37 / 69
37. ミミは少食
しおりを挟む
「じゃあ、行くか」
「へ?」
「封印祭。一緒に回るんだろう」
ジーンがニカッと笑った。
私が頷くとジーンは歩き始めた。
「まずは、何か食う?」
「うん!」
私達は丁度グラウンドに設置された、食べ物屋の店舗がある通りにいた。
「アイリーン。まずは肉からだよな」
さすがジーンだ。私のお腹も肉を求めている。
「うん。あれがいい。かぶりつきチキン棒」
「おお。いいな」
私達はチキン棒を一本ずつ買うと、グラウンドの隅で一緒に食べた。
「うまっっ」
「うん。美味しいね。ミミも少し食べる?」
ミミは一口だけ食べるが直ぐに興味をなくしたようだ。
「ミミは少食だな」
「うん。時々光合成しているみたいだから食べなくても平気なのかも」
「そうなのか!?」
「うん。太陽の光が当たると体が光っている時があるの。もしかしたら、新緑の妖精は植物に近いのかも知れないね」
「なるほど」
ジーンが私の肩に乗っているミミを覗き込んだ。
「近いよ」
「あっ。悪い」
ジーンは、ぱっと私から離れた。
「大丈夫だよ。あんまり近いとミミが驚くと思って」
「あー、ミミがな。ちょっと棒を捨ててくるから待ってて」
ジーンは私の手にあった食べ終わった棒をさっと手に取ると、捨てる為に離れた。
ジーンは素早い動きで行ってしまい、私が声をかける時間もなかった。
「行ってしまった……帰って来たらお礼を言おう」
私がしばらくその場で待っていると、少し離れた所をシルフィーさんが歩いているのが見えた。
シルフィーさんは全身黒い服を着た長身の男性と歩いている。
「あれでは逆に目立つのでは……」
さらに、二人から少し離れた所で黒服集団がついて行っている。
「アイリーン。お待たせ」
「捨てて来てくれてありがとう」
「おう」
帰って来たジーンにお礼を言うと少し照れくさそうにしていた。
「見てみて。シルフィーさんと黒服集団がいるよ」
「黒服集団って……」
ジーンは苦笑いをしながらも、黒服集団に目を向けた。
「シルフィーさん達、今から何処に行くのかな? 街に行ってお高いお店とか行くのかな?」
好奇心に駆られてシルフィーさん達がいる方に行こうとした私の手をジーンが掴んだ。
「アイリーン。俺を見て。今はカールセンさんじゃなくて俺を見てよ」
「えっ」
振り返るとジーンが真剣な顔をして私を見ていた。
「へ?」
「封印祭。一緒に回るんだろう」
ジーンがニカッと笑った。
私が頷くとジーンは歩き始めた。
「まずは、何か食う?」
「うん!」
私達は丁度グラウンドに設置された、食べ物屋の店舗がある通りにいた。
「アイリーン。まずは肉からだよな」
さすがジーンだ。私のお腹も肉を求めている。
「うん。あれがいい。かぶりつきチキン棒」
「おお。いいな」
私達はチキン棒を一本ずつ買うと、グラウンドの隅で一緒に食べた。
「うまっっ」
「うん。美味しいね。ミミも少し食べる?」
ミミは一口だけ食べるが直ぐに興味をなくしたようだ。
「ミミは少食だな」
「うん。時々光合成しているみたいだから食べなくても平気なのかも」
「そうなのか!?」
「うん。太陽の光が当たると体が光っている時があるの。もしかしたら、新緑の妖精は植物に近いのかも知れないね」
「なるほど」
ジーンが私の肩に乗っているミミを覗き込んだ。
「近いよ」
「あっ。悪い」
ジーンは、ぱっと私から離れた。
「大丈夫だよ。あんまり近いとミミが驚くと思って」
「あー、ミミがな。ちょっと棒を捨ててくるから待ってて」
ジーンは私の手にあった食べ終わった棒をさっと手に取ると、捨てる為に離れた。
ジーンは素早い動きで行ってしまい、私が声をかける時間もなかった。
「行ってしまった……帰って来たらお礼を言おう」
私がしばらくその場で待っていると、少し離れた所をシルフィーさんが歩いているのが見えた。
シルフィーさんは全身黒い服を着た長身の男性と歩いている。
「あれでは逆に目立つのでは……」
さらに、二人から少し離れた所で黒服集団がついて行っている。
「アイリーン。お待たせ」
「捨てて来てくれてありがとう」
「おう」
帰って来たジーンにお礼を言うと少し照れくさそうにしていた。
「見てみて。シルフィーさんと黒服集団がいるよ」
「黒服集団って……」
ジーンは苦笑いをしながらも、黒服集団に目を向けた。
「シルフィーさん達、今から何処に行くのかな? 街に行ってお高いお店とか行くのかな?」
好奇心に駆られてシルフィーさん達がいる方に行こうとした私の手をジーンが掴んだ。
「アイリーン。俺を見て。今はカールセンさんじゃなくて俺を見てよ」
「えっ」
振り返るとジーンが真剣な顔をして私を見ていた。
0
あなたにおすすめの小説
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
ガネス公爵令嬢の変身
くびのほきょう
恋愛
1年前に現れたお父様と同じ赤い目をした美しいご令嬢。その令嬢に夢中な幼なじみの王子様に恋をしていたのだと気づいた公爵令嬢のお話。
※「小説家になろう」へも投稿しています
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
崖からポイ捨てされた不運令嬢ですが、銀髪イケメン竜王に『最愛の伴侶』としてスカウトされました!
有賀冬馬
恋愛
不作も天災も、全部わたしのせい!?
「不運な女」と虐げられ、生贄として崖から捨てられたわたし、ミラ。
でも、落ちた先で待っていたのは、まぶしいほど綺麗な銀髪の竜王・アルベルト様でした!
「君がいたから、この国は守られていたんだよ」
えっ、わたしって実はすごい聖女だったの!?
竜宮城で贅沢三昧&溺愛生活スタート!
そんな中、わたしを捨てて大ピンチになった元婚約者が「ミラ、戻ってきて!」と泣きついてきて……。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
花言葉は「私のものになって」
岬 空弥
恋愛
(婚約者様との会話など必要ありません。)
そうして今日もまた、見目麗しい婚約者様を前に、まるで人形のように微笑み、私は自分の世界に入ってゆくのでした。
その理由は、彼が私を利用して、私の姉を狙っているからなのです。
美しい姉を持つ思い込みの激しいユニーナと、少し考えの足りない美男子アレイドの拗れた恋愛。
青春ならではのちょっぴり恥ずかしい二人の言動を「気持ち悪い!」と吐き捨てる姉の婚約者にもご注目ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる