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第一部
心を支える言葉(1)
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暗い顔をしたエレノーラの前に、一人の年若い騎士が現れた。肩にかかるほどの長さの少し癖のあるアッシュブロンドと、空の色のようなベイビーブルーの目をしている。
「レイモンドと申します」
レイモンドには見覚えがあった。享楽の魔女によって囚われ、真っ暗な部屋に閉じ込められていたエレノーラに光を見せてくれた騎士だ。全裸のエレノーラの顔を赤くしながら自分の服を肩からかけてくれた瞬間に、心がすべて奪われた。まさか生きて再びその姿をこの目に映すことができるとは思っていなかった。
「レイモンド……」
エレノーラは復唱し、その名と姿を記憶に刻みつける。最期の大切な思い出として、しっかりと。
「薬草の魔女エレノーラ。あなたの処遇が決まりました」
レイモンドから言葉をかけられ、いよいよかと息を呑んでうつむく。災厄をもたらした享楽の魔女に、むりやりだろうと協力していた魔女に下される処分はけっしてよいものではないだろう。身を清められ、服を正されたのは最後の情けであり、死は免れないだろうと覚悟していた。
「その知を以てよく仕えよ……とのことです」
「え……」
エレノーラは思わぬ言葉に顔を上げた。レイモンドは書類に書かれている処遇を読み上げる。簡潔にまとめると、エレノーラはこの国に保護され、王宮の一室に居住することになった。そこから出る際はかならず護衛の騎士または魔道士をつけること、行動範囲をその一室と薬草庭園、研究室のみとし、国に貢献する薬をつくり成果を上げること。上げられなければどうなるかは言われずともわかることだ。
「部屋から出ている間の護衛は、私が務めます。ですので、けっして私から離れぬように」
エレノーラはその言葉に胸が高鳴った。もちろん、その言葉に勝手な行動は慎めという意が込められていることはわかっている。それでも惚れた相手からの言葉に、不謹慎ながらときめいてしまった。だがそれも一瞬のこと、エレノーラはうつむく。
「悪業の、一端を担っていた私が……その処分でよいのでしょうか」
エレノーラは瀕死であった享楽の魔女を生かし、その魔女に囚われ知識を利用され、その結果多くの人々が不幸になった。正体を知らなかった、むり強いをされた、そんな理由がまかり通るわけがないことも理解している。
エレノーラの言葉にレイモンドが眉間に皺を寄せる。この国に仕える騎士であるレイモンドにはこんな役割は不服だろう。
「薬草の魔女、エレノーラ」
名を呼ばれて顔を上げると、レイモンドは眉根に皺を寄せ、エレノーラから目をそらした。
「確かに、あなたが享楽の魔女に利用されたことで苦しんだ人々はいます」
レイモンドの言葉はとても耳に痛い。自分でも自覚しているからだ。エレノーラが再びうつむくと、レイモンドが慌てたように言葉を続ける。
「しかし、……その」
エレノーラは少し顔を上げ、レイモンドの言葉をじっと続きを待つ。ややあって、躊躇いながらもレイモンドは言葉を口にした。
「……私は昔、兄と共にあなたに命を救われました」
「え?」
「私や兄のことは、あなたにとっては数あるできごとの一つでしかなくて、覚えていないでしょうが……」
レイモンドの故郷で流行病が蔓延し、その病に冒された彼の兄、住民らをエレノーラが助けたという。確かにいくつかの流行病に関わった覚えがあったが、レイモンドとその兄のことは記憶に残っていなかった。
「私と兄のように……あなたに救われた人間も多くいます。だから、その……そんな顔をしないでください」
エレノーラは自分がどんな顔をしているのかわからなかった。せめて笑おうとしたものの、口元がひきつってうまく笑えない。
「私のように、あなたがこの国の各地を巡り、その知識を惜しみなく使って人々を救ったことを知っている者もいます」
エレノーラは人々を助けたいという気持ちはあったが、自分の腕を試そうと思っていたところもある。すべてが善意だったとは言いがたいが、それでもこうしてレイモンドのように救われたと、生きて再会できる人がいたことで、少しだけ自分を許せる気がした。
「あなたの知識で、これからも救える人々が……多くいると思います」
エレノーラにはその言葉が胸に響いた。レイモンドは必死に慰めてくれているのだろう。囚われ、死を選ぶこともできず、いままで生きていたことを後悔しているエレノーラに言葉を尽くして慰めている。罪は消えないが、残ったものは罪だけではないのだと。そして、これから先に救い、残せるものもあるのだと未来を示している。
「それに、ここでは僕……私が、あなたを守ります」
エレノーラはその言葉に顔を赤らめた。するとレイモンドまで顔を赤らめ、エレノーラから目をそらす。
「っ、勘違いしないでください……あなたのためではありませんから」
レイモンドはこの国に忠誠を誓う騎士だ。エレノーラのためでなく、この国のより良い未来のためなのだと言いたいのだろう。
「ありがとう、ございます。……レイモンド」
頭ではわかっていても、エレノーラはさらにレイモンドに心惹かれていくのを止められなかった。うれしさに涙があふれて流れ落ちると、レイモンドは目に見えて慌て始める。
「どっ……どうすれば……」
エレノーラは困らせてしまったと、慌ててハンカチを取り出して涙を拭った。すると、ハンカチを取り出しかけていたレイモンドはまた慌ててハンカチをしまっう。エレノーラは顔を上げて笑う。次は、笑えた。
「わかりました。この国のために、私の知識を使います。……レイモンド、これからよろしくお願いします」
そう言ってエレノーラは手を差し出した。拒否されても仕方がない立場だと自覚していたため、あわよくば程度に思っていたが、予想外にもすぐにレイモンドはエレノーラの手を握った。
(この手、数日は洗わないでおこうかしら……)
エレノーラはそんなことを考えたが、レイモンドが小さく笑ったのを見て胸が高鳴り、そんな考えはどこかに飛んでいってしまった。
◆
あなたの知識でこれからも救える人々がいる。レイモンドの言葉はエレノーラの心の支えになっていた。エレノーラに憎しみの目や言葉を向ける人は少なくなく、それを当然のことだと受け入れられても心は痛んだ。それでもレイモンドの言葉を思い出せば、それが自分にできる償いなのだと、やるべきことなのだと思えた。
あの日から、レイモンドはエレノーラの護衛騎士となった。レイモンドが魔物の討伐やほかになにか任務があればほかの騎士や魔道士が担当になっていたが、ほとんどが彼だ。
日々はもちろんのこと、調薬で特殊な素材が必要で外へ採集に向かう場合など、そのすべてにレイモンドが同行してエレノーラを守った。多くの人から向けられる憎悪からも守った。
「私が生きていられたのは、レイモンドのおかげよね」
「え?」
エレノーラの下に敷かれているレイモンドが怪訝そうな声をもらす。先ほどまで浸っていた事後の甘い雰囲気の中、突然の言葉だったからか、不思議に思ったようだ。
「ちょっと、レイモンドが私の処遇を言い渡しに来た時のこと、思い出しちゃって」
エレノーラにとってはとても印象に残った重大な日だが、レイモンドにとってはそこまでではなかったのかもしれない。レイモンドはやり取りについて、あまり記憶にないようだ。想い合っているとはいえ別の人間なので、これまでの経験が違えばものの感じ方も違う。
(レイモンドの言葉がなかったら……私、向けられる憎悪と自責の念で、どうにかなっていたのかもしれないわ)
エレノーラは彼女を守り、心も守ろうとするレイモンドがいるからこそ、うつむかずに前を向いていられた。エレノーラがレイモンドの胸に頭を預けると、彼は彼女の髪に指を差し入れる。エレノーラはその心地良さにうっとりとしながら瞼を伏せ、小さく息を吐いた。
「レイモンドと申します」
レイモンドには見覚えがあった。享楽の魔女によって囚われ、真っ暗な部屋に閉じ込められていたエレノーラに光を見せてくれた騎士だ。全裸のエレノーラの顔を赤くしながら自分の服を肩からかけてくれた瞬間に、心がすべて奪われた。まさか生きて再びその姿をこの目に映すことができるとは思っていなかった。
「レイモンド……」
エレノーラは復唱し、その名と姿を記憶に刻みつける。最期の大切な思い出として、しっかりと。
「薬草の魔女エレノーラ。あなたの処遇が決まりました」
レイモンドから言葉をかけられ、いよいよかと息を呑んでうつむく。災厄をもたらした享楽の魔女に、むりやりだろうと協力していた魔女に下される処分はけっしてよいものではないだろう。身を清められ、服を正されたのは最後の情けであり、死は免れないだろうと覚悟していた。
「その知を以てよく仕えよ……とのことです」
「え……」
エレノーラは思わぬ言葉に顔を上げた。レイモンドは書類に書かれている処遇を読み上げる。簡潔にまとめると、エレノーラはこの国に保護され、王宮の一室に居住することになった。そこから出る際はかならず護衛の騎士または魔道士をつけること、行動範囲をその一室と薬草庭園、研究室のみとし、国に貢献する薬をつくり成果を上げること。上げられなければどうなるかは言われずともわかることだ。
「部屋から出ている間の護衛は、私が務めます。ですので、けっして私から離れぬように」
エレノーラはその言葉に胸が高鳴った。もちろん、その言葉に勝手な行動は慎めという意が込められていることはわかっている。それでも惚れた相手からの言葉に、不謹慎ながらときめいてしまった。だがそれも一瞬のこと、エレノーラはうつむく。
「悪業の、一端を担っていた私が……その処分でよいのでしょうか」
エレノーラは瀕死であった享楽の魔女を生かし、その魔女に囚われ知識を利用され、その結果多くの人々が不幸になった。正体を知らなかった、むり強いをされた、そんな理由がまかり通るわけがないことも理解している。
エレノーラの言葉にレイモンドが眉間に皺を寄せる。この国に仕える騎士であるレイモンドにはこんな役割は不服だろう。
「薬草の魔女、エレノーラ」
名を呼ばれて顔を上げると、レイモンドは眉根に皺を寄せ、エレノーラから目をそらした。
「確かに、あなたが享楽の魔女に利用されたことで苦しんだ人々はいます」
レイモンドの言葉はとても耳に痛い。自分でも自覚しているからだ。エレノーラが再びうつむくと、レイモンドが慌てたように言葉を続ける。
「しかし、……その」
エレノーラは少し顔を上げ、レイモンドの言葉をじっと続きを待つ。ややあって、躊躇いながらもレイモンドは言葉を口にした。
「……私は昔、兄と共にあなたに命を救われました」
「え?」
「私や兄のことは、あなたにとっては数あるできごとの一つでしかなくて、覚えていないでしょうが……」
レイモンドの故郷で流行病が蔓延し、その病に冒された彼の兄、住民らをエレノーラが助けたという。確かにいくつかの流行病に関わった覚えがあったが、レイモンドとその兄のことは記憶に残っていなかった。
「私と兄のように……あなたに救われた人間も多くいます。だから、その……そんな顔をしないでください」
エレノーラは自分がどんな顔をしているのかわからなかった。せめて笑おうとしたものの、口元がひきつってうまく笑えない。
「私のように、あなたがこの国の各地を巡り、その知識を惜しみなく使って人々を救ったことを知っている者もいます」
エレノーラは人々を助けたいという気持ちはあったが、自分の腕を試そうと思っていたところもある。すべてが善意だったとは言いがたいが、それでもこうしてレイモンドのように救われたと、生きて再会できる人がいたことで、少しだけ自分を許せる気がした。
「あなたの知識で、これからも救える人々が……多くいると思います」
エレノーラにはその言葉が胸に響いた。レイモンドは必死に慰めてくれているのだろう。囚われ、死を選ぶこともできず、いままで生きていたことを後悔しているエレノーラに言葉を尽くして慰めている。罪は消えないが、残ったものは罪だけではないのだと。そして、これから先に救い、残せるものもあるのだと未来を示している。
「それに、ここでは僕……私が、あなたを守ります」
エレノーラはその言葉に顔を赤らめた。するとレイモンドまで顔を赤らめ、エレノーラから目をそらす。
「っ、勘違いしないでください……あなたのためではありませんから」
レイモンドはこの国に忠誠を誓う騎士だ。エレノーラのためでなく、この国のより良い未来のためなのだと言いたいのだろう。
「ありがとう、ございます。……レイモンド」
頭ではわかっていても、エレノーラはさらにレイモンドに心惹かれていくのを止められなかった。うれしさに涙があふれて流れ落ちると、レイモンドは目に見えて慌て始める。
「どっ……どうすれば……」
エレノーラは困らせてしまったと、慌ててハンカチを取り出して涙を拭った。すると、ハンカチを取り出しかけていたレイモンドはまた慌ててハンカチをしまっう。エレノーラは顔を上げて笑う。次は、笑えた。
「わかりました。この国のために、私の知識を使います。……レイモンド、これからよろしくお願いします」
そう言ってエレノーラは手を差し出した。拒否されても仕方がない立場だと自覚していたため、あわよくば程度に思っていたが、予想外にもすぐにレイモンドはエレノーラの手を握った。
(この手、数日は洗わないでおこうかしら……)
エレノーラはそんなことを考えたが、レイモンドが小さく笑ったのを見て胸が高鳴り、そんな考えはどこかに飛んでいってしまった。
◆
あなたの知識でこれからも救える人々がいる。レイモンドの言葉はエレノーラの心の支えになっていた。エレノーラに憎しみの目や言葉を向ける人は少なくなく、それを当然のことだと受け入れられても心は痛んだ。それでもレイモンドの言葉を思い出せば、それが自分にできる償いなのだと、やるべきことなのだと思えた。
あの日から、レイモンドはエレノーラの護衛騎士となった。レイモンドが魔物の討伐やほかになにか任務があればほかの騎士や魔道士が担当になっていたが、ほとんどが彼だ。
日々はもちろんのこと、調薬で特殊な素材が必要で外へ採集に向かう場合など、そのすべてにレイモンドが同行してエレノーラを守った。多くの人から向けられる憎悪からも守った。
「私が生きていられたのは、レイモンドのおかげよね」
「え?」
エレノーラの下に敷かれているレイモンドが怪訝そうな声をもらす。先ほどまで浸っていた事後の甘い雰囲気の中、突然の言葉だったからか、不思議に思ったようだ。
「ちょっと、レイモンドが私の処遇を言い渡しに来た時のこと、思い出しちゃって」
エレノーラにとってはとても印象に残った重大な日だが、レイモンドにとってはそこまでではなかったのかもしれない。レイモンドはやり取りについて、あまり記憶にないようだ。想い合っているとはいえ別の人間なので、これまでの経験が違えばものの感じ方も違う。
(レイモンドの言葉がなかったら……私、向けられる憎悪と自責の念で、どうにかなっていたのかもしれないわ)
エレノーラは彼女を守り、心も守ろうとするレイモンドがいるからこそ、うつむかずに前を向いていられた。エレノーラがレイモンドの胸に頭を預けると、彼は彼女の髪に指を差し入れる。エレノーラはその心地良さにうっとりとしながら瞼を伏せ、小さく息を吐いた。
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