何があったか興味は尽きないが、今はそれを追求している場合ではない。
「ということは、だ。ペトラさん、アイラが元に戻る方法というのは――」
「ええ」
ペトラさんが俺の顔を見て、頷いた。
「人に戻ろうとするのではなく、人に変化しようとする――というのが正解です。アイラさんは、見たところ魔術師とお見受けします。でしたら、少し練習すればすぐに感覚を掴めると思いますよ。頑張っていきましょう」
「人間に変化する……なるほどっ。そういうことならば、治癒魔術の理論が応用できそうだわ! まずは、人体の構造を思い浮かべて……魔力の流れは……こうかしら? えいっ」
ペトラさんの言葉を受けて、アイラが何かを閃いたようだ。
すぐさま目を閉じ、集中すると――揺らめく炎のような光が彼女の身体を覆い――すぐに光が消え去った。
「……できたわ! 多分だけど……ねえさま、にいさま、ど、どうかしら……?」
アイラはおっかなびっくりで自分の頭に触れつつ、俺たちに尋ねてくる。
「ああ……バッチリだ」
アイラは、元の人の姿に戻っていた。
自分でも何を言っているか分からない。
さきほどまでクール美女(中身はともかくとして)だったペトラさんの艶やかな黒髪からぴょこんと立つ猫耳に、制服の下からのぞく猫尻尾。
もちろん手と足の先は、モフモフだ。
しかし……モフ狂いのアイラではないが、この人間要素と猫要素のバランスはなかなかどうしてグッとくるものがある。
普通の獣人は全身が体毛で覆われているし、頭部は獣のそれだからな。
もちろんその獣人とて姿形で判断できるほど種族の底が浅いとは思わないが、それでも魅力的などうかと言われると……アイラのような特殊な嗜好をしていない限り、抱く印象は獣に向けるそれと変わらない。
だが、この姿のペトラさんはどうだ。
猫の可愛らしい要素だけを抽出して人間に付与している。
美味しいとこ取り、と言っていいだろう。
率直に言って、とても可愛らしい。
アイラではないが、これは人・ケモの黄金律、というヤツなのかもしれない。
「ああああぁぁぁぁっ! モフモフかわいいいぃぃっー!!」
「ひぃっ!?」
どうやら、ペトラさんの常軌を逸したモフ度によりアイラの理性は焼き切れてしまったらしい。完全に獣というか魔物の目になったアイラが、ペトラさんにむしゃぶりつこうと襲いかかる!
だが……そこはそれ、猫娘は猫娘。
半魔化の恩恵なのか猫の本能なのか、超人的な反応を見せたペトラさん。
襲い来るアイラを紙一重で回避し、ことなきを得た。
「にゃ、にゃんですかこのお客様!? ウチはそういう店じゃにゃいのでっ」
「オーケーアイラ、落ち着くんだ。ステイ、ステーイ。おいイリナ、手伝ってくれ!」
「……あ、ああ! アイラ、それ以上いけない」
俺とイリナで急いで二人の間に割って入る。
イリナはアイラを羽交い締めにしてなだめている。
「と、とりあえず話を聞かせてくれないか」
「そ、そうですにゃ……すぐに変化を解きます、にゃ」
「ああ、頼む。このままじゃ、おちおち話もできやしないからな」
「そ、そんな……っ!! も、もう少しっ! いいえ、先っちょ、尻尾か耳の先っちょだけでいいからモフモフさせて……あああっ」
アイラの顔が絶望の色に染まるが、そもそもの原因はお前だからな?
「ん……にゃっ。……す、すいません、私の姿、そんなに刺激的でしたでしょうか……」
さきほどと同じように淡い光に包まれ、ペトラさんの姿が元に戻った。
ついでに変な猫っぽい訛りも元に戻る。
そのまま申し訳なさそうに謝ってくるが、別にペトラさんのせいじゃない。
「すまないペトラさん。こいつがただの変態ドラゴンなだけだから気にしないでくれ」
「言い方!」
アイラが激昂してジタバタともがいているが、イリナの腕からは逃れられないようだ。
ふう、ひとまずは安心だな。
しかし……
なんとペトラさんが半魔化できるという衝撃の事実が発覚してしまった。
彼女の言うには、ダンジョンで呪いを受けてしまったというが、本当にそうだろうか。盗賊職でもある俺はダンジョンで出くわす罠には詳しい……はずだ。だが、毒でも麻痺や『石化の呪い』ならばともかくとしても、さすがに『半魔化の呪い』という罠は聞いたことがない。
というより、俺やアイラの関係を鑑みれば、ペトラさんが誰か俺以外の『魔王の眷属』であると考えたほうがしっくりくる。
もっとも、ペトラさんはダンジョンの罠による呪いだと信じているようだが……
どのみち、今ここで『魔王の力』だとか、『眷属化』とかに言及するべきではないだろう。俺としても、ヘタに藪をつついて蛇を出す気はない。
それよりも、だ。
「その『半魔化の呪い』……結構自由自在なんだな。『呪い』というくらいなら、半魔化したらずっとそのままだったりしそうだが」
「これでも、頑張って訓練したんですよ? 興奮しすぎたりするとすぐに元に戻ったりしちゃいますので」
「そ、そういうものなのか」
ペトラさんは苦笑してそう言うが、半魔生活はいろいろと大変そうだな。
……まあ、猫耳やら猫尻尾ならともかく、手足が猫化するのは日常生活を送る上で不便だろうことは想像にかたくない。
「あの、店員さん……ペトラさん。ちょっといいかしら?」
「ひっ!? な、なんでしょうかお客様」
と、アイラが遠慮がちに話に入ってきた。
ペトラさんが若干引き気味で応じる。
かなり警戒されているようだ。
まあ、さっきのアイラの行動は完全に変質者そのものだったからな……無理もない。
「あの、さっきの変化の解除って、どうやったのかしら?」
まあ、彼女の最大の関心はそこだよな。
「半魔化の解除、ですか? ひょっとして、お客様は半魔状態から人に変化できないんですか?」
「ええ。実は、三日前からずっとこのままで……」
「それは、大変でしたね……」
うんうん、とペトラさんが頷いた。
その金色の瞳には、同情の色が浮かんでいる。
「私も最初は苦労しました。身体の感覚が人のものと全然違いますし。でも、大丈夫ですよ」
「本当!? 本当に戻れるのねっ!?」
「ひっ!? ……ええ、大丈夫です。大丈夫ですので、顔をもう少し離して頂けると……」
完全にペトラさんに怖がられているアイラだった。
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「ええと……まず、です。アイラさんは、人の姿こそが貴方が戻るべき真の姿だと思っている、そうですね?」
「当然でしょう? 私は人よ?」
何を言っているんだと言わんばかりの顔で、アイラが首を傾げた。
「そう、そこです」
ペトラさんが、ぴんと人差し指を立てて、そう指摘する。
つまり……どういうことだってばよ?
「それこそが、アイラさんが人に変化できない理由なんです。ですから、まずはその認識を改めるところから――」
「ちょっと待って!?」
アイラが慌ててペトラさんの言葉を遮る。
「ちょっと待ってペトラさん! それじゃあ、まるで私が人間じゃないかのような言い方じゃない。それじゃあ、あべこべだわ」
「事実、あべこべなんです。この呪いは……人の魂はそのままに、人の身体を魔物の身体に作り替えてしまう、というものなんです。もっとも、呪い自体の効力が中途半端なせいで、掛けられた人は私たちのように半人半魔の奇妙な外見になってしまうようです。ただ、この説は私の祖父……ヘルッコお爺さまの受け売りですから、真実かどうかは分かりませんが」
「そ、そんな……」
アイラが、頭を抱えて崩れ落ちた。
「ということは……だわ。私はこの先ずっと、この竜の身体と向き合っていかなければならないの……?」
周囲に沈黙が流れる。
おおう……
アイラがズーンと落ち込んでしまった。
そう言われると、さすがの俺も責任を感じるな。
あのとき、イリナやクラウスを助けるのにはアイラの半魔化以外に方法はなかった。避けようのない事態だったのだ。
だがそれならば、せめてなにかモフモフした魔物の肉を食べさせてやるべきだったのではなかろうか。
今さら詮無いことではあるが、そう考えずにはいられない。
まあ、ダンジョン内で俺が狩ったモフモフとなれば、巨大猪とか巨猿の魔物とか、そういったゴリマッチョな猛獣の類いになってしまうのだが……
「……アイラ。私は愛する妹がどんな姿になろうとも気にしないぞ? それに私などは、半死半生のままドラゴンゾンビと融合していたらしいではないか。……そう思えば、私たち姉妹はきっと竜という存在に浅からぬ縁があるのだろう」
「ねえさま……」
イリナが気遣わしげな顔でアイラにフォローを入れるが、彼女の顔には「そうじゃねーわよ」と書いてある。
まあ、アイラの迸らんばかりのモフ欲は常軌を逸しているからな。
一体彼女の過去に何があったか興味は尽きないが、今はそれを追求している場合ではない。
「ということは、だ。ペトラさん、アイラが元に戻る方法というのは――」
「ええ」
ペトラさんが俺の顔を見て、頷いた。
「人に戻ろうとするのではなく、人に変化しようとする――というのが正解です。アイラさんは、見たところ魔術師とお見受けします。でしたら、少し練習すればすぐに感覚を掴めると思いますよ。頑張っていきましょう」
「人間に変化する……なるほどっ。そういうことならば、治癒魔術の理論が応用できそうだわ! まずは、人体の構造を思い浮かべて……魔力の流れは……こうかしら? えいっ」
ペトラさんの言葉を受けて、アイラが何かを閃いたようだ。
すぐさま目を閉じ、集中すると――揺らめく炎のような光が彼女の身体を覆い――すぐに光が消え去った。
「……できたわ! 多分だけど……ねえさま、にいさま、ど、どうかしら……?」
アイラはおっかなびっくりで自分の頭に触れつつ、俺たちに尋ねてくる。
「ああ……バッチリだ」
アイラは、元の人の姿に戻っていた。
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