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二人きりの夜
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「じゃあ、私たち行ってくるけど、留守番よろしく頼むわね」
「遥、夕陽君と仲良くな」
大荷物を持って、玄関から出ていく両親。今日から、母さんたちは3泊4日の新婚旅行に出かけるのだ。
……そう、つまり、俺はこれから先輩と二人きりの夜を三度越すことになる。
緊張しないわけがない。
「さて、夕陽君。今夜は父さんたちがいないから好き放題できるよ。どうする? ピザとってリビングで映画見ちゃう?」
悪戯っ子のようにニヤリと笑う先輩。なんて、可愛い人だろう。
「先輩って意外とそういうところあるんだ。……俺あんま映画詳しくないから、先輩に任せるよ。ピザはマヨコーンがいいな」
俺はそう言うと、スマホでピザ屋のメニューページを開きながらリビングの固定電話を手に取った。
高山家での生活も慣れてきて、先輩に対して敬語を使わずに喋れるようになってきた。
……相変わらず、“兄”とは呼べずにいるが。
「僕は照り焼きチキンで。あとサイドメニューのサラダ頼も。ジュースは家にあるのでいっか」
先輩とあれこれ言い合いながら注文を考えていると、ただの同じ学校の学生同士でしかなかった時、何度も夢見ていた先輩との家デートが叶ったような気持ちになって、俺は胸をときめかせた。
先輩がそばにいるだけで、ふわりといい香りがして頭がクラクラする。
同じ家で同じ洗剤を使っているはずなのに。
「……ね、聞いてる? 夕陽君、ハーフ&ハーフのピザ2枚にしたら、4種類の味が楽しめるよって」
「ーーッ!! ご、ごめん、ぼーっとしてた」
先輩にドキドキして呆けていた俺は、現実に引き戻されてハッとして顔を横に振った。
先輩はそんな俺に優しく微笑みかけると、俺が持っていた受話器をさっと取り上げて。
「寝不足なんじゃない? ピザ届くまでソファで休んでていいよ。受け取りは僕がするからさ」
(あぁ、天使だ……)
先輩に促されてソファに座らされると、そのままブランケットとクッションを渡される。
確かに、最近の俺は寝不足気味で、時折今みたいにぼんやりしてしまうことが多い。
でもまさか、連日先輩をオカズにした早朝オナニーに耽っているせいで寝不足なのだなどと言えるはずがなかった。
「遥、夕陽君と仲良くな」
大荷物を持って、玄関から出ていく両親。今日から、母さんたちは3泊4日の新婚旅行に出かけるのだ。
……そう、つまり、俺はこれから先輩と二人きりの夜を三度越すことになる。
緊張しないわけがない。
「さて、夕陽君。今夜は父さんたちがいないから好き放題できるよ。どうする? ピザとってリビングで映画見ちゃう?」
悪戯っ子のようにニヤリと笑う先輩。なんて、可愛い人だろう。
「先輩って意外とそういうところあるんだ。……俺あんま映画詳しくないから、先輩に任せるよ。ピザはマヨコーンがいいな」
俺はそう言うと、スマホでピザ屋のメニューページを開きながらリビングの固定電話を手に取った。
高山家での生活も慣れてきて、先輩に対して敬語を使わずに喋れるようになってきた。
……相変わらず、“兄”とは呼べずにいるが。
「僕は照り焼きチキンで。あとサイドメニューのサラダ頼も。ジュースは家にあるのでいっか」
先輩とあれこれ言い合いながら注文を考えていると、ただの同じ学校の学生同士でしかなかった時、何度も夢見ていた先輩との家デートが叶ったような気持ちになって、俺は胸をときめかせた。
先輩がそばにいるだけで、ふわりといい香りがして頭がクラクラする。
同じ家で同じ洗剤を使っているはずなのに。
「……ね、聞いてる? 夕陽君、ハーフ&ハーフのピザ2枚にしたら、4種類の味が楽しめるよって」
「ーーッ!! ご、ごめん、ぼーっとしてた」
先輩にドキドキして呆けていた俺は、現実に引き戻されてハッとして顔を横に振った。
先輩はそんな俺に優しく微笑みかけると、俺が持っていた受話器をさっと取り上げて。
「寝不足なんじゃない? ピザ届くまでソファで休んでていいよ。受け取りは僕がするからさ」
(あぁ、天使だ……)
先輩に促されてソファに座らされると、そのままブランケットとクッションを渡される。
確かに、最近の俺は寝不足気味で、時折今みたいにぼんやりしてしまうことが多い。
でもまさか、連日先輩をオカズにした早朝オナニーに耽っているせいで寝不足なのだなどと言えるはずがなかった。
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