運命に惑うケモミミBL♂ハイスペ愛情深🐺×恋歴難美人オネェ🐱『ロドンのキセキ🌹翠玉のケエス💎輝石ノ箱ヨリ⚙️芽吹』連載中

🍶醇壱🔹JUNICHI🍶

文字の大きさ
15 / 91
🌹『翠玉のケエス:芽吹』🌹 本編 💎 The HIEROPHANT:U 💎

Drop.006『 The HIEROPHANT:U〈Ⅲ〉』【1】

しおりを挟む
 
 
 
「――じゃあ、アナタたちはあの後、――結局、あの人に捕まったって事?」
(あの人には、この子たちを見逃すように頼んだはずだったけど……、――力だけじゃなく正義感も強そうだったし……、流石に見逃せなかったのかしら……)
 法雨みのりがそんな事を考えていると、みさとが慌てたようにして言った。
 
 
 ― Drop.006『 The HIEROPHANT:U〈Ⅲ〉』―
 
 
「――あっ、ち、違います! ――捕まったとかじゃなくて……。――あの後、店長サンにしてた事がバレたから、俺たち、この先どうしたらいいかって混乱してたんです。――でも、そんな時、ちょうど街中であずまさんに声かけられて……、自分なら助けになれるかもしれないからって言われて……」
 京の話からして、あの後、あの男――雷は、何かしらの要素から、京たちに特別な事情がある事を察したのだろう。
 だからこそ、雷はきっと、そのように声をかけたのだ。
「それで、俺たち、もうあの時には完全にワケ分かんなくなっちまってたんで、雷さんのその言葉で力が抜けたって言うか……。――情けないっすけど、全員で、助けてくださいって頼んだんです……」
 京の話に因れば、そんな彼らはその後、雷に、自分たちの体質の事や、それまでの事を全て正直に話したのだそうだ。
 そして、そんな彼らに対し、雷はずっと、優しく頷きながら、話を聞いてくれたのだという。
「――そう……。――じゃあ、その過程で、アナタたちの薬抗体質の事も分かったって事なのね……」
「――はい……。――それで、雷さんには、――もし、また店長サンに会う事があって、説明できる機会を貰えたら、その時には、しっかり謝って、自分たちの体質の事もちゃんと話すようにって言われてたんです……」
 ただ、そんな雷からは、その際の忠告もあり、――気分を害させてしまうかもしれないから、説明の際には、“法雨から助けを拒まれている”自分の名前は出さない方が良い――、とも言われていたらしい。
 だが、残念ながら――、彼らはあまりそういったやりくりが上手くなかったため、結局は、法雨に雷の名を出す事になってしまい、現状に至る――というわけであった。
「――例え、説明して理解して貰えなくても、謝って、その上で獣性異常の事も、薬抗体質の事もちゃんと話して、説明した方が良いって」
「――なるほど……。――そういう事だったのね……」
「――俺ら……、店長サンに声かけちまったあの日までは、なんとか酒だけでやってきてたんですけど、――やっぱ限界もあって……、――でも、こんな体質だから、怖がられたり、それこそ警察に突き出されるかもしれないから、恋人も作れないし……、――そういう店も、トラブルになるかもしれないから、正直、行きたくなくて……」
 彼らの云う“そういう店”――とは、代金を支払って性的欲求を解消させてくれる類の店の事だろう。
 だが、そのような店であっても、獣性異常の客はそもそも入店禁止にしている場合もあるため、彼らが、その手の店を避けるのも、トラブルを恐れるのも、無理はない話だ。
「――それで……、一か八かで、アタシを選んでみたわけね……」
 京は、そんな法雨の言葉に、反省するようにして頷いた。
 そんな京に因れば、彼らにとって、法雨は、バーで見かけただけとは云え、随分と魅力的に見えたらしい。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕のポラリス

璃々丸
BL
 陰キャでオタクなボクにも遂に春が来た!?  先生からだけで無く、クラスカースト上位の陽キャ達も、近隣に幅を効かせる不良達からも一目置かれるまるで頭上の星のようなひとだ。  しかも、オタクにまで優しい。たまたま読んでいたボクの大好きなコミック「恋色なな色どろっぷす」を指差して、「あ、ソレ面白いよね」なんて話しかけられて以来、何かと話しかけられるようになっていった。  これだけだとたまたまかな?と思うけど距離も何かと近くて・・・・・・コレ、ってボクの勘違い?それとも?  ・・・・・・なぁーんて、ボクの自意識過剰かな。  なんて、ボクの片思いから始まる甘酸っぱいお話。  みたいなBSS未満なお話。  

【完結】白い森の奥深く

N2O
BL
命を助けられた男と、本当の姿を隠した少年の恋の話。 本編/番外編完結しました。 さらりと読めます。 表紙絵 ⇨ 其間 様 X(@sonoma_59)

たとえ運命じゃなくても、僕は

mimi
BL
「僕は自分の気持ちを信じたい。 たとえ運命から背を背けようとも」 音楽大学に通うΩの青年・相田ひなた。 努力家の先輩αと、 運命の番だと告げられた天才α。 運命か、愛情か―― 選ぶのは、僕自身だ。 ※直接的な描写はありません。

役を降りる夜

相沢蒼依
BL
ワンナイトから始まった関係は、恋じゃなくて契約だった―― 大学時代の先輩・高瀬と、警備員の三好。再会の夜に交わしたのは、感情を持たないはずの関係だった。 けれど高瀬は、無自覚に条件を破り続ける。三好は、契約を守るために嘘をついた。 本命と会った夜、それでも高瀬が向かったのは――三好の部屋だった。そこからふたりの関係が揺らいでいく。

青龍将軍の新婚生活

蒼井あざらし
BL
犬猿の仲だった青辰国と涼白国は長年の争いに終止符を打ち、友好を結ぶこととなった。その友好の証として、それぞれの国を代表する二人の将軍――青龍将軍と白虎将軍の婚姻話が持ち上がる。 武勇名高い二人の将軍の婚姻は政略結婚であることが火を見るより明らかで、国民の誰もが「国境沿いで睨み合いをしていた将軍同士の結婚など上手くいくはずがない」と心の中では思っていた。 そんな国民たちの心配と期待を背負い、青辰の青龍将軍・星燐は家族に高らかに宣言し母国を旅立った。 「私は……良き伴侶となり幸せな家庭を築いて参ります!」 幼少期から伴侶となる人に尽くしたいという願望を持っていた星燐の願いは叶うのか。 中華風政略結婚ラブコメ。 ※他のサイトにも投稿しています。

何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか

BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。 ……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、 気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。 「僕は、あなたを守ると決めたのです」 いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。 けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――? 身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。 “王子”である俺は、彼に恋をした。 だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。 これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、 彼だけを見つめ続けた騎士の、 世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。

人並みに嫉妬くらいします

米奏よぞら
BL
流されやすい攻め×激重受け 高校時代に学校一のモテ男から告白されて付き合ったはいいものの、交際四年目に彼の束縛の強さに我慢の限界がきてしまった主人公のお話です。

君が僕を好きなことを知ってる

大天使ミコエル
BL
【完結】 ある日、亮太が友人から聞かされたのは、話したこともないクラスメイトの礼央が亮太を嫌っているという話だった。 けど、話してみると違和感がある。 これは、嫌っているっていうより……。 どうやら、れおくんは、俺のことが好きらしい。 ほのぼの青春BLです。 ◇◇◇◇◇ 全100話+あとがき ◇◇◇◇◇

処理中です...