なんでも奪っていく妹に、婚約者まで奪われました

ねむ太朗

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  ジャック様が来てから三日が経った。私とお兄様は馬車に乗ってハーヴェス領に向かっている。
  予定では、ハーヴェス領に行き一泊をしてから、ジャックと合流をしてグリデーラ侯爵家に行く。その日のうちにハーヴェス領に戻り、また一泊をしてから、プラメル領に戻る予定だ。

  馬車の中では、春の陽気が気持ち良くうたた寝をした。

「リリアーナ。夜寝られなくなるぞ」

「うーん。大丈夫よ」

  ハーヴェス領に着いた時には、夕方が近かった。
  宿屋に着いた。部屋でのんびりしてから、お兄様と夕食を食べて、今は夜になった。

  私は、サラに話し掛けた。

「サラ、全然眠くないわ」

「馬車の中で、お昼寝をされたそうですね」

「心地よい振動って、眠りを誘うわよね」

「さようでございますか」

  サラは話が終わると挨拶をして、私の部屋の中にあるサラの部屋に入ってしまった。
  私はあまりに暇だったので呼んでみた。

「精霊エミリア様いますかー?」

  何も反応が無かった。

「なんだか、恥ずかしくなってきたわ」

  仕方がないので寝床の中で転がっていたら、朝になっていた。

  私とお兄様はハーヴェス伯爵家に向かう。ハーヴェス家に着くとジャック様が出てきた。

  ジャック様に挨拶をして、グリデーラ領に向かう。

  馬車の中では、ジャック様が思い詰めた顔をしていた。
  グリデーラ領に入るとがたいが良い男の人が多くいた。

「お兄様……大きな男性がプラメル領よりも多いわね」

「採掘をしに出稼ぎに来ているんじゃないかな?」

「あー!  なるほど!」

「ここはグリデーラ領の中心街だから、立ち寄っている人も多いんだね」

「なんだか人が多いわね。ハーヴェス領に泊まって良かったわね」

「そうだな。ハーヴェス領とグリデーラ領は近いからね。これから一旦ここで昼食を取ろう」

  私達は少し高めの飲食店に入った。
  予約はしていなかったが、個室に案内をしてもらえた。

  それから、また馬車に乗りグリデーラ侯爵家に向かう。
  馬車がグリデーラ侯爵家に到着をする。
  グリデーラ侯爵家の屋敷は、プラメル伯爵家の屋敷よりも大きかった。
  名を名乗ると、屋敷の使用人の方が案内をしてくれた。

  客間で待機をしていると、ノックが聞こえた。入って来たのはグリデーラ侯爵だった。

「先日は、ご迷惑をお掛けしました。申し訳ごさいませんでした」

  入ってすぐにグリデーラ侯爵は、頭を下げた。
  それに、お兄様が答える。

「こちらこそ、ご迷惑をお掛けしました。本日は、皆で押し掛けてしまい申し訳ありません」

  私はお兄様と一緒に頭を下げた。
  お兄様は続けてジャック様の紹介をする。

「本日は急なお願いに対応をして下さり、ありがとうございます。隣におりますのが、ハーヴェス家のジャック様です」

「ジャック・ハーヴェスと申します。よろしくお願いいたします。本日は、お忙しい所をありがとうございます」

  グリデーラ侯爵も名乗り、挨拶が終わった。お兄様がグリデーラ侯爵に向かって話を始めた。

「ジャック様が恋人を探しておりまして……名前がオリヴィア様と言う方なのです」

「ええ。手紙で存じております。すぐに、娘のオリヴィアを呼びますね」

  グリデーラ侯爵が使用人に声を掛けた。

  私達は、今か今かと待っていた。
  時間にすると短いのに、長く感じられた。

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