312 / 897
第十一章
侵入者2(天竜過去編)
しおりを挟む
「それは酷いわね」
僕は楊さんと並んで、シャトルへ繋がる通路を歩いていた。この通路は、重力制御が利いているので普通に歩けるのだ。
理不尽だ。あの後、女の子が通路に出て行った事を看護師さんに話したら、『なんで、その時に言わなかった』と怒られてしまった。
「白龍君は、看護師さんに言おうとしたのに聞いてくれなかったのよね」
「そうだよ。それなのに僕が悪いみたいに……」
「たぶん、その看護師さん。気が付いていたと思うわ」
「え? どういう事?」
「つまりね、『女の子なら通路へ出て行った』と白龍君が看護師さんに言ったときに『あ! この子さっき何か言おうとしていた。ヤバイ! こいつ黙らせないと、私が怒られる』と考えて、白龍君を悪役に仕立てたのよ」
「ひどいよ! そんなの!」
「ひどいわね。でも、そういう汚い大人って多いの。覚えておきなさい」
なんか納得できない。
僕達はシャトルの中に入った。《天竜》には元々、七十人が居住できるスペースがある。
このシャトルは、あぶれた三十人を収容するために作られた。狭いけど、貨物室を間仕切りして個室を確保してもらっている。
惑星に降りることになったら、この間仕切りは取っ払って、座席を付けて百人乗せる事になっていた。
僕の部屋101号室の前で、楊さんと別れた。
部屋の中は、机とベッドがあるだけ。寝に帰るだけの部屋だ。
さて、疲れたし、ひと眠りしよう。
おやすみなさ……ん? なんだ? この暖かくて柔らかい感触は……
「*$%&#+?」
え?
「うわわわ! ごめんなさい! 部屋間違えました」
危ない! 危ない! ベッドの中に女の子が寝ていたよ。
僕、逮捕かな? いや……船の中に警察はないか。
……けど、保安部があるし……
ん? 部屋の番号は101。僕の部屋だよな。
じゃあ、ベッドの中にいたのは誰?
「白龍君。どうしたの?」
隣の102号室の扉が開いて、楊さんが出てくる。
「楊さん。僕、逮捕されちゃうのかな?」
「え?」
「ベッドの中に、女の子がいて……」
話を聞いた楊さんは……
「落ち着きなさい。それ白龍君が悪いのじゃないから。その女の子のやっている事の方が不法侵入よ」
「そうなの?」
「とにかく、私が追い出してあげるわ」
楊さんは僕の部屋へ入っていった。僕もその後に続く。
楊さんはベッドの毛布をまくり上げる。
「ちょっと、あなたねえ……え?」
え?
そこにいたのは、医療室から姿を消した女の子だった。
僕は楊さんと並んで、シャトルへ繋がる通路を歩いていた。この通路は、重力制御が利いているので普通に歩けるのだ。
理不尽だ。あの後、女の子が通路に出て行った事を看護師さんに話したら、『なんで、その時に言わなかった』と怒られてしまった。
「白龍君は、看護師さんに言おうとしたのに聞いてくれなかったのよね」
「そうだよ。それなのに僕が悪いみたいに……」
「たぶん、その看護師さん。気が付いていたと思うわ」
「え? どういう事?」
「つまりね、『女の子なら通路へ出て行った』と白龍君が看護師さんに言ったときに『あ! この子さっき何か言おうとしていた。ヤバイ! こいつ黙らせないと、私が怒られる』と考えて、白龍君を悪役に仕立てたのよ」
「ひどいよ! そんなの!」
「ひどいわね。でも、そういう汚い大人って多いの。覚えておきなさい」
なんか納得できない。
僕達はシャトルの中に入った。《天竜》には元々、七十人が居住できるスペースがある。
このシャトルは、あぶれた三十人を収容するために作られた。狭いけど、貨物室を間仕切りして個室を確保してもらっている。
惑星に降りることになったら、この間仕切りは取っ払って、座席を付けて百人乗せる事になっていた。
僕の部屋101号室の前で、楊さんと別れた。
部屋の中は、机とベッドがあるだけ。寝に帰るだけの部屋だ。
さて、疲れたし、ひと眠りしよう。
おやすみなさ……ん? なんだ? この暖かくて柔らかい感触は……
「*$%&#+?」
え?
「うわわわ! ごめんなさい! 部屋間違えました」
危ない! 危ない! ベッドの中に女の子が寝ていたよ。
僕、逮捕かな? いや……船の中に警察はないか。
……けど、保安部があるし……
ん? 部屋の番号は101。僕の部屋だよな。
じゃあ、ベッドの中にいたのは誰?
「白龍君。どうしたの?」
隣の102号室の扉が開いて、楊さんが出てくる。
「楊さん。僕、逮捕されちゃうのかな?」
「え?」
「ベッドの中に、女の子がいて……」
話を聞いた楊さんは……
「落ち着きなさい。それ白龍君が悪いのじゃないから。その女の子のやっている事の方が不法侵入よ」
「そうなの?」
「とにかく、私が追い出してあげるわ」
楊さんは僕の部屋へ入っていった。僕もその後に続く。
楊さんはベッドの毛布をまくり上げる。
「ちょっと、あなたねえ……え?」
え?
そこにいたのは、医療室から姿を消した女の子だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる