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六、五年ぶりの会話
(一)
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会社に戻った宮本は、メールなどを見て、もう、訪問しなきゃいけない客先がないことを確認して、残作業に手をつけた。ユーザからの問い合わせメールの中には、問題が解決せず、何回目かの対応になるメールが来ていた。メールでのやりとりが重なるとユーザもいらいらして揉め事になることもあるので、文章表現には細心の注意を払う必要があった。しかし、結局は現場に出向いてその場で調べる方が早かったりするのだが、あまり、客先ばかり訪問して交通費が嵩んだり、オフィスにいない間に、他のユーザからの問い合わせが溜まってしまうのもいやなので、できれば出向きたくなかった。このユーザもこれで三回目のメールなのだが、どうも原因がはっきりせずトラブルの発生するタイミングも特定できない。こういうケースは、現場の環境を調べないと解決できないパターンが多いのだが、メールでのやりとりも回数を重ねたので、宮本も、そろそろ現場に出向くタイミングかと腹をくくった。それで、メールには、直接調べる必要性を伝えた後、都合のいい日時を教えてくれるよう頼んで、メールを返信した。
壁の時計を見ると六時半を過ぎていた。今からだと船橋に七時には着けないなと思った。一旦席を立って、フロアの奥のリフレッシュスペース、自動販売機があっていくつかのテーブルと椅子が置いてある壁で仕切られた休憩室のことだが、そこまで出向いて携帯電話を取り出した。教えられた番号にかけてみたが、つながった途端、切られた。それが二回あって、宮本は諦めて席に戻った。席に戻った宮本は、今日はそのまま帰る事にした。
残作業を終えて一区切りつけたとき、七時ちょっと前になっていた。宮本は帰り支度を済ますと、オフィスを出た。ビルを出て駅に向かっているとき、携帯電話が震えだした。とると、照代からだった。
「さっき、電話した?」
「ああ、したよ。」
「ごめんね、電車の中だったから、出れなかった。遅くなるの?」
「まあね。」
「そう。今、どこ?」
「海浜幕張の駅前。」
「じゃあ、あと、どれくらいかかる?」
宮本はどう答えるべきか、返答に迷った。
「今、私ね、JRの船橋駅にいるんだけど、駅の中に食べるところとかあるから、そこで食事しているね。じゃ、着いたら電話して。」
そして、電話は切れた。宮本の気持ちなど関係なく、会う事になっていた。宮本は、今すぐに電話しなおして断る気力も湧かず、事の成り行きに任せる事にした。海浜幕張駅の自動券売機の前に立つと、船橋までの切符を買った。
壁の時計を見ると六時半を過ぎていた。今からだと船橋に七時には着けないなと思った。一旦席を立って、フロアの奥のリフレッシュスペース、自動販売機があっていくつかのテーブルと椅子が置いてある壁で仕切られた休憩室のことだが、そこまで出向いて携帯電話を取り出した。教えられた番号にかけてみたが、つながった途端、切られた。それが二回あって、宮本は諦めて席に戻った。席に戻った宮本は、今日はそのまま帰る事にした。
残作業を終えて一区切りつけたとき、七時ちょっと前になっていた。宮本は帰り支度を済ますと、オフィスを出た。ビルを出て駅に向かっているとき、携帯電話が震えだした。とると、照代からだった。
「さっき、電話した?」
「ああ、したよ。」
「ごめんね、電車の中だったから、出れなかった。遅くなるの?」
「まあね。」
「そう。今、どこ?」
「海浜幕張の駅前。」
「じゃあ、あと、どれくらいかかる?」
宮本はどう答えるべきか、返答に迷った。
「今、私ね、JRの船橋駅にいるんだけど、駅の中に食べるところとかあるから、そこで食事しているね。じゃ、着いたら電話して。」
そして、電話は切れた。宮本の気持ちなど関係なく、会う事になっていた。宮本は、今すぐに電話しなおして断る気力も湧かず、事の成り行きに任せる事にした。海浜幕張駅の自動券売機の前に立つと、船橋までの切符を買った。
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