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「分かった。今日は諦めよう」
「理解していただけたようで、安心しました」
「ではお互いの事を話し合って、仲を深めよう」
あっ、結局そこに戻るのね。
「はあ、分かりました」
「ご、ご趣味は?」
ロイアン殿下は急にかしこまった。
お見合いじゃないんだから!
「ペットのネズミとのお出掛けですかね」
「俺も好きだ。芝生の上は気持ちいいからな」
もういっそ、ネズミのままでいいんじゃないのかしら?
「それから、アネモネ嬢の膝の上も心地よくて好きだ」
「私の膝の上……」
「ああ、時々匂いを嗅いでな」
「匂いを嗅ぐ……」
「あっ、いや、今のは違くて」
「二度と膝の上には乗せませんから!」
「すみませんでした」
ロイアン殿下はしゅんとなっていたが、直ぐに顔を上げて別の話題を振ってきた。
「アネモネ嬢だって酷いじゃないか! 俺が雄か雌か確認をしただろう?」
「あれは、名前を決めるのに必要でした」
「オーウェン様にも見せたじゃないか!」
「見せた方が手っ取り早いと思ったので」
「ふん! 俺のはあんなに小さくないんだぞ! オーウェン様にバカにされてしまうではないか」
ロイアン殿下は何の話をしているのだろうか……。
「えっと、そう言われましても……」
「信じていないんだな。そうだ。見せた方が手っ取り早いんだったな」
そう言うとロイアン殿下はベルトをカチャカチャし始めた。
「やめて下さい! 見たくありません!」
「なっ! そんなに拒否をする事はないだろう」
ロイアン殿下はあほうなのか?
それとも変態なのか?
「それは、オーウェン様と見せ合って下さい!」
「……分かった」
きっと、あほうなんだな。
変態よりあほうの方がまだましだ。
ロイアン殿下はまた、しゅんとなっていた。
「ところで、明日は王宮に行きましょうか」
「何をしに行くのだ?」
「ご両親の所に帰りましょう。殿下」
「嫌だ!」
「嫌だと言われましても……私が捕まったらどうするんですか」
「大丈夫だ。ネズミに俺がなっていた事を知らなかったと言えばいい」
「えー、でも、ばれたらどうするんですか」
「俺が必ず守るから、側に居させてくれ!」
ロイアン殿下のあまりにも真剣な顔に、少しだけドキっとした。
「わ、分かりました」
「ありがとう、アネモネ嬢」
ロイアン殿下はふわっと笑った。
「そろそろ寝ます?」
「もう寝るのか?」
「夜なので……」
「そうか」
「何かまだ話たい事あります?」
「うーん、いざ聞かれると出て来ない。たくさん話たい事はあったはずなのに」
「そうですか。では寝ましょう」
私は寝床に入った。すると、何故かロイアン殿下も入ってきた。
「なんで、殿下も入って来るんですか?」
「ここしか寝られる場所は無いだろ」
私はロンの寝床を見た。確かに……あれでは寝られない。
相手は一応王子様なんだよなー。はあ……仕方ないか。
「分かりました」
寝床で二人で眠る事になった。
「アネモネ嬢……朝方は絶対に寝返りをしないでくれ」
「なんでですか?」
「俺がペチャンコになってしまう」
こいつ……だから、ネズミにされるのよ。
「分かりました。殿下もネズミになったら、すぐにいつもの所に戻って下さいね」
「分かった。それから、ロンと呼べ」
「さすがに……」
「外でボロが出るぞ!」
「うっ、確かに。ロン……様」
「様はいらない」
「……ロン」
「良くできました」
ロイアン殿下はそう言うと眠ってしまった。
「理解していただけたようで、安心しました」
「ではお互いの事を話し合って、仲を深めよう」
あっ、結局そこに戻るのね。
「はあ、分かりました」
「ご、ご趣味は?」
ロイアン殿下は急にかしこまった。
お見合いじゃないんだから!
「ペットのネズミとのお出掛けですかね」
「俺も好きだ。芝生の上は気持ちいいからな」
もういっそ、ネズミのままでいいんじゃないのかしら?
「それから、アネモネ嬢の膝の上も心地よくて好きだ」
「私の膝の上……」
「ああ、時々匂いを嗅いでな」
「匂いを嗅ぐ……」
「あっ、いや、今のは違くて」
「二度と膝の上には乗せませんから!」
「すみませんでした」
ロイアン殿下はしゅんとなっていたが、直ぐに顔を上げて別の話題を振ってきた。
「アネモネ嬢だって酷いじゃないか! 俺が雄か雌か確認をしただろう?」
「あれは、名前を決めるのに必要でした」
「オーウェン様にも見せたじゃないか!」
「見せた方が手っ取り早いと思ったので」
「ふん! 俺のはあんなに小さくないんだぞ! オーウェン様にバカにされてしまうではないか」
ロイアン殿下は何の話をしているのだろうか……。
「えっと、そう言われましても……」
「信じていないんだな。そうだ。見せた方が手っ取り早いんだったな」
そう言うとロイアン殿下はベルトをカチャカチャし始めた。
「やめて下さい! 見たくありません!」
「なっ! そんなに拒否をする事はないだろう」
ロイアン殿下はあほうなのか?
それとも変態なのか?
「それは、オーウェン様と見せ合って下さい!」
「……分かった」
きっと、あほうなんだな。
変態よりあほうの方がまだましだ。
ロイアン殿下はまた、しゅんとなっていた。
「ところで、明日は王宮に行きましょうか」
「何をしに行くのだ?」
「ご両親の所に帰りましょう。殿下」
「嫌だ!」
「嫌だと言われましても……私が捕まったらどうするんですか」
「大丈夫だ。ネズミに俺がなっていた事を知らなかったと言えばいい」
「えー、でも、ばれたらどうするんですか」
「俺が必ず守るから、側に居させてくれ!」
ロイアン殿下のあまりにも真剣な顔に、少しだけドキっとした。
「わ、分かりました」
「ありがとう、アネモネ嬢」
ロイアン殿下はふわっと笑った。
「そろそろ寝ます?」
「もう寝るのか?」
「夜なので……」
「そうか」
「何かまだ話たい事あります?」
「うーん、いざ聞かれると出て来ない。たくさん話たい事はあったはずなのに」
「そうですか。では寝ましょう」
私は寝床に入った。すると、何故かロイアン殿下も入ってきた。
「なんで、殿下も入って来るんですか?」
「ここしか寝られる場所は無いだろ」
私はロンの寝床を見た。確かに……あれでは寝られない。
相手は一応王子様なんだよなー。はあ……仕方ないか。
「分かりました」
寝床で二人で眠る事になった。
「アネモネ嬢……朝方は絶対に寝返りをしないでくれ」
「なんでですか?」
「俺がペチャンコになってしまう」
こいつ……だから、ネズミにされるのよ。
「分かりました。殿下もネズミになったら、すぐにいつもの所に戻って下さいね」
「分かった。それから、ロンと呼べ」
「さすがに……」
「外でボロが出るぞ!」
「うっ、確かに。ロン……様」
「様はいらない」
「……ロン」
「良くできました」
ロイアン殿下はそう言うと眠ってしまった。
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