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今日はアリスが遊びに来てくれた。
この間の相談の報告をしようと思っている。
今はお茶を飲んでひと息ついた。
「この間は相談にのってくれてありがとう。ロイアン様との関係は少しずつ良い方向に向かっているわ」
「まあ、良かったわ」
アリスはニコニコと笑っていた。
「ロイアン様がね、ずっと前から好きだったって言ってくれたの。私もロイアン様の事は嫌いじゃないし……す、少しだけなら好きよ。だから、少しずつ恋人らしくなろうと思って」
「まあ、ロイアン様ったら告白もまだだったのね。そうしたら、アネモネが不安になるのもしょうがないわ」
アリスは頬を膨らませて少し怒っているようだ。
「ありがとう、アリス!」
「ふふ。鈍感なアネモネに態度で分かれって難しいわよね」
アリスはケラケラ笑っていた。
「……私、鈍感じゃないわ」
今度は私がむすっとした。
「じゃあロイアン様がいつからアネモネの事を好きだったのか知っているの?」
ネズミになってお世話を始めたくらいからだと思うから……
「数ヵ月前くらいかしら?」
「ほーら、鈍感じゃない。半年以上前よ。きっとね」
半年以上前って言ったら、ネズミになる前じゃない。
首を傾げて考え込んでいた私に、アリスが話しかけてきた。
「ロイアン様は夜会の時に必ずアネモネをダンスに誘っていたわ。アネモネ以外とも踊っていたけれど、必ず誘うのはアネモネだけだったわ。アネモネは踊ったらすぐに私達の所に戻って来るし……あれ? とは、思っていたのよ」
な、なんと。ロンはダンスが好きで私と踊っていたのではないらしい。
特に終わった後に話し掛けられる訳でも無いし……気にしなかったわね。
「……そうだったのね」
「それから急に姿を見せなくなったでしょう? そうしたら、今度はデュラン様とアネモネの噂を聞いてビックリしたのよ」
「アリスもその噂を知っていたのね」
「ええ、けれど少しお茶をしただけでしょう? そんなに噂になる程かしら? と思っていたら、どうやらロイアン様を狙っているご令嬢方が広めていたみたいね」
「何で私の噂を?」
「だから、ロイアン様がアネモネを気にしているのは、ロイアン様の事を好きじゃない私でも気づいたのよ。ロイアン様をお慕いしている方達は、もっと早くに気づいていたのではないかしら」
「おーなる程」
「それからが面白くてね。今度はデュラン様のファンの方が、アネモネの噂を否定して回っていたわ」
そう言うとアリスはケラケラ笑ってから、続きを話した。
「けれど、ロイアン様のファンよりも人数が少なくて噂は完全には消えなかったわね」
「……そ、そうだったのね」
私が知らない所で色々とあったんだなーっと思った。
「ミランダ様のお茶会メンバーにもロイアン様の事が好きな人が居るから、気をつけてね」
「わ、分かったわ。あ、そう言えば、婚約報告をした時にミランダ様と楽しくお話をしていたら、目線が怖くて逃げてきたわ」
「あー、まだ受け入れられないのね。そのうちに落ち着くわよ。悪い方達ではないもの」
「そうよね。ありがとうアリス」
それからアリスに庭園を案内して散歩をし、アリスは帰って行った。
この間の相談の報告をしようと思っている。
今はお茶を飲んでひと息ついた。
「この間は相談にのってくれてありがとう。ロイアン様との関係は少しずつ良い方向に向かっているわ」
「まあ、良かったわ」
アリスはニコニコと笑っていた。
「ロイアン様がね、ずっと前から好きだったって言ってくれたの。私もロイアン様の事は嫌いじゃないし……す、少しだけなら好きよ。だから、少しずつ恋人らしくなろうと思って」
「まあ、ロイアン様ったら告白もまだだったのね。そうしたら、アネモネが不安になるのもしょうがないわ」
アリスは頬を膨らませて少し怒っているようだ。
「ありがとう、アリス!」
「ふふ。鈍感なアネモネに態度で分かれって難しいわよね」
アリスはケラケラ笑っていた。
「……私、鈍感じゃないわ」
今度は私がむすっとした。
「じゃあロイアン様がいつからアネモネの事を好きだったのか知っているの?」
ネズミになってお世話を始めたくらいからだと思うから……
「数ヵ月前くらいかしら?」
「ほーら、鈍感じゃない。半年以上前よ。きっとね」
半年以上前って言ったら、ネズミになる前じゃない。
首を傾げて考え込んでいた私に、アリスが話しかけてきた。
「ロイアン様は夜会の時に必ずアネモネをダンスに誘っていたわ。アネモネ以外とも踊っていたけれど、必ず誘うのはアネモネだけだったわ。アネモネは踊ったらすぐに私達の所に戻って来るし……あれ? とは、思っていたのよ」
な、なんと。ロンはダンスが好きで私と踊っていたのではないらしい。
特に終わった後に話し掛けられる訳でも無いし……気にしなかったわね。
「……そうだったのね」
「それから急に姿を見せなくなったでしょう? そうしたら、今度はデュラン様とアネモネの噂を聞いてビックリしたのよ」
「アリスもその噂を知っていたのね」
「ええ、けれど少しお茶をしただけでしょう? そんなに噂になる程かしら? と思っていたら、どうやらロイアン様を狙っているご令嬢方が広めていたみたいね」
「何で私の噂を?」
「だから、ロイアン様がアネモネを気にしているのは、ロイアン様の事を好きじゃない私でも気づいたのよ。ロイアン様をお慕いしている方達は、もっと早くに気づいていたのではないかしら」
「おーなる程」
「それからが面白くてね。今度はデュラン様のファンの方が、アネモネの噂を否定して回っていたわ」
そう言うとアリスはケラケラ笑ってから、続きを話した。
「けれど、ロイアン様のファンよりも人数が少なくて噂は完全には消えなかったわね」
「……そ、そうだったのね」
私が知らない所で色々とあったんだなーっと思った。
「ミランダ様のお茶会メンバーにもロイアン様の事が好きな人が居るから、気をつけてね」
「わ、分かったわ。あ、そう言えば、婚約報告をした時にミランダ様と楽しくお話をしていたら、目線が怖くて逃げてきたわ」
「あー、まだ受け入れられないのね。そのうちに落ち着くわよ。悪い方達ではないもの」
「そうよね。ありがとうアリス」
それからアリスに庭園を案内して散歩をし、アリスは帰って行った。
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