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呪殺師は可愛い男の子が好き
ヒョーからの手紙
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『優樹キュン。霊能者協会の名簿で君の顔写真を見たとき、私は一目惚れをしてしまい、年甲斐もなく恋文を送り続けてしまいました。だけど、君には迷惑だったようですね。ごめんなさい。昨夜も私に指名された事で、君があんなに怯えていたとは思ってもいなかったのです。怖い思いをさせてごめんなさい』
そうだったのか。『キモい』なんて言って悪かったかな?
『今朝も、仕事のついでに君を拉致したけど、決して危害を加えようなどとは思っていませんでした。ただ、あわよくば君にストックホルム症候群にかかってもらい、お近づきになれないかという期待があっただけです』
ストックホルム症候群って……
やっぱりキモい。
『私は君の前にはもう現れません。エアガンをくれた女性を、大切にして上げてください』
手紙から目を離すと、ネズ子の姿はなかった。
「樒! ネズ子は?」
「しまった! 逃げられ……」
「ニャアア!」「チュー!」
「……てはいなかったわね」
僕の足下で、三毛猫がネズミを押さえつけていた。
隙を見てネズミの姿になったのはいいが、すぐ近くで猫が待機していた事を忘れていたな。
「非道い目に遭ったでちゅ」
ネズ子は人の姿に戻る。
「挨拶もなしに帰ろうとするからよ。それで、ネズ子。ヒョーは優樹の事を諦めるみたいな事を言っていたけど、嘘じゃないでしょうね?」
「嘘じゃないでちゅ。なんで疑うのでちゅ?」
「ヒョーって、今まで年齢国籍性別不明だったじゃない。今回は性別だけ女だと分かったけど、それ以外のプロフィールは今でも不明。別人になりすまして、優樹に近づいてくる事だって十分可能なわけよね」
「ギク! そんな、なろうで垢バンされて、別垢別名で活動再開する人みたいな事はしないでちゅ」
「今、ギクって言わなかった?」
「知らないでちゅ」
いや、僕も聞いた。
という事は、まだ僕に付きまとう気だな。
まずいぞ。エアガンの女性が先生だと知られたら、先生に呪いをかけられるかもしれない。
それだけは防がないと……
そうだったのか。『キモい』なんて言って悪かったかな?
『今朝も、仕事のついでに君を拉致したけど、決して危害を加えようなどとは思っていませんでした。ただ、あわよくば君にストックホルム症候群にかかってもらい、お近づきになれないかという期待があっただけです』
ストックホルム症候群って……
やっぱりキモい。
『私は君の前にはもう現れません。エアガンをくれた女性を、大切にして上げてください』
手紙から目を離すと、ネズ子の姿はなかった。
「樒! ネズ子は?」
「しまった! 逃げられ……」
「ニャアア!」「チュー!」
「……てはいなかったわね」
僕の足下で、三毛猫がネズミを押さえつけていた。
隙を見てネズミの姿になったのはいいが、すぐ近くで猫が待機していた事を忘れていたな。
「非道い目に遭ったでちゅ」
ネズ子は人の姿に戻る。
「挨拶もなしに帰ろうとするからよ。それで、ネズ子。ヒョーは優樹の事を諦めるみたいな事を言っていたけど、嘘じゃないでしょうね?」
「嘘じゃないでちゅ。なんで疑うのでちゅ?」
「ヒョーって、今まで年齢国籍性別不明だったじゃない。今回は性別だけ女だと分かったけど、それ以外のプロフィールは今でも不明。別人になりすまして、優樹に近づいてくる事だって十分可能なわけよね」
「ギク! そんな、なろうで垢バンされて、別垢別名で活動再開する人みたいな事はしないでちゅ」
「今、ギクって言わなかった?」
「知らないでちゅ」
いや、僕も聞いた。
という事は、まだ僕に付きまとう気だな。
まずいぞ。エアガンの女性が先生だと知られたら、先生に呪いをかけられるかもしれない。
それだけは防がないと……
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