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第十二章

ナンモ解放戦線

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 僕とPちゃん、ミール、芽依ちゃん、ミク、キラそしてアーニャの七人は町役場へ入っていった。

 馬 美玲とレイホー、ミーチャには潜水艦で待機してもらっていた。

 案内された町長の執務室は、二十畳ぐらいの広さの部屋。床はふかふかの絨毯が敷き詰められている。

「わーい! フカフカ!」

 部屋に入るなり、ミクが絨毯の上を転がり出した。

 やめんか! みっともない!

 慌ててミクの襟首を掴んで、猫のようにつまみ上げた。

「にゃおおおん!」

 猫化するな! ハッ!

 見ると、町長達ロータスの代表者六名が、呆気に取られて僕とミクの様子を見ていた。

「すみません。お見苦しいところを……」
 
 そのまま全員絨毯の上で、車座になって座る。

 ロータスでは……というより、南方ナーモ族の国々では、日本と同じで履き物を脱いで床に座るのが一般的らしい。

 アーニャはカルカ暮らしが長いので慣れているようだが、キラにはちょっと辛いのでないか……と思ったがそうでもなかった。

 キラは胡座どころか、僕にもできない結跏趺坐をしている。ミールの下で修行している間に慣れたのだな。

 全員揃ったところで町長が口を開いた。

「それでは会議を始めます。ただし、時間がないので一時間で打ち切ります」
「異存はありません」

 そう言ったのは、僕ではなくてアーニャ。こういう交渉事は、コミュ障の僕や芽依ちゃんには向かない。

「それではまず、ロータス救援に対する謝礼の件ですが、昨日そちらの方から……」

 そう言って僕を指さす。

「カルカ艦隊への食料補給との事でしたが、それだけでよろしいのでしょうか? もう少し色を付けても……」
「それでは帝国語の分かる奴隷を、何名か付けてもらえますか?」

 奴隷? カルカでは奴隷制度はなかったはず……

「二名でどうでしょう?」
「良いでしょう」

 そう言って、アーニャは僕の方を向く。

「奴隷は、我々に引き渡されると同時に自由の身になります」

 そういう事か。

 アーニャは町長の方を向き直った。

「謝礼の件はそれでいいとして、いくつか聞きたい事があります」
「何でしょう?」
「今日の昼に、盗賊団の侵攻があることはこちらが掴んだ情報ですが、ロータスではかなり前から、盗賊団の侵攻を予測していましたね。どうして分かったのです?」
「我がロータスの諜報機関が、それだけ優秀だという事です」
「本当にそれだけですか?」
「疑うのですか?」
「盗賊団五千がロータスに迫っていることは、我々も偵察ドローンで確認しています。しかし、これだけの大部隊がいきなり攻めてくるとは考えにくい。何か要求を突きつけられて、拒んでいるのではないのですか?」

 ロータス側がざわめいた。

 男性議員らしき男が、町長に詰め寄る。

「町長。やはり何か要求があったのか?」
「それは……」

 町長は言葉に詰まる。

 どうやら、町長も隠していたことがあったようだ。

 アーニャは男性議員の方に話しかける。

「それではあなたにお聞きしますが、我々が盗賊団と言っている武装集団の正式名称はなんですか?」
「確か、ナンモ解放戦線とか言っていたが……」

 ナンモ解放戦線? 
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