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◆
サクラは唐突に目が覚めた。目に映るのは白い天井で、真っ白でふかふかなベッドの上に横たわっていることに気づく。
「次は、なんなの……」
サクラは、体を起こして辺りを見回した。サイドテーブルには淡い紅色の花が飾られ、窓からは穏やかな陽の光が差し込み、やさしい風に白いレースのカーテンが揺れている。
「……あれ」
そして、サクラの右手をつかむだれかの手。彼女の手よりも大きな男性の手をたどると、その人物はベッドの横にある椅子に目を閉じて座っていた。
「ロマーノ……?」
そこで、サクラの記憶は一つにつながった。異世界に召喚されて囚われていたこと、体と精神が切り離されて百年以上の時を過ごしたこと。切り離された精神のみで桜の木を見つけて、ロマーノと出会ったこと。
そしてようやく体と精神が一つに戻って、おそらくロマーノに助け出されていまに至ること。
(ちゃんと、私の体よね)
サクラは不安を覚えて自分の体を確認する。髪を一房すくうと黒い髪が見えて、ほっと胸をなで下ろした。
「……私、生きているんだ」
「うん」
サクラは驚いて声が聞こえた方へと目を向ける。そこには目を開き、ほほ笑むロマーノの姿があった。
「おはよう、シリエ」
「あ……おはよう、ロマーノ。あっ、エラルド、かな?」
「ロマーノでいいよ。でも、真名で呼ばれるのもうれしいな」
サクラは小さくうなずく。いままでなにがあったのか不思議に思うサクラの気持ちを察してか、ロマーノはゆっくりと話し始めた。
真名を思い出したことで精神が体に戻ったらしく、ロマーノは真名を知ったことで彼女の居場所をつきとめたらしい。これまでのサクラとの話も、情報を特定する手がかりとなったそうだ。
サクラを誘拐した組織は世界のどの国からも問題視されている国だという。救出にあたって組織の拠点の一つを壊滅させ、重要な人物を捕獲できたことで、ロマーノとサクラはこの国では相当に評価された。
「体は時間が止められていたけれど、戻せたから問題ないはずだよ」
「そっか。確かに、なんだかちょっと寝てましたって感じ」
サクラはベッドから立ち上がり、軽く体を動かした。体に疲れはなく、本当に寝て起きただけの感覚だった。そのまましばらく体を動かし、満足したサクラはベッドのふちに座る。
「これでたくさん話ができるね」
そう言ってやわらかなほほ笑みを浮かべたロマーノに、サクラは胸が高鳴った。ロマーノはサクラの右手を持ち上げて手の甲に口づけ、手のひらにも口づける。
「やっと、シリエに触れられる」
「ひえ……」
サクラはロマーノの行動にときめき、間の抜けた声をもらした。くすくすと笑ったロマーノはサクラの隣に腰かけると、彼女をやさしく抱きしめる。
「あ……」
久しぶりに感じる人の体温に、サクラはひどく安心した。視界が滲み、涙があふれてぽろぽろとこぼれ落ちる。そんなサクラを、ロマーノはただ大切そうに抱きしめていた。
「あり、がとう……ロマーノ……、私を、見つけてくれて……」
だれにも認識されず、だれの目にも映らず、だれからも声をかけられず、ずっと孤独でさみしかった。そんなときにロマーノに見つけてもらえて、サクラの心は救われた。ロマーノがいなければいまごろ、サクラの心は死んでいたかもしれない。
「シリエ、もう大丈夫。ぼくはこの国の第二王子だ。それなりの権力があるから、君を守ることができるよ」
「……えっ」
よろこびに涙を流していたサクラだったが、ロマーノの言葉におどろいて涙が引っ込んだ。相当な身分だろうとは思っていたが、まさか王子だとは思わなかった。
「ロマーノ、いまなんて……えっ、言葉が通じているの?」
「うん。ぼくたちはちゃんと意志を確認した上で、真名を教え合って夫婦になったからね。おかげで、サクラはこの世界に定着できたんだ」
「え? ……えっ、夫婦?」
さらに驚くような事実に、サクラの思考が停止する。
「大丈夫、きみの元夫はしっかり潰しておいたよ」
ロマーノが指す元夫とは黒い球体のことだろう。おそらく生物ではないが、なかなか物騒な言い方だ。サクラはまた、いつの間にか結婚していたらしい。
サクラの脳裏にこれまでのことが思い浮かぶ。桜の木の下で出会った碧い目をした小さな赤子。幼子から少年へ、少年から青年へと成長していった彼と過ごした日々のこと。そして、交わした結婚の約束。
「私たち、夫婦なんだ」
「うん。……急いでしまって、ごめんね」
「ううん! これからは一緒に歳をとれるんだって……うれしくて」
サクラがはにかみながら自分の想いを伝えると、ロマーノは彼女の頬にそっと手を添える。そのまましばらく見つめ合っていたが、サクラが目を閉じるとロマーノは唇を重ねた。
それは触れ合うだけの軽い口づけだった。一度だけでは足りずに何度も繰り返すうちに、やがて深いものになっていく。
「ん……っ」
舌が触れ、絡まり合う。甘く深い口づけにサクラの心がとろけていく。なにも考えられず、ただ夢中になって口づけ合っているうちに、サクラの背は再びベッドに預けられていた。
「……っ、はあ……」
サクラはうっとりとしながら熱い息を吐く。ロマーノと触れ合うたびに、自分が生きているのだと実感できた。
「っ、ごめん、夢中になって……」
押し倒すような形で口づけていたロマーノは理性を取り戻し、慌てて身を離そうとした。しかしサクラはその背に腕を回し、引き止める。
「シリエ……」
「生きているって、感じたいの」
ロマーノが困ったように眉尻を下げる。そのまま口を開いてなにかを言おうとするが、言葉を選んでいるのか中々声にならなかった。ようやくまとまったのか、サクラの耳元に顔を寄せ、小さく低い声で告げる。
「……このままだと、キスだけじゃ終わらないよ?」
「え……」
その言葉の意味がわからないほど、サクラは無知ではなかった。顔を真っ赤に染めて戸惑う様子を見せるが、手は離さない。それを了承と取ったのだろう、ロマーノは止まらなくなった。
◆
何度も唇を重ねて舌を絡ませ合う、まるで奪うように深く甘い口づけを繰り返す。その合間にロマーノの手がサクラの服に手をかけた。
前で留めるだけの簡素な服はあっさりと脱がされ、サクラの肌があらわになる。ロマーノも早々に服を脱ぎ捨て、ほどよく鍛えられた体を惜しみなくさらした。
「あっ」
ロマーノの手がサクラの胸に触れる。やわやわと揉まれ、形を変える自身の胸を見下ろしながら、サクラは頬を赤く染めた。
「ん……っ」
存在を主張しだした頂きにロマーノの唇が触れる。そのまま唇で食まれ、舌先で転がされてサクラは息を吐いた。
「ふ、ぅ……っ」
反対の胸も指先で弄られ、次第にサクラの体は疼きを覚える。サクラが両脚を擦り合わせると、それに気づいたロマーノは彼女の下着の上に手を添えた。
「ひゃっ」
ロマーノの指が下着の中に忍び込む。彼の指が秘裂をそっとなでると、そこはすでに濡れていることがサクラにもわかった。
「ふ、あ……っ」
サクラは突然の刺激にびくりと体を震わせた。ロマーノが溢れた愛液を指に絡ませ、茂みに隠された蕾をやさしく指でなでたのだ。
「んっ、そこは……あっ」
ロマーノの指が蕾をなで、舌が胸の頂きを転がした。サクラはえも言われぬ感覚に腰を浮かし、声をもらす。
「あぁ……」
蕾を擦られながら、指が秘裂を割って内へと入り込んでくる感覚にサクラは目を見開く。止める間もなく、指は彼女の内を暴いていった。
「あ、んっ……」
なにもかも初めてのことだというのに、サクラはロマーノに触れられることに快感を覚えていた。彼女の秘裂はしとどに濡れて解れ、受け入れる準備ができている。
「サクラ」
ロマーノは指を引き抜き、彼女の名を呼んだ。サクラはとろけた頭でロマーノを見上げ、ただ次を待っているだけだ。
「ひえっ」
ロマーノが自分の下着を脱ぎ捨てたところで、サクラは小さな悲鳴を上げた。すでに彼のものは雄々しく反り勃ち、あふれた先走りでぬれている。
初めて見たそれに、サクラは恥ずかしさから目を逸らした。しかし気になるようで、ちらちらと視線を送っている。そんな彼女の初々しい反応に、ロマーノはくすりと笑った。
「あ……」
ロマーノはサクラの両脚を抱えると、大きく左右に開かせた。サクラは逆らうことなく、胸を高鳴らせながら身を任せる。先端が秘裂に擦りつけられ、サクラはごくりと生唾を飲んだ。
「……っ」
熱い剛直が秘裂を割り入り、奥へ押し進められる。まるでそれが当然かのように、サクラはロマーノをすべて受け入れた。
「ええっ、こんなあっさり……」
「ぼくたちは夫婦だからね」
驚くサクラに対し、ロマーノはさも当然のように言う。その言葉の意味が理解できないサクラに、ロマーノはそっと口づけた。
「サクラ、愛しているよ」
愛の言葉にサクラは胸を高鳴らせると同時に中をきゅっと締め、ロマーノが短く息を吐いた。そのままゆるゆると抽送が始まり、剛直がサクラの中を蹂躙する。中を擦り、奥を突かれて生まれる快感にサクラは喘いだ。
「っ、サクラ……っ」
「あっ……んんっ」
次第に動きは早くなり、快感は強くなっていく。肌がぶつかる音が、つながったところからあふれた水音が響き、二人の荒くなった息が交わる。
「んっ、あっ、エラルド……っ」
サクラがロマーノの真名を呼ぶと彼は目を見開き、小さく笑った。
二人は唇を重ね、舌を絡ませ合った。サクラはロマーノにしがみつくように抱きつき、両脚を腰を絡める。ロマーノは小さく息を吐きながら、彼女の奥深くに吐精した。
「はあ……」
同時にサクラは絶頂を迎え、体を震わせながら恍惚と息を吐く。全身をめぐる快楽の波が収まると、両腕を離して両脚投げ出してベッドに沈んだ。そんな彼女を抱きしめながら、ロマーノが耳元でささやく。
「サクラ……これからはずっと、一緒だよ」
「……うん」
触れ合う肌が、感じる熱が生を意識させる。この温もりをもう二度と失うことのないように、サクラは背に腕を回して顔を埋めながらうなずいた。
サクラは唐突に目が覚めた。目に映るのは白い天井で、真っ白でふかふかなベッドの上に横たわっていることに気づく。
「次は、なんなの……」
サクラは、体を起こして辺りを見回した。サイドテーブルには淡い紅色の花が飾られ、窓からは穏やかな陽の光が差し込み、やさしい風に白いレースのカーテンが揺れている。
「……あれ」
そして、サクラの右手をつかむだれかの手。彼女の手よりも大きな男性の手をたどると、その人物はベッドの横にある椅子に目を閉じて座っていた。
「ロマーノ……?」
そこで、サクラの記憶は一つにつながった。異世界に召喚されて囚われていたこと、体と精神が切り離されて百年以上の時を過ごしたこと。切り離された精神のみで桜の木を見つけて、ロマーノと出会ったこと。
そしてようやく体と精神が一つに戻って、おそらくロマーノに助け出されていまに至ること。
(ちゃんと、私の体よね)
サクラは不安を覚えて自分の体を確認する。髪を一房すくうと黒い髪が見えて、ほっと胸をなで下ろした。
「……私、生きているんだ」
「うん」
サクラは驚いて声が聞こえた方へと目を向ける。そこには目を開き、ほほ笑むロマーノの姿があった。
「おはよう、シリエ」
「あ……おはよう、ロマーノ。あっ、エラルド、かな?」
「ロマーノでいいよ。でも、真名で呼ばれるのもうれしいな」
サクラは小さくうなずく。いままでなにがあったのか不思議に思うサクラの気持ちを察してか、ロマーノはゆっくりと話し始めた。
真名を思い出したことで精神が体に戻ったらしく、ロマーノは真名を知ったことで彼女の居場所をつきとめたらしい。これまでのサクラとの話も、情報を特定する手がかりとなったそうだ。
サクラを誘拐した組織は世界のどの国からも問題視されている国だという。救出にあたって組織の拠点の一つを壊滅させ、重要な人物を捕獲できたことで、ロマーノとサクラはこの国では相当に評価された。
「体は時間が止められていたけれど、戻せたから問題ないはずだよ」
「そっか。確かに、なんだかちょっと寝てましたって感じ」
サクラはベッドから立ち上がり、軽く体を動かした。体に疲れはなく、本当に寝て起きただけの感覚だった。そのまましばらく体を動かし、満足したサクラはベッドのふちに座る。
「これでたくさん話ができるね」
そう言ってやわらかなほほ笑みを浮かべたロマーノに、サクラは胸が高鳴った。ロマーノはサクラの右手を持ち上げて手の甲に口づけ、手のひらにも口づける。
「やっと、シリエに触れられる」
「ひえ……」
サクラはロマーノの行動にときめき、間の抜けた声をもらした。くすくすと笑ったロマーノはサクラの隣に腰かけると、彼女をやさしく抱きしめる。
「あ……」
久しぶりに感じる人の体温に、サクラはひどく安心した。視界が滲み、涙があふれてぽろぽろとこぼれ落ちる。そんなサクラを、ロマーノはただ大切そうに抱きしめていた。
「あり、がとう……ロマーノ……、私を、見つけてくれて……」
だれにも認識されず、だれの目にも映らず、だれからも声をかけられず、ずっと孤独でさみしかった。そんなときにロマーノに見つけてもらえて、サクラの心は救われた。ロマーノがいなければいまごろ、サクラの心は死んでいたかもしれない。
「シリエ、もう大丈夫。ぼくはこの国の第二王子だ。それなりの権力があるから、君を守ることができるよ」
「……えっ」
よろこびに涙を流していたサクラだったが、ロマーノの言葉におどろいて涙が引っ込んだ。相当な身分だろうとは思っていたが、まさか王子だとは思わなかった。
「ロマーノ、いまなんて……えっ、言葉が通じているの?」
「うん。ぼくたちはちゃんと意志を確認した上で、真名を教え合って夫婦になったからね。おかげで、サクラはこの世界に定着できたんだ」
「え? ……えっ、夫婦?」
さらに驚くような事実に、サクラの思考が停止する。
「大丈夫、きみの元夫はしっかり潰しておいたよ」
ロマーノが指す元夫とは黒い球体のことだろう。おそらく生物ではないが、なかなか物騒な言い方だ。サクラはまた、いつの間にか結婚していたらしい。
サクラの脳裏にこれまでのことが思い浮かぶ。桜の木の下で出会った碧い目をした小さな赤子。幼子から少年へ、少年から青年へと成長していった彼と過ごした日々のこと。そして、交わした結婚の約束。
「私たち、夫婦なんだ」
「うん。……急いでしまって、ごめんね」
「ううん! これからは一緒に歳をとれるんだって……うれしくて」
サクラがはにかみながら自分の想いを伝えると、ロマーノは彼女の頬にそっと手を添える。そのまましばらく見つめ合っていたが、サクラが目を閉じるとロマーノは唇を重ねた。
それは触れ合うだけの軽い口づけだった。一度だけでは足りずに何度も繰り返すうちに、やがて深いものになっていく。
「ん……っ」
舌が触れ、絡まり合う。甘く深い口づけにサクラの心がとろけていく。なにも考えられず、ただ夢中になって口づけ合っているうちに、サクラの背は再びベッドに預けられていた。
「……っ、はあ……」
サクラはうっとりとしながら熱い息を吐く。ロマーノと触れ合うたびに、自分が生きているのだと実感できた。
「っ、ごめん、夢中になって……」
押し倒すような形で口づけていたロマーノは理性を取り戻し、慌てて身を離そうとした。しかしサクラはその背に腕を回し、引き止める。
「シリエ……」
「生きているって、感じたいの」
ロマーノが困ったように眉尻を下げる。そのまま口を開いてなにかを言おうとするが、言葉を選んでいるのか中々声にならなかった。ようやくまとまったのか、サクラの耳元に顔を寄せ、小さく低い声で告げる。
「……このままだと、キスだけじゃ終わらないよ?」
「え……」
その言葉の意味がわからないほど、サクラは無知ではなかった。顔を真っ赤に染めて戸惑う様子を見せるが、手は離さない。それを了承と取ったのだろう、ロマーノは止まらなくなった。
◆
何度も唇を重ねて舌を絡ませ合う、まるで奪うように深く甘い口づけを繰り返す。その合間にロマーノの手がサクラの服に手をかけた。
前で留めるだけの簡素な服はあっさりと脱がされ、サクラの肌があらわになる。ロマーノも早々に服を脱ぎ捨て、ほどよく鍛えられた体を惜しみなくさらした。
「あっ」
ロマーノの手がサクラの胸に触れる。やわやわと揉まれ、形を変える自身の胸を見下ろしながら、サクラは頬を赤く染めた。
「ん……っ」
存在を主張しだした頂きにロマーノの唇が触れる。そのまま唇で食まれ、舌先で転がされてサクラは息を吐いた。
「ふ、ぅ……っ」
反対の胸も指先で弄られ、次第にサクラの体は疼きを覚える。サクラが両脚を擦り合わせると、それに気づいたロマーノは彼女の下着の上に手を添えた。
「ひゃっ」
ロマーノの指が下着の中に忍び込む。彼の指が秘裂をそっとなでると、そこはすでに濡れていることがサクラにもわかった。
「ふ、あ……っ」
サクラは突然の刺激にびくりと体を震わせた。ロマーノが溢れた愛液を指に絡ませ、茂みに隠された蕾をやさしく指でなでたのだ。
「んっ、そこは……あっ」
ロマーノの指が蕾をなで、舌が胸の頂きを転がした。サクラはえも言われぬ感覚に腰を浮かし、声をもらす。
「あぁ……」
蕾を擦られながら、指が秘裂を割って内へと入り込んでくる感覚にサクラは目を見開く。止める間もなく、指は彼女の内を暴いていった。
「あ、んっ……」
なにもかも初めてのことだというのに、サクラはロマーノに触れられることに快感を覚えていた。彼女の秘裂はしとどに濡れて解れ、受け入れる準備ができている。
「サクラ」
ロマーノは指を引き抜き、彼女の名を呼んだ。サクラはとろけた頭でロマーノを見上げ、ただ次を待っているだけだ。
「ひえっ」
ロマーノが自分の下着を脱ぎ捨てたところで、サクラは小さな悲鳴を上げた。すでに彼のものは雄々しく反り勃ち、あふれた先走りでぬれている。
初めて見たそれに、サクラは恥ずかしさから目を逸らした。しかし気になるようで、ちらちらと視線を送っている。そんな彼女の初々しい反応に、ロマーノはくすりと笑った。
「あ……」
ロマーノはサクラの両脚を抱えると、大きく左右に開かせた。サクラは逆らうことなく、胸を高鳴らせながら身を任せる。先端が秘裂に擦りつけられ、サクラはごくりと生唾を飲んだ。
「……っ」
熱い剛直が秘裂を割り入り、奥へ押し進められる。まるでそれが当然かのように、サクラはロマーノをすべて受け入れた。
「ええっ、こんなあっさり……」
「ぼくたちは夫婦だからね」
驚くサクラに対し、ロマーノはさも当然のように言う。その言葉の意味が理解できないサクラに、ロマーノはそっと口づけた。
「サクラ、愛しているよ」
愛の言葉にサクラは胸を高鳴らせると同時に中をきゅっと締め、ロマーノが短く息を吐いた。そのままゆるゆると抽送が始まり、剛直がサクラの中を蹂躙する。中を擦り、奥を突かれて生まれる快感にサクラは喘いだ。
「っ、サクラ……っ」
「あっ……んんっ」
次第に動きは早くなり、快感は強くなっていく。肌がぶつかる音が、つながったところからあふれた水音が響き、二人の荒くなった息が交わる。
「んっ、あっ、エラルド……っ」
サクラがロマーノの真名を呼ぶと彼は目を見開き、小さく笑った。
二人は唇を重ね、舌を絡ませ合った。サクラはロマーノにしがみつくように抱きつき、両脚を腰を絡める。ロマーノは小さく息を吐きながら、彼女の奥深くに吐精した。
「はあ……」
同時にサクラは絶頂を迎え、体を震わせながら恍惚と息を吐く。全身をめぐる快楽の波が収まると、両腕を離して両脚投げ出してベッドに沈んだ。そんな彼女を抱きしめながら、ロマーノが耳元でささやく。
「サクラ……これからはずっと、一緒だよ」
「……うん」
触れ合う肌が、感じる熱が生を意識させる。この温もりをもう二度と失うことのないように、サクラは背に腕を回して顔を埋めながらうなずいた。
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明けましておめでとうございます!
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サクラちゃんとは!懐かしいお話ですねっ!
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ちびさん
あけましておめでとうございます!
去年はなかなか更新できませんでしたが、今年は色々と書きたいなと思います!
久しぶりのサクラちゃん、楽しくかけました…!
ちょっとこのまま長編で書こうかな、なんて考えていたりするので、もしかしたら続きを書くかも…
読んでくださって、ありがとうございます!
今年もよろしくお願いします!