851 / 897
第十七章
突破された防衛線
しおりを挟む
改めて、接近するドローンの数と種類を確認した。
ドローンの数は三十二機で、すべてが自爆ドローンのS131。
いや、もう一機いた。
S131の群とは別行動を取り、高度数百メートルの高い位置に滞空している機体が一機いる。
映像を拡大。
あれは、偵察ドローンOL10型。
あそこに陣取られると厄介だな。
「橋本君」
「はい。隊長」
僕は偵察ドローンを指さした。
「あいつを落として欲しい」
「偵察ドローンですか?」
「そうだ。あれは奴らの司令塔のような物。それを失えば、奴らの動きはかなり限定される」
「なるほど」
「偵察ドローンなら、自爆の心配は少ないだろう。刀を使ってもいい」
「了解しました」
嬉しそうに返事をすると同時に、彼女はフル加速で上昇していく。
「そこで待っていろ。偵察ドローン! 我が愛刀のサビにしてくれる」
いや、ドローン切ってもサビないから……
ま偵察ドローンは彼女に任せるとして、問題は自爆ドローンの大群。
僕は芽依ちゃんと古淵の方へ向き直る。
「言うまでは無いが、ブーストパンチなどロボットスーツでの直接打撃は、自爆に巻き込まれる。離れたところから銃火機で落とすか、ネットやワイヤーで絡め取る方法で落としてくれ」
「「ラジャー!」」
一瞬だけ上空を見上げた。
偵察ドローンは、橋本晶の接近に気が付いたのか突然逃走を開始。
「待てぇ! 逃げるな、卑怯者!」
いや、逃げるだろう。普通……
視線を戻すと、自爆ドローン二機が、かなり近くまで迫っていた。
ショットガンを連射。
一機のドローンがプロペラを失って落ちていく。
「ワイヤーガン セット ファイヤー!」
もう一機のプロペラに、左腕のワイヤーが絡みつかせた。
その時、数機のドローンが僕の側を通り過ぎる。
「レフトワイヤー パージ」
ワイヤー外してから振り向くと、六機のドローンが遠ざかって行く様子が目に入った。
その先にあるのはヘリ部隊。
ショットガンをかまえる前に、ドローンは射程外へ出てしまった。
マズいぞ。防衛線を突破された。
芽衣ちゃんと古淵の方を見ると、なんとか敵を裁いていた。
上を見上げると橋本晶が、偵察ドローンを真っ二つにしているところ。
「橋本君。その位置から、掩護射撃を続けてくれ」
「了解」
続いて古淵の方を向く。
「ここの指揮を頼む。僕は奴らを追いかける」
「ラジャー!」
前方からくる敵も減ってきた。後は三人でなんとかなるだろう。
「イナーシャルコントロール。プロモーション二G」
ドローンを追いかけるが、すでにかなりの距離を開けられていた。
このままでは追いつく前にヘリがやられるな。
ヘリ部隊の残弾は、ほとんど残っていないと聞いていたが……
通信機を手に取った。
「こちら機動服中隊。敵ドローンが六機そっちへ向かった。対処できるか?」
『こちら輸送ヘリ一号。確認したが、すでに各機とも弾薬が尽きた。レーザー銃の燃料も、残り僅かだ』
だめか。
いや待てよ。
「橋本晶専用の爆矢は、残っているか?」
『あるにはあるが、弓がない。あったとしても、我々の中に弓を使える者は……』
いや、一人いる。
「ミールと通信を代わってくれ」
ミールの戦闘分身体なら弓が使える。
事情を話すと……
『分かりましたカイトさん。ヘリ部隊はあたしが守ります』
ヘリ部隊の映像を拡大すると、ビキニアーマー姿のミールが大型ヘリの屋根に乗って弓矢を構えていた。
ミール。僕が行くまで持ちこたえてくれ。
ドローンの数は三十二機で、すべてが自爆ドローンのS131。
いや、もう一機いた。
S131の群とは別行動を取り、高度数百メートルの高い位置に滞空している機体が一機いる。
映像を拡大。
あれは、偵察ドローンOL10型。
あそこに陣取られると厄介だな。
「橋本君」
「はい。隊長」
僕は偵察ドローンを指さした。
「あいつを落として欲しい」
「偵察ドローンですか?」
「そうだ。あれは奴らの司令塔のような物。それを失えば、奴らの動きはかなり限定される」
「なるほど」
「偵察ドローンなら、自爆の心配は少ないだろう。刀を使ってもいい」
「了解しました」
嬉しそうに返事をすると同時に、彼女はフル加速で上昇していく。
「そこで待っていろ。偵察ドローン! 我が愛刀のサビにしてくれる」
いや、ドローン切ってもサビないから……
ま偵察ドローンは彼女に任せるとして、問題は自爆ドローンの大群。
僕は芽依ちゃんと古淵の方へ向き直る。
「言うまでは無いが、ブーストパンチなどロボットスーツでの直接打撃は、自爆に巻き込まれる。離れたところから銃火機で落とすか、ネットやワイヤーで絡め取る方法で落としてくれ」
「「ラジャー!」」
一瞬だけ上空を見上げた。
偵察ドローンは、橋本晶の接近に気が付いたのか突然逃走を開始。
「待てぇ! 逃げるな、卑怯者!」
いや、逃げるだろう。普通……
視線を戻すと、自爆ドローン二機が、かなり近くまで迫っていた。
ショットガンを連射。
一機のドローンがプロペラを失って落ちていく。
「ワイヤーガン セット ファイヤー!」
もう一機のプロペラに、左腕のワイヤーが絡みつかせた。
その時、数機のドローンが僕の側を通り過ぎる。
「レフトワイヤー パージ」
ワイヤー外してから振り向くと、六機のドローンが遠ざかって行く様子が目に入った。
その先にあるのはヘリ部隊。
ショットガンをかまえる前に、ドローンは射程外へ出てしまった。
マズいぞ。防衛線を突破された。
芽衣ちゃんと古淵の方を見ると、なんとか敵を裁いていた。
上を見上げると橋本晶が、偵察ドローンを真っ二つにしているところ。
「橋本君。その位置から、掩護射撃を続けてくれ」
「了解」
続いて古淵の方を向く。
「ここの指揮を頼む。僕は奴らを追いかける」
「ラジャー!」
前方からくる敵も減ってきた。後は三人でなんとかなるだろう。
「イナーシャルコントロール。プロモーション二G」
ドローンを追いかけるが、すでにかなりの距離を開けられていた。
このままでは追いつく前にヘリがやられるな。
ヘリ部隊の残弾は、ほとんど残っていないと聞いていたが……
通信機を手に取った。
「こちら機動服中隊。敵ドローンが六機そっちへ向かった。対処できるか?」
『こちら輸送ヘリ一号。確認したが、すでに各機とも弾薬が尽きた。レーザー銃の燃料も、残り僅かだ』
だめか。
いや待てよ。
「橋本晶専用の爆矢は、残っているか?」
『あるにはあるが、弓がない。あったとしても、我々の中に弓を使える者は……』
いや、一人いる。
「ミールと通信を代わってくれ」
ミールの戦闘分身体なら弓が使える。
事情を話すと……
『分かりましたカイトさん。ヘリ部隊はあたしが守ります』
ヘリ部隊の映像を拡大すると、ビキニアーマー姿のミールが大型ヘリの屋根に乗って弓矢を構えていた。
ミール。僕が行くまで持ちこたえてくれ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる