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1.禁忌
1.1 禁呪
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時を遡る事三日、ペルン王宮で固い決意をその瞳に宿した老魔術師マリクが足早に王の私室へと向かっていた。
紺碧の王宮、サンバーク家始祖の魔術師ゾンタが王位に就いた際に旧王宮を徹底的に排して作り直した芸術はいまだに王の住処だった。王家の権力の象徴、ラピスラズリの石柱がドーンシェードの石畳の上、マナの流れを促進する黄金律を用いた配置をされている。
歩いているとマリクの知覚を心地よく刺激するこの宮廷はペルン魔術師の誇りであるべきだと彼は思った。
現王家こそがペルンをこれからも導くべきなのだとマリクは固く信じていた、だからこそミーナ王女をこんなところで失脚させ、他者の手に王冠が渡る事を認めるわけにはいかなかった。
王の私室の赤の扉が正面に見えてきたところでマリクは目をしばたたかせた。
柱の陰に隠れたミーナ王女が悪戯っぽい微笑みを浮かべマリクを見ている姿が見えた気がしたからだ。
幼き日から変わらぬようにいつでも湛えていた王女の微笑み。
老いた顔が堪えるように歪んだ。
そうだ結局マリクは王女に微笑みを取り戻したかったのだ、王家への忠誠だ存続だと言おうとも。
「そのためならどれだけ惨めな死を迎えようと…」
続く老人の言葉はノックの音に飲み込まれた。
「ならん!」
老魔術師マリクの提案を耳にしたペルン王サンバークは即答した、恐怖にも似た嫌悪感をにじませながら。
「しかし陛下!ミーナ殿下をお救いするには他に手立てはございません!」
王は言葉を詰まらせたがそれでもはっきりとかぶりを振った。
「そうだとしても魔術師としての誇りを失って、何が王なのか!」サンバークはマリクを指さし続けた。「そもそもマリク、そなたもただではすまんのだ、そんな事を許せるものか、長く我が王家を支えてくれた功労者に対してどうしてそのような恥辱と苦痛を伴う最期を与えられるのか、できようはずがない!」
「それは覚悟の上だと申し上げましたぞ陛下、どうかミーナ様の事をお考え下さい!」マリクは赤い絨毯に頭をこすりつけて慟哭するように言った。「あのペルンの至宝だった殿下の笑顔は失われ、部屋に籠りきりになってしまわれた殿下の未来、そして王家の未来をお考え下さい!これからもペルンを統べるのはヴァラテルア家であるあなた様、そしてゆくゆくはミーナ殿下であるべきです!」
「だが、よりにもよってネクロマンサーの術をなど!」
顔を上げたマリクの迫力にサンバーク王は押し黙らされた、滂沱の涙を流すその瞳は狂気すら感ずる決意と胸を刺す悲しみ、そして深い忠義に満ちていたからだ。
「陛下、どうぞミーナ殿下が失脚するような悲劇をわしに見せんで下され、どうか王冠が歴史もない他者の手に渡る様など見せんで下され、それは考えうる最悪の最期よりも悪いものです」
「だがなマリク、そんな事を私は命じる事は出来ぬ…」
「命じなくとも結構でございます、このマリクが勝手にやる事ゆえ」
「禁忌に手を出すのだ、ペルンどころかありとあらゆる魔術師にその名を嘲笑われるぞ、そして平安のない死を迎えるなど…」
「構いませぬ」
王はじっと老魔術師の瞳の奥を見たがそこに一切の迷いがなかった。
「…成功の見込みはあるのかマリクよ」
マリクは一つ首肯するとポーチから赤く染まった金属片を取り出した、よく見ればそれは槍の穂先に見えた。
「これは件のサモンドに刺さった槍先でございます」
「それを?」
「ネクロマンサーの術の中には体の一部があればその者の体まで精神を飛ばす術がございます、そしてそれに憑依し操るという悍ましき術です。そしてこの術はどれだけ死体が細切れになっていたとしてもすべてをたどり集める事ができるという業なのです」
王は一つ身震いしてから深々とため息をついた。
「この場合は広大な川底から死体の破片を集めるというのだな」
「いかにも、このマリクが集めてまいります」
「そなたの命を捨ててでもか?」
「無論」
王とマリクの間を重々しい沈黙が支配した、交差する視線は一度たりとも逸れなかった。
どれだけの時間がたっただろうか、不意に王の目が伏せられ、大粒の雫が頬を伝った。
「すまぬマリク、この世の魔術師がそなたを非難しようともサンバーク家はそなたを英雄として永久に祀ろうぞ」
老魔術師はその言葉に深々と頭を下げ、それからただ微笑んだ。
ミーナ王女は暗く閉ざされた部屋に独り閉じこもっていた。
その艶やかで美しかった髪はボサボサと乱れるに任され、目の下は真っ赤に泣き腫らし、ひりひりと痛んだ。
そして痛みにその素を追加し続けていた、暗い部屋に彼女の嗚咽がまた吸い込まれていく。
ミーナはそれまでの幸せの大半を失った喪失感に心も失いかけていた。
魔術師としての地位も危ういがそんな事はどうでもいい、彼女は強く理想的な夫であり従者候補を失ったばかりではなく、永久にそれを得る機会をも失ったのだ。
そして何より彼女の最愛の母とその素晴らしい日々も失った、母とはもう二度と会えない、それどころか思い出の中の母はもう彼女には微笑みかけない。全てが偽りで本物の幸せなどなかったという事を知ってしまったからだ。
思い出すことができるのは憎しみに満ちた瞳と言葉のみだ。
耐えきれずミーナはまたすすり泣きを漏らした。
だがそれは不意のノックに遮られた。
「ミーナ、わたしだ」
父の声にミーナは返事をできなかった、あの日以来なんと答えればいいのかわからなかったからだ。
「ふさぎ込むのもよくわかる、愛するミーナ。アレクシアを失い、魔術師の立場も危うい、だが部屋から出てきてほしい、少なくとも従者に関しての解決策が見つかるかもしれないのだ」
父の言葉にミーナは注意をひかれるものはあった、だがそれは彼女の苦悩の本質ではなかった、声を張り上げて彼女の疑問をぶつけてやりたい衝動にかられた。
だがそれも続いて発せられた言葉を聞くまでだった。
「お前にはそれを見届ける義務がある、お前のためにマリクはその命を捨てたのだ、忌々しい術を使う事で」
ミーナは久しぶりに全力で床を蹴った、扉に向けて。そして久しく開けていなかったそれを開けた。
目もくらむ光の中で父サンバークの顔が驚きに満ちた。
「お父様、マリクはどこに!」
幽鬼の様な姿のミーナの瞳には確かに強い感情があった、悲しい以外の焦りや怒り、恐怖が。
閉ざされた結界の中で瘴気を含む砂を用いて描かれた不可解かつ忌々しい図形の中心に座り込むマリクの体は既に抜け殻だった。
魔術的にいう意識を矢尻に残った肉片に移しこむ、二度と戻れぬ旅のはじめは肉体的苦痛、そして精神的苦痛だった。だが既にその段階は過ぎ、今は引っ張られるという感覚のもたらす恐怖を使命感と決意が覆っている状態だった。
マリクはその状態で秘密の部屋に人が入ってきた事を知覚した。忠誠を誓った国王と愛するミーナ王女。
王女は結界の前でマリクに向かって何かを叫んでいた、きっと辞めろと言っているのだろう優しい王女の事だから。だが既に引き返すことのできる段階は過ぎ去った、後は王女の人生の礎になるだけだ。
どうぞお幸せに。
言葉をしゃべる事が叶わないマリクはそう念じると引っ張られる感覚に任せるまま、精神を流れへとダイブさせた。次に戻るのは腐ったサモンドの死体としてだ。
瞬間的に王都を抜け、川へと入った。川の流れよりも早く下流へ下流へと向かうマリクは違和感を覚えた。いくら行っても流れの中で砕かれたであろうサモンドの肉片も骨片も集まりはしなかったからだ。
そしてついに最後の滝から落ちたところでそれは焦りに変わった。
いくつく先はガンパルドの腐った湖だ。ぶれる事なく一直線にマリクの精神は進み、やがて一軒の家に至った。
驚きに満ちた顔を向ける男と魔女を茫然とマリクは眺めていた。
二人の顔が憤怒にとってかわられるとマリクは術が失敗し、自分の命が無意味に失われる事を悟った。その刹那、彼の意識は肉片から抜け出した。
「陛下、ミーナ殿下、こやつは生きておりました…、どうかどうか、それにお気づきになられ、必ずやお見つけ下され、じいの死を踏み越え、必ず…」
自分の考えが言葉になった、術から解放されたからか、そうマリクは思った。だがそれが大きな間違えだとすぐに思い知ることになった。
悍ましい感覚が彼の意識、いや魂に絡みつき、そしてどこか暗い場所へと引っ張っていくのだ。
彼は悲鳴を上げた、だが既に手遅れで再びその声が形作られる事はなかった。
禁忌はそれ故の結果をもたらすのだ。
紺碧の王宮、サンバーク家始祖の魔術師ゾンタが王位に就いた際に旧王宮を徹底的に排して作り直した芸術はいまだに王の住処だった。王家の権力の象徴、ラピスラズリの石柱がドーンシェードの石畳の上、マナの流れを促進する黄金律を用いた配置をされている。
歩いているとマリクの知覚を心地よく刺激するこの宮廷はペルン魔術師の誇りであるべきだと彼は思った。
現王家こそがペルンをこれからも導くべきなのだとマリクは固く信じていた、だからこそミーナ王女をこんなところで失脚させ、他者の手に王冠が渡る事を認めるわけにはいかなかった。
王の私室の赤の扉が正面に見えてきたところでマリクは目をしばたたかせた。
柱の陰に隠れたミーナ王女が悪戯っぽい微笑みを浮かべマリクを見ている姿が見えた気がしたからだ。
幼き日から変わらぬようにいつでも湛えていた王女の微笑み。
老いた顔が堪えるように歪んだ。
そうだ結局マリクは王女に微笑みを取り戻したかったのだ、王家への忠誠だ存続だと言おうとも。
「そのためならどれだけ惨めな死を迎えようと…」
続く老人の言葉はノックの音に飲み込まれた。
「ならん!」
老魔術師マリクの提案を耳にしたペルン王サンバークは即答した、恐怖にも似た嫌悪感をにじませながら。
「しかし陛下!ミーナ殿下をお救いするには他に手立てはございません!」
王は言葉を詰まらせたがそれでもはっきりとかぶりを振った。
「そうだとしても魔術師としての誇りを失って、何が王なのか!」サンバークはマリクを指さし続けた。「そもそもマリク、そなたもただではすまんのだ、そんな事を許せるものか、長く我が王家を支えてくれた功労者に対してどうしてそのような恥辱と苦痛を伴う最期を与えられるのか、できようはずがない!」
「それは覚悟の上だと申し上げましたぞ陛下、どうかミーナ様の事をお考え下さい!」マリクは赤い絨毯に頭をこすりつけて慟哭するように言った。「あのペルンの至宝だった殿下の笑顔は失われ、部屋に籠りきりになってしまわれた殿下の未来、そして王家の未来をお考え下さい!これからもペルンを統べるのはヴァラテルア家であるあなた様、そしてゆくゆくはミーナ殿下であるべきです!」
「だが、よりにもよってネクロマンサーの術をなど!」
顔を上げたマリクの迫力にサンバーク王は押し黙らされた、滂沱の涙を流すその瞳は狂気すら感ずる決意と胸を刺す悲しみ、そして深い忠義に満ちていたからだ。
「陛下、どうぞミーナ殿下が失脚するような悲劇をわしに見せんで下され、どうか王冠が歴史もない他者の手に渡る様など見せんで下され、それは考えうる最悪の最期よりも悪いものです」
「だがなマリク、そんな事を私は命じる事は出来ぬ…」
「命じなくとも結構でございます、このマリクが勝手にやる事ゆえ」
「禁忌に手を出すのだ、ペルンどころかありとあらゆる魔術師にその名を嘲笑われるぞ、そして平安のない死を迎えるなど…」
「構いませぬ」
王はじっと老魔術師の瞳の奥を見たがそこに一切の迷いがなかった。
「…成功の見込みはあるのかマリクよ」
マリクは一つ首肯するとポーチから赤く染まった金属片を取り出した、よく見ればそれは槍の穂先に見えた。
「これは件のサモンドに刺さった槍先でございます」
「それを?」
「ネクロマンサーの術の中には体の一部があればその者の体まで精神を飛ばす術がございます、そしてそれに憑依し操るという悍ましき術です。そしてこの術はどれだけ死体が細切れになっていたとしてもすべてをたどり集める事ができるという業なのです」
王は一つ身震いしてから深々とため息をついた。
「この場合は広大な川底から死体の破片を集めるというのだな」
「いかにも、このマリクが集めてまいります」
「そなたの命を捨ててでもか?」
「無論」
王とマリクの間を重々しい沈黙が支配した、交差する視線は一度たりとも逸れなかった。
どれだけの時間がたっただろうか、不意に王の目が伏せられ、大粒の雫が頬を伝った。
「すまぬマリク、この世の魔術師がそなたを非難しようともサンバーク家はそなたを英雄として永久に祀ろうぞ」
老魔術師はその言葉に深々と頭を下げ、それからただ微笑んだ。
ミーナ王女は暗く閉ざされた部屋に独り閉じこもっていた。
その艶やかで美しかった髪はボサボサと乱れるに任され、目の下は真っ赤に泣き腫らし、ひりひりと痛んだ。
そして痛みにその素を追加し続けていた、暗い部屋に彼女の嗚咽がまた吸い込まれていく。
ミーナはそれまでの幸せの大半を失った喪失感に心も失いかけていた。
魔術師としての地位も危ういがそんな事はどうでもいい、彼女は強く理想的な夫であり従者候補を失ったばかりではなく、永久にそれを得る機会をも失ったのだ。
そして何より彼女の最愛の母とその素晴らしい日々も失った、母とはもう二度と会えない、それどころか思い出の中の母はもう彼女には微笑みかけない。全てが偽りで本物の幸せなどなかったという事を知ってしまったからだ。
思い出すことができるのは憎しみに満ちた瞳と言葉のみだ。
耐えきれずミーナはまたすすり泣きを漏らした。
だがそれは不意のノックに遮られた。
「ミーナ、わたしだ」
父の声にミーナは返事をできなかった、あの日以来なんと答えればいいのかわからなかったからだ。
「ふさぎ込むのもよくわかる、愛するミーナ。アレクシアを失い、魔術師の立場も危うい、だが部屋から出てきてほしい、少なくとも従者に関しての解決策が見つかるかもしれないのだ」
父の言葉にミーナは注意をひかれるものはあった、だがそれは彼女の苦悩の本質ではなかった、声を張り上げて彼女の疑問をぶつけてやりたい衝動にかられた。
だがそれも続いて発せられた言葉を聞くまでだった。
「お前にはそれを見届ける義務がある、お前のためにマリクはその命を捨てたのだ、忌々しい術を使う事で」
ミーナは久しぶりに全力で床を蹴った、扉に向けて。そして久しく開けていなかったそれを開けた。
目もくらむ光の中で父サンバークの顔が驚きに満ちた。
「お父様、マリクはどこに!」
幽鬼の様な姿のミーナの瞳には確かに強い感情があった、悲しい以外の焦りや怒り、恐怖が。
閉ざされた結界の中で瘴気を含む砂を用いて描かれた不可解かつ忌々しい図形の中心に座り込むマリクの体は既に抜け殻だった。
魔術的にいう意識を矢尻に残った肉片に移しこむ、二度と戻れぬ旅のはじめは肉体的苦痛、そして精神的苦痛だった。だが既にその段階は過ぎ、今は引っ張られるという感覚のもたらす恐怖を使命感と決意が覆っている状態だった。
マリクはその状態で秘密の部屋に人が入ってきた事を知覚した。忠誠を誓った国王と愛するミーナ王女。
王女は結界の前でマリクに向かって何かを叫んでいた、きっと辞めろと言っているのだろう優しい王女の事だから。だが既に引き返すことのできる段階は過ぎ去った、後は王女の人生の礎になるだけだ。
どうぞお幸せに。
言葉をしゃべる事が叶わないマリクはそう念じると引っ張られる感覚に任せるまま、精神を流れへとダイブさせた。次に戻るのは腐ったサモンドの死体としてだ。
瞬間的に王都を抜け、川へと入った。川の流れよりも早く下流へ下流へと向かうマリクは違和感を覚えた。いくら行っても流れの中で砕かれたであろうサモンドの肉片も骨片も集まりはしなかったからだ。
そしてついに最後の滝から落ちたところでそれは焦りに変わった。
いくつく先はガンパルドの腐った湖だ。ぶれる事なく一直線にマリクの精神は進み、やがて一軒の家に至った。
驚きに満ちた顔を向ける男と魔女を茫然とマリクは眺めていた。
二人の顔が憤怒にとってかわられるとマリクは術が失敗し、自分の命が無意味に失われる事を悟った。その刹那、彼の意識は肉片から抜け出した。
「陛下、ミーナ殿下、こやつは生きておりました…、どうかどうか、それにお気づきになられ、必ずやお見つけ下され、じいの死を踏み越え、必ず…」
自分の考えが言葉になった、術から解放されたからか、そうマリクは思った。だがそれが大きな間違えだとすぐに思い知ることになった。
悍ましい感覚が彼の意識、いや魂に絡みつき、そしてどこか暗い場所へと引っ張っていくのだ。
彼は悲鳴を上げた、だが既に手遅れで再びその声が形作られる事はなかった。
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