落ちこぼれ魔法使い見習いのアイリーン

ねむ太朗

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13. 新緑の妖精

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 妖精はもう一度浮遊すると私の周りをくるくると飛んでから、ちょこんと肩の上に乗った。

「ふふ。目が回るよ。肩の上だとよく見えないからこっちにおいで」

 私が手のひらを近づけると妖精は少し悩んでから、私の手のひらの上に浮遊して移動した。
 手のひらを顔に近づけて妖精を観察をする。

「緑色の方は、背中にある小さくて透き通った四枚の羽で飛んでいるの? ところで緑色の方って呼びづらいわね」

「…………………緑色だからミミ! ミミって名前どうかな?」

 妖精は気に入ったのか手のひらの上で2度飛び跳ねた。すると、手のひらが暖かな色の光に包まれた。

「えっ。…………手が温かい」

 もしかして、これはカロリーナさんが言っていた契約と言うやつなのでは?

 光が止まると手のひらの上にはミミが居た。先程とは変わらぬ光景に、私は首を捻った。

「やっぱりカロリーナさんに聞いてみないと分からないよー。お願いミミ。一緒にカロリーナさんの所に行って欲しいんだけど」

 ミミは頷く。

「あれ? もしかして、私の言っている事分かる?」

 もう一度頷くミミ。

「そうなのね。私の言っている事が分かるのね。じゃあ、さっそくカロリーナさんの家に行きましょう」

 私はカロリーナさんの家がある方向に向かって駆け出した。そして、横にはミミが浮遊して付いて来ている。

 すごーい。本当に私の言っている事が分かっているのね。やっぱり、契約が出来たって事なのかな?

 しばらく走るとカロリーナさんの家にたどり着く。

「カロリーナさん。いらっしゃいますか」

 家の中から声が聞こえ、しばらくするとドアが開いた。

「はーい。…………アイリーンちゃんいらっしゃい。あら? まあ。新緑の妖精ね」

「新緑の妖精?」

「草や木を操るとされている妖精よ」

「妖精にも色々いそうですね」

「ふふ。中でお話しするわね。そちらの新緑の妖精さも一緒にどうぞ。契約はもう済んだの?」

「それが……出来たの分からなくて」

 私はカロリーナさんに続いて中に入る。

「妖精を手のひらに乗せて、ぽわーんってなった?」

「はい。少し手のひらが温かくなりました」

「じゃあ、契約は成立しているわよ。おめでとう」

「やったー」

 私は嬉しくなって声を上げた。

「ミミ。これからよろしくね」

 ミミは私の周りをクルッと一周回った。
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