31 / 68
30章
しおりを挟む
母さんから渡された鍵を使って部屋に入った
懐かしい香りがした
その感覚に俺は確かにここに住んでいたのだと確信する
部屋に入っていくと2人分の生活感が残っている
ふたつのマグカップ、ふたつの歯ブラシ
俺はようやく自分の部屋だったと思しき部屋に入った
パソコンやら換えのレンズやらが置いてあり、机の上には1冊のノートが置いてある
俺はパソコンを起動ボタンを押す
しばらく開いていなかっただろうから、アップデートとかなんだかんだ時間がかかるはずだ
起動させている間先にノートを少し読み始める
推測通り日記だった
ある女の子と照史先輩の写真展に行き、もう一度デートして欲しいと言われたことが最初のページに書かれている
何をしても少しでも上手くいかないとすぐ諦める俺だが、きっと試しに写真を褒められて嬉しかった写真展の日に日記を書き始めたのだろう
パソコンが起動したので、照史先輩から預かったUSBのデータを再現すると今まで撮ってきた写真が出てくる
ほぼ風景画だったが苦手なはずの人物画が出てくる
推測は確信に変わった
氷野結子がこちらを見て微笑んでいる
俺は日記を読むのに戻った
彼女と先輩達をほったらかして夢中でカメラを撮ってて呆れられたこと
綺麗なものが好きな彼女に、色々な景色を見せたくて2人で出かけたり、一緒にいなくても沢山写真を撮ったこと
どのページも彼女でいっぱいだった
懐かしい香りがした
その感覚に俺は確かにここに住んでいたのだと確信する
部屋に入っていくと2人分の生活感が残っている
ふたつのマグカップ、ふたつの歯ブラシ
俺はようやく自分の部屋だったと思しき部屋に入った
パソコンやら換えのレンズやらが置いてあり、机の上には1冊のノートが置いてある
俺はパソコンを起動ボタンを押す
しばらく開いていなかっただろうから、アップデートとかなんだかんだ時間がかかるはずだ
起動させている間先にノートを少し読み始める
推測通り日記だった
ある女の子と照史先輩の写真展に行き、もう一度デートして欲しいと言われたことが最初のページに書かれている
何をしても少しでも上手くいかないとすぐ諦める俺だが、きっと試しに写真を褒められて嬉しかった写真展の日に日記を書き始めたのだろう
パソコンが起動したので、照史先輩から預かったUSBのデータを再現すると今まで撮ってきた写真が出てくる
ほぼ風景画だったが苦手なはずの人物画が出てくる
推測は確信に変わった
氷野結子がこちらを見て微笑んでいる
俺は日記を読むのに戻った
彼女と先輩達をほったらかして夢中でカメラを撮ってて呆れられたこと
綺麗なものが好きな彼女に、色々な景色を見せたくて2人で出かけたり、一緒にいなくても沢山写真を撮ったこと
どのページも彼女でいっぱいだった
0
あなたにおすすめの小説
届かぬ温もり
HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった·····
◆◇◆◇◆◇◆
読んでくださり感謝いたします。
すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。
ゆっくり更新していきます。
誤字脱字も見つけ次第直していきます。
よろしくお願いします。
【完結】少年の懺悔、少女の願い
干野ワニ
恋愛
伯爵家の嫡男に生まれたフェルナンには、ロズリーヌという幼い頃からの『親友』がいた。「気取ったご令嬢なんかと結婚するくらいならロズがいい」というフェルナンの希望で、二人は一年後に婚約することになったのだが……伯爵夫人となるべく王都での行儀見習いを終えた『親友』は、すっかり別人の『ご令嬢』となっていた。
そんな彼女に置いて行かれたと感じたフェルナンは、思わず「奔放な義妹の方が良い」などと言ってしまい――
なぜあの時、本当の気持ちを伝えておかなかったのか。
後悔しても、もう遅いのだ。
※本編が全7話で悲恋、後日談が全2話でハッピーエンド予定です。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
【完結】小さなマリーは僕の物
miniko
恋愛
マリーは小柄で胸元も寂しい自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。
彼女の子供の頃からの婚約者は、容姿端麗、性格も良く、とても大事にしてくれる完璧な人。
しかし、周囲からの圧力もあり、自分は彼に不釣り合いだと感じて、婚約解消を目指す。
※マリー視点とアラン視点、同じ内容を交互に書く予定です。(最終話はマリー視点のみ)
雪とともに消えた記憶~冬に起きた奇跡~
梅雨の人
恋愛
記憶が戻らないままだったら…そうつぶやく私にあなたは
「忘れるだけ忘れてしまったままでいい。君は私の指のごつごつした指の感触だけは思い出してくれた。それがすべてだ。」
そういって抱きしめてくれた暖かなあなたのぬくもりが好きよ。
雪と共に、私の夫だった人の記憶も、全て溶けて消えてしまった私はあなたと共に生きていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる