運命に惑うケモミミBL♂ハイスペ愛情深🐺×恋歴難美人オネェ🐱『ロドンのキセキ🌹翠玉のケエス💎輝石ノ箱ヨリ⚙️芽吹』連載中

🍶醇壱🔹JUNICHI🍶

文字の大きさ
49 / 91
🌹『翠玉のケエス:芽吹』🌹 本編 💎 JUSTICE:U 💎

Drop.016『 JUSTICE:U〈Ⅰ〉』【3】

しおりを挟む
(――好きな人の口から、別の男の話を頻繁にされるなんて……、――流石の雷さんでも、きっと辛いはず……。――しかも、その男と一緒に居た時に話した事も楽しそうに話されるなんて……、――苦痛よ……)
「――なら、京。――その、――もしそうだとしたら、今後しばらくは、アタシの名前を出したり、アタシの話をするのは、控えてあげた方がいいかもしれないわ」
「――え? ――どうしてっすか?」
 当然ながら、京はそれに、不思議そうにした。
 無論、法雨はその真意を明かしていないのだから、当然の事ではある。
「――えっと……、――それは……」
 だが、その意を明かす事は、雷のためにも、できる事ではない。
(――ここは、嘘でも、なんとか納得させられそうな理由を作るしかないわね……)
「――ほ、ほら……。――ここは、色んなお客様がいらっしゃるから……、恋人同士のお客様も多いじゃない? ――だから、アタシとか、お店での話を聞く事で、ここで見かけた恋人たちの事を思い出して、お辛くなったりもしてるかもしれないでしょ? ――なんといっても、雷さんの恋は、実るのが難しい恋なんですもの。――そう考えれば、――アタシが言いたい事、分かるわよね?」
 法雨は、それに対し“確かに、そうっすね”――と、素直に応じる京の言葉を期待した――のだが、京はそれに、何故か難色を示した。
「――えぇ~……? ――それは無理っすよ~……」
「どうしてよ」
 法雨が、眉間に皺を寄せると、京は続ける。
「だって~……、――例え俺が、姐さんや店の話を出さないようにしても、――雷さんが尋いてきますもん……」
「――……え?」
 法雨は、その意外な言葉に、先ほどとは別の心から眉間に皺を作った。
 そんな法雨に、京は言う。
「――コレ、姐さんには話してなかったっすけど。――そりゃあ、もちろん、俺から姐さんの話をする事は多いっすよ? ――でも、それと同じくらい、――雷さんから、姐さんの事を尋かれるんすよ」
「“雷さんから”? ――ち、因みに、どんな事を尋かれるの?」
 しばし困惑しながらも、法雨が問うと、京は思い出す様にして答える。
「ん~……、例えば~……、――元気にしてるか~、体調が悪そうだったりはしないか~、とか~、――変なやからに絡まれたりはしてないか~、とか~、――あと~、何か困ってそうなら教えてくれ~とか~……、――っすかねぇ」
「――あぁ、なんだ。――そういう事……」
 しばし動揺した法雨だったが、京の言葉を聞き終えると、安堵と共に脱力する。
(――じゃあ、雷さんは、未だにアタシを“被害者”として心配してくれていて、――それで、自分も大変な中なのに、アタシの事も考えて、色々尋いてくれてるってわけね……)
 恐らくは、雷の心の中では今も、“あの日”の事が印象に強く、だからこそ、法雨がまた“あのような事”に巻き込まれていないか、案じ続けてくれている、という事なのだろう。
(――ご心配をかけ続けている事は申し訳ないけれど……、でも、――アタシに嫉妬してるとか、アタシが京の事で苦しめるような事をしてしまってる、というわけでないなら、――それは、良かったわ……)
 そして、法雨は、その事に改めて胸を撫で下ろした――のだが、不意に続けられた京の言葉により、撫で下ろした胸は、すぐさま別の困惑を抱える事となった。
「――あ。――そうそう。――あとは、姐さんが好きなモノとかも、ちょくちょく尋かれますね。――食いもんとか、酒とか……。――こないだは、好きな色も尋かれましたよ」
「――え……?」
 
 
 
 
 
Next → Drop.017『 JUSTICE:U〈Ⅱ〉』
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕のポラリス

璃々丸
BL
 陰キャでオタクなボクにも遂に春が来た!?  先生からだけで無く、クラスカースト上位の陽キャ達も、近隣に幅を効かせる不良達からも一目置かれるまるで頭上の星のようなひとだ。  しかも、オタクにまで優しい。たまたま読んでいたボクの大好きなコミック「恋色なな色どろっぷす」を指差して、「あ、ソレ面白いよね」なんて話しかけられて以来、何かと話しかけられるようになっていった。  これだけだとたまたまかな?と思うけど距離も何かと近くて・・・・・・コレ、ってボクの勘違い?それとも?  ・・・・・・なぁーんて、ボクの自意識過剰かな。  なんて、ボクの片思いから始まる甘酸っぱいお話。  みたいなBSS未満なお話。  

【完結】白い森の奥深く

N2O
BL
命を助けられた男と、本当の姿を隠した少年の恋の話。 本編/番外編完結しました。 さらりと読めます。 表紙絵 ⇨ 其間 様 X(@sonoma_59)

たとえ運命じゃなくても、僕は

mimi
BL
「僕は自分の気持ちを信じたい。 たとえ運命から背を背けようとも」 音楽大学に通うΩの青年・相田ひなた。 努力家の先輩αと、 運命の番だと告げられた天才α。 運命か、愛情か―― 選ぶのは、僕自身だ。 ※直接的な描写はありません。

役を降りる夜

相沢蒼依
BL
ワンナイトから始まった関係は、恋じゃなくて契約だった―― 大学時代の先輩・高瀬と、警備員の三好。再会の夜に交わしたのは、感情を持たないはずの関係だった。 けれど高瀬は、無自覚に条件を破り続ける。三好は、契約を守るために嘘をついた。 本命と会った夜、それでも高瀬が向かったのは――三好の部屋だった。そこからふたりの関係が揺らいでいく。

青龍将軍の新婚生活

蒼井あざらし
BL
犬猿の仲だった青辰国と涼白国は長年の争いに終止符を打ち、友好を結ぶこととなった。その友好の証として、それぞれの国を代表する二人の将軍――青龍将軍と白虎将軍の婚姻話が持ち上がる。 武勇名高い二人の将軍の婚姻は政略結婚であることが火を見るより明らかで、国民の誰もが「国境沿いで睨み合いをしていた将軍同士の結婚など上手くいくはずがない」と心の中では思っていた。 そんな国民たちの心配と期待を背負い、青辰の青龍将軍・星燐は家族に高らかに宣言し母国を旅立った。 「私は……良き伴侶となり幸せな家庭を築いて参ります!」 幼少期から伴侶となる人に尽くしたいという願望を持っていた星燐の願いは叶うのか。 中華風政略結婚ラブコメ。 ※他のサイトにも投稿しています。

何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか

BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。 ……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、 気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。 「僕は、あなたを守ると決めたのです」 いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。 けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――? 身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。 “王子”である俺は、彼に恋をした。 だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。 これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、 彼だけを見つめ続けた騎士の、 世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。

人並みに嫉妬くらいします

米奏よぞら
BL
流されやすい攻め×激重受け 高校時代に学校一のモテ男から告白されて付き合ったはいいものの、交際四年目に彼の束縛の強さに我慢の限界がきてしまった主人公のお話です。

君が僕を好きなことを知ってる

大天使ミコエル
BL
【完結】 ある日、亮太が友人から聞かされたのは、話したこともないクラスメイトの礼央が亮太を嫌っているという話だった。 けど、話してみると違和感がある。 これは、嫌っているっていうより……。 どうやら、れおくんは、俺のことが好きらしい。 ほのぼの青春BLです。 ◇◇◇◇◇ 全100話+あとがき ◇◇◇◇◇

処理中です...