治療と称していただきます

茜菫

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第二部

せっかくやるなら楽しく(10)*

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 エレノーラは勢いよく飛び出してきたレイモンドの陰茎を目にして、舌なめずりする。レイモンドはそんな彼女をじっと見つめており、その表情に期待が滲んでいるのが可愛いかった。彼女が先端を手のひらでやさしく撫でると、彼は気持ちよさそうに息を吐く。

「いい子、いい子」

 そのまま撫で続けると、レイモンドは低く、小さな声を漏らした。エレノーラは手のひらで包み込んで、優しく、強弱をつけながら撫で回す。

「う…あぁ…」

 レイモンドは両脚に力が入り、腰が揺れはじめた。気持ちよさそうな声にエレノーラがそのまま攻め続けると、彼は突然、彼女の手首を掴む。

「や、やめてくれ、エレノーラ、今日はもうっ…あっ、うあっ」

 薬の効果でいつもより敏感だろう。エレノーラはそんな反応をされると、もっとしたくなる。彼女がにやりと笑んで、反対の手で陰茎を扱きつつ裏筋をせめ、亀頭を撫で回すと、レイモンドは喘いだ。蕩けた表情が可愛すぎて、彼女も興奮していた。

「はあ…レイモンド…可愛い…」

「あっ、うぅ…っ」

 エレノーラがついうっかり、思っていることを口に出すと、レイモンドは睨んだ。真っ赤になって目を潤ませ、口元を緩ませている表情で睨まれても全く迫力は無く、寧ろ、彼女にはそれすら可愛く思えてにやけてしまう。

「っく、ぅ…」

 そのまま攻め続けると、レイモンドは上体をベッドに預けた。声を抑えようとして唇を引き締めるが、我慢しきれなかったのか、くぐもった声が漏れ出る。彼の陰茎はエレノーラの手の内でびくびくと震え、腹に力が入っているのが見えて、彼女はそろそろかと顔を覗き込んだ。

「…出したい?」

 エレノーラは誘惑しながら、手を離して指で陰茎をなぞる。だらだらと先走りを垂らしながらそそり勃つ剛直を、有無を言わさず咥えこみたかったが、我慢だ。

「…っ」

 レイモンドは喉を鳴らし、一瞬言葉に詰まったが、直ぐに頷く。

(あら、いつもより素直ね)

 エレノーラは跨って膝立ち、ネグリジェの裾を掴んで捲りあげて自分の下着の紐を解く。レイモンドは待てないように、彼女の腰を掴んだ。

「エレノーラ、はやく…っ」

 懇願され、エレノーラはぞくぞくした。彼女はこんなにも必死に求めるレイモンドが、可愛くてたまらなかった。
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