落ちこぼれ魔法使い見習いのアイリーン

ねむ太朗

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12. 初めまして妖精さん

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 日々の日課になりつつある放課後の森探索。カロリーナさんの話では、妖精は人がいない場所の方が出現し易いらしい。

 過疎化が進む村で育ったが出会った事がない事を伝えると、妖精は珍しいからと言われてしまった。

 そう。妖精は珍しい生き物なのだ。

 そんな妖精と三人も契約しているカロリーナさんって、もしかしてすごい人なのかも知れない。

 私は妖精の事を考えながら、今日も森の中を彷徨っていた。

「例えばよ。目を瞑って開けたら目の前に居たりして」

「まあ! それは素敵な考えですわねアイリーンさん」

「私も閃いた時に、これだ! と思って。アイリーンちゃんにそう言われるとやってみようと思えるよ」

 ここは誰も居ない森の中。大きな声で独り言を言ったって、へっちゃらさ。

「と言う事で、アイリーンいっきまーす」

 私は目を瞑ってから数秒後にゆっくりと目を開けた。 

「ははは。やっぱりダメだった」

「うーん。素敵な案だと思ったんですけどね」

「敗因は。いったい敗因は何なんだ」

「うーん。何だったのでしょう。ところでそこの緑色の方はどう思われます?」


 ………………! えっ?

「えっ?」

 私は緑色の生き物を凝視する。

「あなた妖精? 浮いているものね。そうよね。ねえ。そうなんでしょう」

 緑色の妖精らしき生き物は、私の周りをくるくる飛んでいる。

「わー! やっぱりそうなのね。すごい! 私も出会えたんだ。そうだ、カロリーナさんに報告しなくちゃ。そこの緑色の方、一緒に来てくれる?」

 緑色の妖精はその場をくるくると飛んでいる。
 伝わったのかと思い私は歩き出したが、妖精はその場を浮遊していた。

「お願い。一緒に来て欲しいのだけど……言っている事が分からないのかな?」

 私は手招きをしたが、妖精はその場を浮遊したままだった。 

 言葉も伝わらない。ジェスチャーもだめ。どうしたものかと頭を抱えた私は近くにあった切株に腰掛けた。

「どうしたら伝わるのかな?」

 妖精は私の近くに来て、膝の上にちょこんと立った。 

「ふふ。かわいいわね。カロリーナさん……カロリーナさんは私の先輩なんだけどね。そのカロリーナさんと仲良しの妖精は水色と黄色と赤色なのよ。あなたは緑色ね。ねえ。妖精って色々な色がいるの?」

 妖精はじっと私の顔を見つめていた。
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