運命に惑うケモミミBL♂ハイスペ愛情深🐺×恋歴難美人オネェ🐱『ロドンのキセキ🌹翠玉のケエス💎輝石ノ箱ヨリ⚙️芽吹』全31話

🍶醇壱🔹JUNICHI🍶

文字の大きさ
23 / 109
🌹『翠玉のケエス:芽吹』🌹 本編 💎 The MOON:U 💎

Drop.008『 The MOON:U〈Ⅱ〉』【2】

しおりを挟む
「さっきも言ったように、様々な運命は、条件に合った選択肢さえ選んでいけば、簡単に受け取れるものだ。――つまり、自分が望む、特定の運命を受け取るためには、無限大の選択肢から、条件に合った選択肢を選び、必要な条件を揃える必要があるわけだね。――でも、逆に云えば、その条件を揃える事が出来ない限りは、永遠に、望んだ運命を受け取れないって事だ。――だからさ、今、自分が受け取れた運命が、少なからず良いものであったなら、“もっと良い流れがあったんじゃないか”――なんて、余計な事を考えず、幸せな今と、これからの選択に時間を使った方が、その先の未来も、きっと楽しくなると、俺は思うよ」
 菖蒲が、そう言って微笑むと、法雨は、重荷を手放したような――さっぱりとした表情を作り、溜め息交じりに言った。
「――そうね。――確かに、今のアタシじゃ、あの子たちはそれくらいしかできなかったみたいだし。――だからこそ……、それが、アタシの最善の選択だったわけよね」
「――そっ! ――そ~いうコトっ」
 菖蒲は、そんな法雨に、満足げに頷いた。
 そして、余っていた紅茶を飲み干すと、しばし考える様にして、自身の顎に手をやった。
「う~ん……、でもなぁ~……、――俺は平和主義だから~、皆揃ってハッピーエンドなら、それはそれでいいんだけど~……、――とは云え……、――俺の知らないトコで、そ~んなお子ちゃまオオカミたちが、俺の大事な法雨のコトを好き放題食べてた~ってのは~、ちょ~っと頂けないなぁ~……」
「――アラ。珍しい。――菖蒲がそんなお子ちゃまたちにも嫉妬するなんて」
「だってさぁ~?」
 駄々をこねるようにして不満を紡ぐ菖蒲に、法雨が笑って言うと、菖蒲は近場のクッションをひしりと抱き、駄々を続けた。
「――年下相手の時の法雨はさ~、“食べる方”専門だったじゃん~? ――なのに~、今回はそのお子ちゃまオオカミたちに、大人しく頂かせちゃってたんでしょ~? ――ここ最近じゃあ、法雨を“食べる”のは、俺だけの特権だったのにさぁ~」
「――ふふ。そうねぇ。――でも、今はまた、アナタだけの特権に戻ったじゃない?」
「――まぁ~……そうなんだけどぉ~……、――う~ん……」
「――あらまぁ。アタシが思ってた以上に、秘密だったダメージが大きかったみたいねぇ。――特権が戻るだけじゃ満足出来ないご様子かしら?」
「――まぁね~……。――それに~、俺が法雨を食べられるのも~、法雨がフリーの間だけなんだよ? ――そんな時間制限つきの法雨なんだから、他のコに分けてあげられる分はないんだって」
 法雨は、そうして駄々をこねながらクッションと熱い抱擁を続けている菖蒲を、おかしそうにして笑った。
 法雨と菖蒲は、あくまでも無二の親友同士であり、恋人同士ではない。
 そして、恋人同士となった事もない。
 だが、そんな彼らの間には、恋人以上とも云える特別大きな信頼があり、二人は、友情と云うには大きすぎるほどの、強く深い絆で結ばれている。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

キサラギムツキ
BL
長い間アプローチし続け恋人同士になれたのはよかったが…………… 攻め視点から最後受け視点。 残酷な描写があります。気になる方はお気をつけください。

天啓によると殿下の婚約者ではなくなります

ふゆきまゆ
BL
この国に生きる者は必ず受けなければいけない「天啓の儀」。それはその者が未来で最も大きく人生が動く時を見せる。 フィルニース国の貴族令息、アレンシカ・リリーベルは天啓の儀で未来を見た。きっと殿下との結婚式が映されると信じて。しかし悲しくも映ったのは殿下から婚約破棄される未来だった。腕の中に別の人を抱きながら。自分には冷たい殿下がそんなに愛している人ならば、自分は穏便に身を引いて二人を祝福しましょう。そうして一年後、学園に入学後に出会った友人になった将来の殿下の想い人をそれとなく応援しようと思ったら…。 ●婚約破棄ものですが主人公に悪役令息、転生転移、回帰の要素はありません。 性表現は一切出てきません。

【完結】オーロラ魔法士と第3王子

N2O
BL
全16話 ※2022.2.18 完結しました。ありがとうございました。 ※2023.11.18 文章を整えました。 辺境伯爵家次男のリーシュ・ギデオン(16)が、突然第3王子のラファド・ミファエル(18)の専属魔法士に任命された。 「なんで、僕?」 一人狼第3王子×黒髪美人魔法士 設定はふんわりです。 小説を書くのは初めてなので、何卒ご容赦ください。 嫌な人が出てこない、ふわふわハッピーエンドを書きたくて始めました。 感想聞かせていただけると大変嬉しいです。 表紙絵 ⇨ キラクニ 様 X(@kirakunibl)

もう一度、その腕に

結衣可
BL
もう一度、その腕に

はじまりの朝

さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。 ある出来事をきっかけに離れてしまう。 中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。 これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。 ✳『番外編〜はじまりの裏側で』  『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

雪を溶かすように

春野ひつじ
BL
人間と獣人の争いが終わった。 和平の条件で人間の国へ人質としていった獣人国の第八王子、薫(ゆき)。そして、薫を助けた人間国の第一王子、悠(はる)。二人の距離は次第に近づいていくが、実は薫が人間国に行くことになったのには理由があった……。 溺愛・甘々です。 *物語の進み方がゆっくりです。エブリスタにも掲載しています

処理中です...