23 / 36
第2部
3.不穏な火種 ※
しおりを挟む
「んっ……ふっ、んっ」
ベッドの軋む音にシーツに身体が擦れる音が部屋に響く。
あの後、そのままベッドに行きオレはルシアンに抱かれていた。
「テオ、かわいい」
「あっ、やめ、ろよ、それっ」
ルシアンは行為中にオレの顔を見て可愛い、という。オレはそれが恥ずかしくて嫌だった。
するとルシアンはオレの中から肉茎を抜き、腕を引きベッドから姿見がある場所まで連れてく。
「やだ、やめろっ……」
「だめ。テオ、オレのこと知りたいんでしょ?」
鏡の前のソファにルシアンが腰をおろし、その上にオレが座るかたちで挿入される。足を上げられて仕舞えば重力で奥まで入っていく。
「あああっ、やだっ……ふか、い」
ルシアンが律動をすれば結合部が鏡に映る。塗りこんだ液体がぐちゃぐちゃになっていた。
「テオ、自分の顔見てごらん?蕩けた顔しているでしょ?俺はこの顔が堪らない。もっとドロドロにしたい」
ルシアンが結合部を撫でれば、思わず力が入りきゅっと中にある肉茎を締め付けてしまう。
「ほら、突くたびに気持ちよさそうな顔して可愛くて堪らない。……わかった?」
「わか、った、わかったからぁっ……ああっ」
オレは初めてルシアンに抱かれている時の顔を見た。騎士としての威厳は何もなかった。
ただ好きな人に愛されて抱かれているだけの1人だった。
「テオ、今更離れたくなったとしても離してあげないからね」
その晩、オレたちはいつも通り愛し合い共に眠りについた。
ふと、月明かりが顔にかかり目を覚ませば黒い雲が月を覆う。雷の音が遠くから聞こえてくる。まるで嵐の知らせのようだった。
数日後、オレは王家主催の隣国の騎士団と御前試合をしていた。
それは大きな闘技場で行われていた。第8部隊まである王国騎士団は第1部隊の隊長と第2部隊、第3部隊のオレとトリスタン、第5部隊の隊長が勝ち上がっていった。
「あの人、やばい強さだな!」
闘技場内の試合風景が映像が控え室に流れる。トリスタンが興奮したように画面に食いついていた。
「そうだな、あんなに綺麗な顔してるのにやる事がえげつないな」
映像に流れる黒紫色の長髪をひとつにくくる美青年は大剣を振り回し、他の部隊を薙ぎ払っていく。
「次はテオドールだろ?あいつと戦うの。ケガだけはするなよ!ルシアン様があいつを殺しかねないからな」
「分かってるって、気をつける」
会場に着くとイザークの横にルシアンが立っていた。とても険しい顔で。本当に気をつけなきゃな、と気を引き締める。負けてしまった第2部隊の隊長であるウィング・シュノーベルがオレの肩を叩く。
「お前はあいつの天敵かもな。頑張れよ」
「わかった」
試合中は魔法の使用許可が出ている。オレは少し早くなる魔法と力が倍増する魔法しか使えない。しかし、大剣相手なら動きに隙が出来るかもしれない。
相手と対峙するとオレと同じくらいか少し下くらいの若さだった。
去年まで御前試合にはいなかったかはずだ。ルーキーなのかもしれない。
試合開始の音と共にオレは自分に魔法をかけ、相手の背後に回る。
しかし、回し蹴りをされそうになり回避をする。大剣を振り回すだけではないようだった。
それでも懐に入る。大剣が頬を掠めつつ相手の首に刃を置く。
「……降参です」
凛とした声だった。
握手と軽い抱擁をする。
控え室にいくと他の隊長達から褒められ、トリスタンには「怪我はダメだって言っただろ」と怒られた。
御前試合は最終的にオレたちが勝利を収めた。
夜は城で晩餐会が催され、オレは隣国の騎士達に囲まれたりした。酒を飲みすぎて身体が熱くなり騎士団の正装のボタンを緩める。
「とても良かったよ、テオドール隊長」
背後からイザークに声を掛けられる。その後ろにはルシアンがいた。
「ありがとうございます。これからも精進します」
「それもそうだけど、君は少し今後のことも考えた方がいいかもね。僕の後ろにいる君の婚約者が今にも人を殺しそうで怖いんだ」
ルシアンをチラリ、と見ると顔は笑っているが黒いオーラが出ていた。
「怪我したらダメだろう?おもたーい愛の婚約者が心配するぞ?急がなくてもいいが、進退はしっかり考えておくんだよ。今日は素晴らしかったよ、じゃぁね」
そう言うとイザークは別の騎士の所へ向かう。そのままルシアンも一緒に行くと思ったら近寄ってきて、オレが緩めたたボタンをつけ直し、耳元で囁く。
「他の人に肌をさらけ出さないで」
オレの手を取ると手の甲にキスを落とすとイザークの後ろに戻っていった。
晩餐会が終わると騎士団御用達の酒場に皆が集まり飲み直しが始まった。そこには隣国の騎士達もいた。毎年行われていることだった。
「テオドールさんですよね?一緒に飲んでもいいですか?」
今日戦った若い騎士がオレの横に座る。
「リューク・エルムといいます。今日は本当にありがとうございました。僕、テオドールさんの剣に惚れちゃいました」
「そっか、ありがとな!」
この時、オレは嬉しくてつい酒を飲みすぎてしまった。そう、ベロンベロンに酔ってしまった。
「お前、ほんと可愛いなぁ~」
オレはルシアンが止めてくれたボタンを身体の火照りのあまり外し、リュークを胸に抱きしめていた。
リュークは動じず酒を飲んでいたがトリスタンや他の隊長達はは青ざめていた。
「なんで皆青い顔してるんですかー?のまなきゃー!なー、リューク!」
「はい、そうですね」
「それにしてもお前、可愛い顔してるな?」
オレはリュークの頭をなでなでし、キスを落とす。
「髪が長くてサラサラでルシアンみたいだな!」
オレはぎゅうぎゅうとリュークを抱きしめる。
「おい、やばいぞ!誰か止めろ!」
「どうやって!?何しても外れなかったぞ!」
「ひっ!!」
「ーーおや、皆さん楽しそうですね?」
オレの知っている冷たい魔力が酒場を覆う。静寂に包まれた。
オレは魔力の元を探す。入口にはルシアンが立っていた。
「お、ルシアンだーー!」
オレは満面な笑みでリュークに抱きついたまま手を振った。
ベッドの軋む音にシーツに身体が擦れる音が部屋に響く。
あの後、そのままベッドに行きオレはルシアンに抱かれていた。
「テオ、かわいい」
「あっ、やめ、ろよ、それっ」
ルシアンは行為中にオレの顔を見て可愛い、という。オレはそれが恥ずかしくて嫌だった。
するとルシアンはオレの中から肉茎を抜き、腕を引きベッドから姿見がある場所まで連れてく。
「やだ、やめろっ……」
「だめ。テオ、オレのこと知りたいんでしょ?」
鏡の前のソファにルシアンが腰をおろし、その上にオレが座るかたちで挿入される。足を上げられて仕舞えば重力で奥まで入っていく。
「あああっ、やだっ……ふか、い」
ルシアンが律動をすれば結合部が鏡に映る。塗りこんだ液体がぐちゃぐちゃになっていた。
「テオ、自分の顔見てごらん?蕩けた顔しているでしょ?俺はこの顔が堪らない。もっとドロドロにしたい」
ルシアンが結合部を撫でれば、思わず力が入りきゅっと中にある肉茎を締め付けてしまう。
「ほら、突くたびに気持ちよさそうな顔して可愛くて堪らない。……わかった?」
「わか、った、わかったからぁっ……ああっ」
オレは初めてルシアンに抱かれている時の顔を見た。騎士としての威厳は何もなかった。
ただ好きな人に愛されて抱かれているだけの1人だった。
「テオ、今更離れたくなったとしても離してあげないからね」
その晩、オレたちはいつも通り愛し合い共に眠りについた。
ふと、月明かりが顔にかかり目を覚ませば黒い雲が月を覆う。雷の音が遠くから聞こえてくる。まるで嵐の知らせのようだった。
数日後、オレは王家主催の隣国の騎士団と御前試合をしていた。
それは大きな闘技場で行われていた。第8部隊まである王国騎士団は第1部隊の隊長と第2部隊、第3部隊のオレとトリスタン、第5部隊の隊長が勝ち上がっていった。
「あの人、やばい強さだな!」
闘技場内の試合風景が映像が控え室に流れる。トリスタンが興奮したように画面に食いついていた。
「そうだな、あんなに綺麗な顔してるのにやる事がえげつないな」
映像に流れる黒紫色の長髪をひとつにくくる美青年は大剣を振り回し、他の部隊を薙ぎ払っていく。
「次はテオドールだろ?あいつと戦うの。ケガだけはするなよ!ルシアン様があいつを殺しかねないからな」
「分かってるって、気をつける」
会場に着くとイザークの横にルシアンが立っていた。とても険しい顔で。本当に気をつけなきゃな、と気を引き締める。負けてしまった第2部隊の隊長であるウィング・シュノーベルがオレの肩を叩く。
「お前はあいつの天敵かもな。頑張れよ」
「わかった」
試合中は魔法の使用許可が出ている。オレは少し早くなる魔法と力が倍増する魔法しか使えない。しかし、大剣相手なら動きに隙が出来るかもしれない。
相手と対峙するとオレと同じくらいか少し下くらいの若さだった。
去年まで御前試合にはいなかったかはずだ。ルーキーなのかもしれない。
試合開始の音と共にオレは自分に魔法をかけ、相手の背後に回る。
しかし、回し蹴りをされそうになり回避をする。大剣を振り回すだけではないようだった。
それでも懐に入る。大剣が頬を掠めつつ相手の首に刃を置く。
「……降参です」
凛とした声だった。
握手と軽い抱擁をする。
控え室にいくと他の隊長達から褒められ、トリスタンには「怪我はダメだって言っただろ」と怒られた。
御前試合は最終的にオレたちが勝利を収めた。
夜は城で晩餐会が催され、オレは隣国の騎士達に囲まれたりした。酒を飲みすぎて身体が熱くなり騎士団の正装のボタンを緩める。
「とても良かったよ、テオドール隊長」
背後からイザークに声を掛けられる。その後ろにはルシアンがいた。
「ありがとうございます。これからも精進します」
「それもそうだけど、君は少し今後のことも考えた方がいいかもね。僕の後ろにいる君の婚約者が今にも人を殺しそうで怖いんだ」
ルシアンをチラリ、と見ると顔は笑っているが黒いオーラが出ていた。
「怪我したらダメだろう?おもたーい愛の婚約者が心配するぞ?急がなくてもいいが、進退はしっかり考えておくんだよ。今日は素晴らしかったよ、じゃぁね」
そう言うとイザークは別の騎士の所へ向かう。そのままルシアンも一緒に行くと思ったら近寄ってきて、オレが緩めたたボタンをつけ直し、耳元で囁く。
「他の人に肌をさらけ出さないで」
オレの手を取ると手の甲にキスを落とすとイザークの後ろに戻っていった。
晩餐会が終わると騎士団御用達の酒場に皆が集まり飲み直しが始まった。そこには隣国の騎士達もいた。毎年行われていることだった。
「テオドールさんですよね?一緒に飲んでもいいですか?」
今日戦った若い騎士がオレの横に座る。
「リューク・エルムといいます。今日は本当にありがとうございました。僕、テオドールさんの剣に惚れちゃいました」
「そっか、ありがとな!」
この時、オレは嬉しくてつい酒を飲みすぎてしまった。そう、ベロンベロンに酔ってしまった。
「お前、ほんと可愛いなぁ~」
オレはルシアンが止めてくれたボタンを身体の火照りのあまり外し、リュークを胸に抱きしめていた。
リュークは動じず酒を飲んでいたがトリスタンや他の隊長達はは青ざめていた。
「なんで皆青い顔してるんですかー?のまなきゃー!なー、リューク!」
「はい、そうですね」
「それにしてもお前、可愛い顔してるな?」
オレはリュークの頭をなでなでし、キスを落とす。
「髪が長くてサラサラでルシアンみたいだな!」
オレはぎゅうぎゅうとリュークを抱きしめる。
「おい、やばいぞ!誰か止めろ!」
「どうやって!?何しても外れなかったぞ!」
「ひっ!!」
「ーーおや、皆さん楽しそうですね?」
オレの知っている冷たい魔力が酒場を覆う。静寂に包まれた。
オレは魔力の元を探す。入口にはルシアンが立っていた。
「お、ルシアンだーー!」
オレは満面な笑みでリュークに抱きついたまま手を振った。
2
あなたにおすすめの小説
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
身代わり閨係は王太子殿下に寵愛される
雨宮里玖
BL
僕なんかが好きになっちゃいけない相手なんだから……。
伯爵令息の身代わりになって王太子殿下の閨《ねや》の練習相手になることになった平民のラルス。伯爵令息から服を借りて貴族になりきり、連れて行かれたのは王太子殿下の寝所だ。
侍女に「閨事をしたからといって殿下に恋心を抱きませんように」と注意を受け、ラルスは寝所で王太子殿下を待つ——。
アルファの王太子×厩係の平民オメガ
傷跡傭兵の強制結婚-実子かどうかはどうでもいいので義理の息子を溺愛します-
同軸
BL
前の世界で凄惨な死を迎えた傭兵であった自分、シラー・イーグルズアイは神の使徒として異世界に転移してしまう。
現地の法令の元、有力貴族であるロアイト公爵との結婚を強引にも取り付けられ急な結婚生活が始まるが、傷んだ食事を出されたり冷遇されたりと歓迎されていない様子。でも誰も殺そうとしてこないし良いか。
義理の息子が成人するまではしっかり面倒をみてその後に家を出ようと画策するが、ロアイト公爵の様子がどうにもおかしくなってきて……?
ぼくが風になるまえに――
まめ
BL
「フロル、君との婚約を解消したいっ! 俺が真に愛する人は、たったひとりなんだっ!」
学園祭の夜、愛する婚約者ダレンに、突然別れを告げられた少年フロル。
――ああ、来るべき時が来た。講堂での婚約解消宣言!異世界テンプレ来ちゃったよ。
精霊の血をひく一族に生まれ、やがては故郷の風と消える宿命を抱えたフロルの前世は、ラノベ好きのおとなしい青年だった。
「ダレンが急に変わったのは、魅了魔法ってやつのせいじゃないかな?」
異世界チートはできないけど、好きだった人の目を覚ますくらいはできたらいいな。
切なさと希望が交錯する、ただフロルがかわいそかわいいだけのお話。ハピエンです。
ダレン×フロル
どうぞよろしくお願いいたします。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
給餌行為が求愛行動だってなんで誰も教えてくれなかったんだ!
永川さき
BL
魔術教師で平民のマテウス・アージェルは、元教え子で現同僚のアイザック・ウェルズリー子爵と毎日食堂で昼食をともにしている。
ただ、その食事風景は特殊なもので……。
元教え子のスパダリ魔術教師×未亡人で成人した子持ちのおっさん魔術教師
まー様企画の「おっさん受けBL企画」参加作品です。
他サイトにも掲載しています。
【完結】スパダリを目指していたらスパダリに食われた話
紫蘇
BL
給湯室で女の子が話していた。
理想の彼氏はスパダリよ!
スパダリ、というやつになったらモテるらしいと分かった俺、安田陽向(ヒナタ)は、スパダリになるべく会社でも有名なスパダリ…長船政景(マサカゲ)課長に弟子入りするのであった。
受:安田陽向
天性の人たらしで、誰からも好かれる人間。
社会人になってからは友人と遊ぶことも減り、独り身の寂しさを噛み締めている。
社内システム開発課という変人どもの集まりの中で唯一まともに一般人と会話できる貴重な存在。
ただ、孤独を脱したいからスパダリになろうという思考はやはり変人のそれである。
攻:長船政景
35歳、大人の雰囲気を漂わせる男前。
いわゆるスパダリ、中身は拗らせ変態。
妹の美咲がモデルをしており、交友関係にキラキラしたものが垣間見える。
サブキャラ
長船美咲:27歳、長船政景の年の離れた妹。
抜群のスタイルを生かし、ランウェイで長らく活躍しているモデル。
兄の恋を応援するつもりがまさかこんなことになるとは。
高田寿也:28歳、美咲の彼氏。
そろそろ美咲と結婚したいなと思っているが、義理の兄がコレになるのかと思うと悩ましい。
義理の兄の恋愛事情に巻き込まれ、事件にだけはならないでくれと祈る日々が始まる…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる