19 / 37
18
しおりを挟む
次の日になり、私達は東の領地を観光していた。
「ふ、ふーん」
「少し落ち着いてくれないか。恥ずかしいんだが」
町の中を跳び跳ねて歩いていた私に、ディリック様が声を掛けてきた。
「いいじゃないですか。楽しいんですから。ベルノーさんも恥ずかしいですか?」
「いいえ、気にならないですよ」
「さっすがですね! お優しいベルノーさん」
ベルノーさんはいつもの微笑みを見せてくれた。
「で、何処に行くんだ」
「どこに行きます? 町、川、山、さあ、どこに行きましょう」
「エルーシアは何処に行きたいんだ」
「私? 私の意見は必要ないですよ。ここはライングドール王国なんですよ。お二人が行きたい所に行きましょう」
ディリック様は考え込んでいた。
「ベルノーは何処かあるか」
「いえ、私はディリック様について行きます」
「ふむ……」
「まさか、ないとか言わないですよね」
「「……」」
仕方がない! 私が案内をしますかね。この領地……私も観光をした事が無いけれど。まっ、なんとかなるわね。
「では、町の散策をしましょう」
私達は町の中を進んで行った。
「何か気になる所とかありますか」
「あれは何だ?」
「あれは、勉強小屋ですね」
「庶民が学ぶ場か?」
「そうです。町の子ども達を集めて、定期的に読み書きを教えています」
「ふむ」
私達は町の中を進んで行く。
「あれは、教会か?」
「そうです。行きますか?」
「ああ」
教会の中には人が誰もいなかった。
「この国はあまり宗教が盛んではありません」
「何故だ」
「王家の方々があまり好んでいないのです」
「何故だ」
「さぁー?」
「さぁーって……」
「けれど嫌っている訳ではないのです。教会に寄付をしていますし、結婚式も教会にお世話になりますよ。なぜでしょうね……プラメル家も教会に寄付に行きますが、すぐに帰りますね。国民性なのかもしれませんね」
「なるほど。この教会は何を崇拝しているんだ?」
「女神様ですね、いや、精霊様だったかな」
「しっかりしてくれ。あの絵がそうか」
「すみません……本当に盛んではないんです」
ディリック様が教会の中の入り口近くにある絵を見ていた。
「そうですよ。銀色の髪の毛で赤い瞳の美しい女性ですよね」
「ああ。綺麗だな」
「そろそろ、次に行きますか」
私達は教会で祈りを捧げてから、町の中を歩きはじめた。
それから、食べ歩きをした。
串に刺さった肉にかぶりついた。
「うーん! 美味しいですね」
「本当に伯爵令嬢なのか」
「立派な庶民見習いですよ」
「そうだったな」
ディリック様はククッと笑っていた。
さて、どうしようかな……
「どこに行きましょうか」
二人共悩んでしまっている。
私達は悩みながら歩き続け、野原に出た。
野原の奥には、森も見えた。
「うわぁー、広いですね」
「そうだな」
「そうですね」
「お昼寝がしたくなりますよね」
「はっ?」
私は野原に寝そべった。
「おい……寝るのか」
「どこか行きたい所がありますか」
「いや、ないな」
「なら寝ましょうよ。気持ちいいですよ。今日はお昼寝日和ですね」
ディリック様とベルノーさんも近くに寝そべった。
「本当だ気持ち良いな」
「ベルノーさんはどうですか」
「気持ち良く眠れそうです」
私達は三人で昼寝をした。
「おい。起きろ! エルーシア、起きるんだ」
「はひ?」
「はひ、じゃなくて起きてくれ」
誰かが私の身体を揺すっていた。
ディリック様だった。
「おはようございます」
「もう夕方だぞ」
「えー!」
私達は慌てて町に戻り、夕食を食べて宿屋に戻った。
「ふ、ふーん」
「少し落ち着いてくれないか。恥ずかしいんだが」
町の中を跳び跳ねて歩いていた私に、ディリック様が声を掛けてきた。
「いいじゃないですか。楽しいんですから。ベルノーさんも恥ずかしいですか?」
「いいえ、気にならないですよ」
「さっすがですね! お優しいベルノーさん」
ベルノーさんはいつもの微笑みを見せてくれた。
「で、何処に行くんだ」
「どこに行きます? 町、川、山、さあ、どこに行きましょう」
「エルーシアは何処に行きたいんだ」
「私? 私の意見は必要ないですよ。ここはライングドール王国なんですよ。お二人が行きたい所に行きましょう」
ディリック様は考え込んでいた。
「ベルノーは何処かあるか」
「いえ、私はディリック様について行きます」
「ふむ……」
「まさか、ないとか言わないですよね」
「「……」」
仕方がない! 私が案内をしますかね。この領地……私も観光をした事が無いけれど。まっ、なんとかなるわね。
「では、町の散策をしましょう」
私達は町の中を進んで行った。
「何か気になる所とかありますか」
「あれは何だ?」
「あれは、勉強小屋ですね」
「庶民が学ぶ場か?」
「そうです。町の子ども達を集めて、定期的に読み書きを教えています」
「ふむ」
私達は町の中を進んで行く。
「あれは、教会か?」
「そうです。行きますか?」
「ああ」
教会の中には人が誰もいなかった。
「この国はあまり宗教が盛んではありません」
「何故だ」
「王家の方々があまり好んでいないのです」
「何故だ」
「さぁー?」
「さぁーって……」
「けれど嫌っている訳ではないのです。教会に寄付をしていますし、結婚式も教会にお世話になりますよ。なぜでしょうね……プラメル家も教会に寄付に行きますが、すぐに帰りますね。国民性なのかもしれませんね」
「なるほど。この教会は何を崇拝しているんだ?」
「女神様ですね、いや、精霊様だったかな」
「しっかりしてくれ。あの絵がそうか」
「すみません……本当に盛んではないんです」
ディリック様が教会の中の入り口近くにある絵を見ていた。
「そうですよ。銀色の髪の毛で赤い瞳の美しい女性ですよね」
「ああ。綺麗だな」
「そろそろ、次に行きますか」
私達は教会で祈りを捧げてから、町の中を歩きはじめた。
それから、食べ歩きをした。
串に刺さった肉にかぶりついた。
「うーん! 美味しいですね」
「本当に伯爵令嬢なのか」
「立派な庶民見習いですよ」
「そうだったな」
ディリック様はククッと笑っていた。
さて、どうしようかな……
「どこに行きましょうか」
二人共悩んでしまっている。
私達は悩みながら歩き続け、野原に出た。
野原の奥には、森も見えた。
「うわぁー、広いですね」
「そうだな」
「そうですね」
「お昼寝がしたくなりますよね」
「はっ?」
私は野原に寝そべった。
「おい……寝るのか」
「どこか行きたい所がありますか」
「いや、ないな」
「なら寝ましょうよ。気持ちいいですよ。今日はお昼寝日和ですね」
ディリック様とベルノーさんも近くに寝そべった。
「本当だ気持ち良いな」
「ベルノーさんはどうですか」
「気持ち良く眠れそうです」
私達は三人で昼寝をした。
「おい。起きろ! エルーシア、起きるんだ」
「はひ?」
「はひ、じゃなくて起きてくれ」
誰かが私の身体を揺すっていた。
ディリック様だった。
「おはようございます」
「もう夕方だぞ」
「えー!」
私達は慌てて町に戻り、夕食を食べて宿屋に戻った。
2
あなたにおすすめの小説
出来損ないと呼ばれた公爵令嬢の結婚
奏千歌
恋愛
[できそこないと呼ばれても][魔王]
努力をしてきたつもりでした。
でもその結果が、私には学園に入学できるほどの学力がないというものでした。
できそこないと言われ、家から出ることを許されず、公爵家の家族としても認めてもらえず、使用人として働くことでしか、そこに私の居場所はありませんでした。
でも、それも、私が努力をすることができなかった結果で、悪いのは私のはずでした。
私が悪いのだと、何もかもを諦めていました。
諦めた果てに私に告げられたことは、魔法使いとの結婚でした。
田舎町に住む魔法使いさんは、どんな方なのか。
大きな不安を抱え、長い長い道のりを歩いて行きました。
【完結】伯爵令嬢の25通の手紙 ~この手紙たちが、わたしを支えてくれますように~
朝日みらい
恋愛
煌びやかな晩餐会。クラリッサは上品に振る舞おうと努めるが、周囲の貴族は彼女の地味な外見を笑う。
婚約者ルネがワインを掲げて笑う。「俺は華のある令嬢が好きなんだ。すまないが、君では退屈だ。」
静寂と嘲笑の中、クラリッサは微笑みを崩さずに頭を下げる。
夜、涙をこらえて母宛てに手紙を書く。
「恥をかいたけれど、泣かないことを誇りに思いたいです。」
彼女の最初の手紙が、物語の始まりになるように――。
怒らせてはいけない人々 ~雉も鳴かずば撃たれまいに~
美袋和仁
恋愛
ある夜、一人の少女が婚約を解消された。根も葉もない噂による冤罪だが、事を荒立てたくない彼女は従容として婚約解消される。
しかしその背後で爆音が轟き、一人の男性が姿を見せた。彼は少女の父親。
怒らせてはならない人々に繋がる少女の婚約解消が、思わぬ展開を導きだす。
なんとなくの一気書き。御笑覧下さると幸いです。
東雲の空を行け ~皇妃候補から外れた公爵令嬢の再生~
くる ひなた
恋愛
「あなたは皇妃となり、国母となるのよ」
幼い頃からそう母に言い聞かされて育ったロートリアス公爵家の令嬢ソフィリアは、自分こそが同い年の皇帝ルドヴィークの妻になるのだと信じて疑わなかった。父は長く皇帝家に仕える忠臣中の忠臣。皇帝の母の覚えもめでたく、彼女は名実ともに皇妃最有力候補だったのだ。
ところがその驕りによって、とある少女に対して暴挙に及んだことを理由に、ソフィリアは皇妃候補から外れることになる。
それから八年。母が敷いた軌道から外れて人生を見つめ直したソフィリアは、豪奢なドレスから質素な文官の制服に着替え、皇妃ではなく補佐官として皇帝ルドヴィークの側にいた。
上司と部下として、友人として、さらには密かな思いを互いに抱き始めた頃、隣国から退っ引きならない事情を抱えた公爵令嬢がやってくる。
「ルドヴィーク様、私と結婚してくださいませ」
彼女が執拗にルドヴィークに求婚し始めたことで、ソフィリアも彼との関係に変化を強いられることになっていく……
『蔦王』より八年後を舞台に、元悪役令嬢ソフィリアと、皇帝家の三男坊である皇帝ルドヴィークの恋の行方を描きます。
踏み台(王女)にも事情はある
mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。
聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。
王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。
冷徹公に嫁いだ可哀想なお姫様
さくたろう
恋愛
役立たずだと家族から虐げられている半身不随の姫アンジェリカ。味方になってくれるのは従兄弟のノースだけだった。
ある日、姉のジュリエッタの代わりに大陸の覇者、冷徹公の異名を持つ王マイロ・カースに嫁ぐことになる。
恐ろしくて震えるアンジェリカだが、マイロは想像よりもはるかに優しい人だった。アンジェリカはマイロに心を開いていき、マイロもまた、心が美しいアンジェリカに癒されていく。
※小説家になろう様にも掲載しています
いつか設定を少し変えて、長編にしたいなぁと思っているお話ですが、ひとまず短編のまま投稿しました。
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる